アズミ・ハルコは行方不明/試写会記
苦虫女、ではない
『アズミ・ハルコは行方不明』の試写を観てきました。
蒼井優主演の映画といえば、私は『百万円と苦虫女』が大好きで、何度も観ているんですけども、この映画に似たようなテイストを試写会のインビテーションから感じたので、早速観に行った次第なのであります。
もちろん『百万円と苦虫女』なテイストを心の中でほんのりと期待はしていたのですが、この映画とは異なる蒼井優の魅力醸し出されていた作品でした。
蒼井優の絶妙な表情
地方都市に住み、月給13万円の中小企業に勤める冴えないOLとして、そこはかとなく冴えない地味な日常を送っているアズミ・ハルコ。
そんな、どこにでもいそうな地味ぃ~な27歳の女性を演じる蒼井優が漂わす雰囲気、表情が絶妙なのです。
諦観が入り混じった、ちょっとくたびれたような表情、そう、このチラシ裏のフォトのような微妙な表情が蒼井優ならではのもの。
彼女、笑顔が素敵な女優でもあるんですが(実際、ラストの笑顔はなかなか素敵)、それだけに、こういう曇った表情とのギャップが面白い。
さすがベテラン女優だなぁと感じた次第。
高畑充希の絶妙な鬱陶しさ
しかし、個人的に今回最も注目してしまったのは高畑充希ですね。
彼女の鬱陶しいほどの存在感は、まさに本領発揮といったところです。
いや、べつに役者本人が鬱陶しいというわけではなくて(当然)、鬱陶しい役を演じさせたらピカイチな女優だと個人的には思っているのです。
劇中では、付き合っているオトコからも「鬱陶しい女」、「すぐにやらせてくれる女」などと言われているほど、ちょっと、いや、かなりアホで鬱陶くて寂しい女の子を絶妙に演じています。
可愛いんだけれども、四六時中ずっと一緒にいると、男としては疲れてタマランという、よくいるタイプの典型的な女子をすごくうまく演じていました。
もちろん彼女は、NHKの連続テレビ小説『とと姉ちゃん』や、月9の『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』で見せた、しっかり者さんというか、落ち着いた佇まいの役だって演じられる女優さんなんです。
しかし、個人的には成海璃子主演の『書道ガールズ』や真木よう子主演の『問題のあるレストラン』での彼女の鬱陶しい存在感が好きだったので、自分の中にある鬱陶しい高畑充希が戻ってきたぞーって感じで、嬉しかったですね。
肝心の内容は?
さて、映画そのものの内容なのですが。
一言で言ってしまえば、可もなく不可もなくといった感じ。
独特のスピード感や編集センスは感じられるんですが、すべての試行錯誤が功を奏しているとは言い難いかも。
アイデア倒れとまでは言わないけれども、トライのためのトライで終わっているきらいがなきにしもあらずだと感じました。
具体的にはどこかは書かないけれど。
しかし、それがこの映画の価値を貶めるものではないですし、やはり魅力的な女優、蒼井優と高畑充希が絶妙な存在感を見せつけてくれるだけでも、観る価値のある映画なのであります。
突如、街中に拡散される、女の顔のグラフィティアート。無差別で男をボコる謎の女子高生集団。OL安曇春子が失踪をきっかけに交差する、ふたつのいたずら。
これだけじゃ、何のことかわからないでしょ?
気になる人は、映画館へGO!(北川景子風に)
観た日:3016/10/24
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アズミ・ハルコは行方不明
監督:松居大悟
原作:山内マリコ
脚本:瀬戸山美咲
エグゼクティブプロデューサー:大田憲男、藤本款
出演:蒼井優、高畑充希、太賀、葉山奨之、石崎ひゅーいほか
2016年
日本
配給:ファントム・フィルム
記:2016/10/25
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