BLUE GIANT?! タミヤ1/35 KV-2 ブルー・ギガンド制作記
2021/11/26
青く塗ってみたかった!
KV-1が完成したところで、間髪入れずにKV-2(KV-II/カーベーツー)も作ります。
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昔から、KV-2って、緑や冬季迷彩の白もいいけれど、青も絶対似合うよねと考えていたのですが、いよいよ、その頭の中の妄想を検証する時がやってきました。
キットはタミヤの1/35です。
タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.63 ソビエト重戦車KV-2 ギガント
これで作るの何個目か。
いつ見ても、箱絵の戦車兵の「やったるで」ポーズが魅力ですね。
ただ、このポーズをとるために、両肩に腕を接着してしまうと、運転席や砲塔のハッチには収まらないんですよね……。
キットの箱を開けてみます。
パーツ数が少なく、すぐに組みあがるのが、このキットの魅力です。
「勝手知ったるKV-II」って感じです(タミヤ限定)。
チューブ入り接着剤が懐かしい。
使わないけど。
組み立て説明書です。
組み立て
作り慣れているキットなので、さくっと組みあがりました。
古いキットなため、金型の劣化によるものか、けっこうバリが多かったです。
しかし、あまり神経質になりすぎず、パッと見、バリが見えない状態であればOKというくらいの気持ちで、デザインナイフでパーツについたバリを落としていきました。
最近は、タミヤから流し込み式の接着剤が出ているので、タミヤセメントの太目の刷毛で接着剤の液体をパーツから派手にハミ出させることなく、サラサラした液体による毛細血管現象で、さくっとパーツがくっついてくれるので、それが組み立て時間の短縮につながり、大いに重宝しています。
パテ埋め、ペーパーがけをした箇所は、砲身と砲塔、そして側面の予備タンクの合わせ目のみ。
細かくいじれば、もっといじれるんですが、今回は早く青く塗った車体を見たいので、形になった時点で「組み立て完成」とします。
下塗り
塗装作業の第一段階として、サーフェイサーを吹きます。
いつものように、まずはラフに黒のサーフェイサーをランダムに吹きます。
20分ほど乾かしたら、お次はプラスチックの下地が露出しているところを目がけてマホガニーのサーフェイサーを吹きつけます。
いつもは、この段階でサフ吹き作業は終了なのですが、今回はしつこく艦底色を吹きました。
まるで茶羽ゴキブリのようなKV-2になりました。
味覚党「純露」の紅茶味的色彩でもありますが。
側面は、鋳造砲塔の荒々しさがよく出ていますね。
ブルー塗装
下塗りが乾いたら、タミヤのアクリルミニで基本塗装です。
水溶きアクリルというモデラーのブラスコウ氏が用いている手法です。
水で薄めたアクリル塗料を平筆で、細かいことは気にせず、ガツン!と塗っていきます。
最初は、水で薄めたフラットブルーを太めの平筆で塗装。
次に、フィールドブルーを水で薄めて、かなり適当に塗ります。
パープル、オレンジ、グレーなども混ぜて、画家になった気分で自由奔放に。
どうせ、後でウォッシングすれば、色の暴れも落ち着くさ!と思いながら、大胆に色を重ねます。
履帯のたるみ
履帯のたるみは、シャーシ側面にピンバイスで穴を開けて、内側から爪楊枝をぶっさします。
横から見ると、かなり弛んだ感じになります。
爪楊枝の土台は、余ったガンプラのパーツを積み上げています。
あとは、全体に接着剤を流し込んで固定。
乾いたら爪楊枝をハルレッド⇒フラットアースの順で塗れば、ほとんど横から見ても見えません。
フィギュア
ブルー塗装をあれやこれやでペタペタやって乾かしている合間にフィギュアも塗ってしまいます。
フィギュアが大の苦手な私としては、出来るだけ短時間で「それっぽく」仕上げる方法を模索中でして、今回はマホガニーのサフを吹いて、面相筆で基本塗装。
乾いたら、軽くタミヤのすみ入れ塗料で軽くすみ入れをしておしまい。
砲塔から下の車体は共通なはずなのに(厳密には装備が若干異なる)、まるで異なる佇まい。
武骨なKV-1ですら、KV-IIと並べば、流麗かつエレガントな車輌に見えてしまう不思議さよ。
KV-1のフィギュアの制服はグリーングリーンしすぎたので、今回はカーキカーキしています。
デカール
塗料がおおむね乾いたら、デカールを転写します。
今回は、キット付属の「スターリンのために!」と書いてある有名なスローガンのデカールと、KV-1のキットについていた赤旗のデカールを貼ってみました。
なにげにいい感じじゃないですか。
仕上げ
デカールを貼ると、ある程度完成が見えてきますが、けっこう細かなところの塗り残しだったり、細かなところの色の暴れが目立ちます。
ですので、デカールを貼って1日ほど乾かしたら、デカール余白のシルバリングを消すこともかねて、フィルタリングを施します。
使用したのはMr.ウェザリングカラーのラストオレンジとステインブラウンです。
同じくらいの分量で混ぜて、専用うすめ液で薄め、平筆でさっと伸ばしていきます。
乾いたら、今度はタミヤのスミ入れ塗料のダークブラウンやブラックをモールドやリベット周辺に流し込んでいきます。
TAMIYA スミ入れ塗料 ダークブラウン タミヤメイクアップ材シリーズ No.140
あまり均等に流し込もうとせず、適当かつランダムにやったほうが良い気がします。
さらに、砲塔の先端部分やエンジン周辺の排気口は、タミヤのウェザリングマスターのススを塗布します。
ウェザリングマスター Bセット ( スノー・スス・サビ ) 3色セット tm080 ウェザリング ( 汚し表現 ) を手軽に
ついでに、砲塔の側面などにはウェザリングマスターのアカサビを軽く塗布しました。
軽く塗ったつもりでも、けっこう派手に汚れてしまったのでティッシュで落としました。
そして仕上げはタミヤのエナメル系塗料のバフで全体を軽くドライブラシ。
塗料皿に残ったバフがもったいないので、フラットアルミを混ぜて、履帯にドライブラシをかけました。
ついでに、随所にランダムにドライブラシを軽くして、昔のガンプラで流行った「ハゲちょろ表現」をして情報量を増やしています。
で、完成。
砲塔は滅茶苦茶巨大に見えるのですが、隣にフィギュアを立たせると、人間の身長くらいの高さなんですね。
それでもデカいといえばデカいのですが。
砲塔側面を見ればわかると思いますが、最後の締めのウェザリングマスター、塗りすぎたかもしれません。
控えめに塗ったつもりですが、意外とスポンジにくっつく粉の量が多いんですよね。
KV-1と並べると、車輌は同じなのに、砲塔が違うだけで、こうもイメージ変わるものかと思ってしまいます。
ま、ドイツのⅣ号戦車の数々のバリエーションにもいえることではありますが。
KV-2の「青塗り」が、わりと目論み通りの成果を出せたと思うので、次に作ったときは、赤塗り、あるいは黄色塗りでもしてみようかなと思っています。
記:2019/11/21