キャサリンちゃん(仮名)を見て、ビグザムを思い出す。
2016/03/03
学生時代に猫を飼っていました。
いや、飼っていたというと語弊があるかな。
ようするに、ノラ猫なんですが、腹が減ったときと、退屈したときだけ、ジャズ研の部室に私を訪ねてくるのです。
私以外の部員にはあまりなつかなかったのは、いつも私が部室にいたからなのかもしれません。
なにせ、大学には毎日朝から晩までいたのですが、授業という授業は、ほとんどサボって出てませんでしたからね(出たとしても、一番後ろの席でベースのスケール練習や、作曲などをしていた)。
猫の名前、私は「ビグザム」と読んでいました。
本当は「機動ビグザム」なのですが、長いので、だんだんと「ビグザム」に。
そのビグザムですが、腹が減ると、私の前で仰向けになります。
思いっきり腹を出して、無防備な姿になって「ごろにゃーん」と「食べ物ください」ポーズをとります。
見ていて面白いので、私はなかなか食べ物を与えません。
たまりかねたビグザムは、今度は、私の靴やジーンズの裾にほっぺたをスリスリして、「お願いだから、食べ物をちょーだいよーん!」と甘えます。
ひとしきりビグザムのパフォーマンスを楽しんだ後、私は部室のロッカーから買い置きしておいたカルカンを持ってきて、ビグザムに与えます。
管に顔を突っ込み、ムシャムシャと一心不乱に魚肉を食べるビグザム。
「おい、お礼ぐらいしろ」と言っても、聞く耳持たず。
私を無視して、ひたすら目の前の餌をむさぼることに夢中です。
食べ終わると、「ぷいっ」と横を向いてお礼も言わずに去ってゆきます。
さっきまでの地面に仰向けになって「ちょーだいポーズ」をしていたことなど、どこ吹く風です。
しかし、そんなビグザムの「食べ物ちょーだい」ポーズが見たくて、私はカルカンを絶やさないようにストックしていました。
今日、息子を保育園に連れていったら、ふとビグザムのことを思い出しました。
なぜなら、最近息子と仲の良いキャサリンちゃん(仮名)が、息子の姿を見るやいなや、「空くーん!」と手を振って、保育園の廊下の上に仰向けになってゴロニャーンなポーズをしたからです。
これが大人の女性だったら、すべてのオトコは彼女にダイビングを決めていたでしょうが、キャサリンちゃんはまだ6歳。
このポーズを見て、私は猫を、いや、ビグザムの食べものちょーだいな、なポーズを思い出しました。
にしても、男の子を見たとたん、床に寝っころがって無防備な姿になるキャサリンちゃんって、大きくなったら一体どんな女の子になるのでしょう?(笑)
息子は冷酷にもそんなキャサリンちゃんの横を「おはよう」と言ってスタスタと通り過ぎてゆきました。
冷たい奴だ(笑)。
これも、あとで「わざとだよ、わざと」と言うんでしょうか?
関係ないけど、今日、書店でフェアやっていたので、何冊か買い込みました。ちょっと値段は高めだけど、読みやすく編集されたシリーズだと思います。
記:2006/02/28(from「趣味?ジャズと子育てです」)