CROW'S BLOODのテキトー感想
2021/02/24
『ソウ2』の監督が製作総指揮
AKBグループのメンバーがメインキャストとして出演しているHULU独占配信の『CROW'S BLOOD』。
『マジすか学園』シリーズ同様、原作は秋本康だが、サイコスリラー映画『ソウ2』の監督、ダーレン・リン・バウズマンが製作総指揮を務めているところが売りの作品だ。
現在第二話までが配信されており、この2つしか観ていない上での感想だが、そのテイストは、まさに『ソウ』を観た人からしてみれば、「ははぁ、なるほどね。あのテイストね」とニンマリするであろう触感に違いない。
ホラーというか、グロいシーンのためのホラグロシーンの連続と言う感じが今のところ抜け切れないが、AKBのメンバーたちがおぞましい姿になったり、黒い鼻血を出したり、校舎の屋上から転落後にグロい姿勢になったりと、『マジスカ学園5』とは、また違ったダークなおどろおどろしさがある。
『マジすか』との比較
今回も、宮脇咲良が転校生役。
高校は国際ドリー女学園。
『マジすか4』でもそうだったが、まぁいわゆる謎の転校生みたいな感じだね。
彼女が転校してきたことによって、学園の空気が一変し、イベントが発生するという流れは、『マジすか4』と変わるところがない。
ただし、今回はメイクがかなりキツいため、一瞬、「謎で不気味な転校生」を演じているのは宮脇咲良だとは気がつかなかった。
で、もう一人主人公は、渡辺麻友。
「マジすか」時代のネズミとは打って変わって、ピュアかつ思いやりのある心の持ち主。
転校生の咲良が「黒」だとすると、彼女の色彩は「白」。
この分かりやすい対比を出しているんだろうね。
『マジすか』シリーズにおいては、最強のランクに位置していた横山由依や松井珠理奈は、簡単に宮脇桜にやられてしまうザコに近い役回り。
向井地美音は、やっぱり「その他大勢的」なキャラで、だからこそ、じつは彼女が一番『マジすか』のイメージを踏襲しているのかもしれない。
入山杏奈は、『マジすか3』でも『4』でも『5』でもなかなか手強いポジションだったが、今回は優等生を演じているちょっと裏のある少女の役。
メガネやグロい姿が意外にも似合ってましたですね。
グループのリーダー的存在の柏木由紀は、ありがちなグループ長という設定で、この手のキャラは学園ドラマに1人や2人はいるよな~的な存在で、『マジすか』のブラックとはまったく異なるキャラだけれども、『マジすか』のブラックは、ありえない超人だったから、むしろ今の宇津井麻衣役のほうが、彼女にとっては等身大の役柄かもしれない。
このように、従来のマジスカのイメージで見ると随分とメンバーに課せらえた役どころやポジションは変わっている感じはするけれども、この配役からして、秋元康的には宮脇咲良に大きな期待を寄せているような気がする。
個人的愉しみ方
『CROW'S BLOOD』は、今後、どのような展開になるのかと言うことに関しては、実はあまり興味がなくて、ただひたすら、『マジすか』シリーズで見せてくれた彼女たちの形相や必死な表情を、今度は違う側面で再び見れるのかと思うと、実はそれが一番の楽しみだったりするという、ちょっと倒錯した楽しみ方をしている私なのでありました。
なにしろ学芸会のノリがほんのりと漂っていながらも、お膳立ては本格的。
その中で素人演技にならないよう必死に頑張っているメンバーたちなんだけれども、やはりどこかにそこはかとなく漂ってしまう素人くさいテイスト。
この絶妙なバランスが楽しめるドラマってなかなかないからね。
そういう目線で見ると、ストーリーとはまた違う角度からの楽しみが増えるのではないかと思う。
記:2016/08/06