『デート』第5話 長谷川博己がサイボーグ009のコスプレを披露
JK=女子高生
これは、知ってました。
昨年あたりから、主に秋葉原での「JKリフレ」の摘発騒動などが報道されていたので、今や「JK=女子高生」ということは知らない人はいないでしょう。
しかし、
DT=童貞
SJ=処女
ということは、今回の『デート~恋とはどんなものかしら~』の第5話ではじめて知りました。
解説はされていないけど、会話の文脈からね。
私は長らく「SJ」といえば、ジャズ専門誌『スウィング・ジャーナル』の略として認識していました(笑)。
SJ誌とよく言ったり、書いたりしていたものです。
もう、このSJ誌も廃刊となり、随分と歳月が経ってしまいました。
しかも、かつてSJ誌で編集長をされていた中山康樹氏も先日亡くなられてしまい、時代の移り変わりを噛み締めている今日このごろであります。
余談ですが、SJ誌といえば、この雑誌の最終号に、私、原稿を書かせていただいています。
ブルーノート東京でおこなわれたロン・カーターのライヴのレポートでした。
それほど大きな記事ではありませんでしたが、ジャズの一番誌とも言われたこの雑誌の最終号に寄稿できたことは、私の心の中では密かな誇りでもあります。
ジャズに入門した頃から、随分とお世話になった雑誌でもあるので、そのお世話になった雑誌の最後を飾るお手伝いを微力ながらさせていただいたことは、廃刊は悲しいことではあるけれども、少しは『スウィング・ジャーナル』に恩返しが出来たかな?と思っています。
▼「最終号」は、永久保存版かも、ですぞ!
Swing JOURNAL 2010年 07月号
さてさて『デート』の5話ですが、長谷川博己のサイボーグ009のコスプレは、クオリティ高いですね。
私も、あの衣装があれば着てみたいぐらいです。
銃のホルダーケースはちょっと大きすぎかな?という感じはしましたけど。
ま、テカテカのビニール生地が安っぽい、リアルじゃないという人もいると思いますが、コスプレパーティの会場が屋内だということを考えると、むしろ、テカテカのビニール地のほうが照明が当たったときなど映えるんじゃないかと思うので、今回のシチュエーションを考えるのであれば、この生地で正解だと思います。
で、髪型のほうは、平成版のバージョンでしたね。
ま、1979年版の島村ジョーの髪型は、3Dでの再現は難しいでしょうし、平成版の髪型も、なかなかカッコいいので、今回の長谷川博己氏のコスプレは、素晴らしいとしかいいようがありません。
そうそう1979年版『サイボーグ009』といえば、いまでも主題歌はカラオケでたまに歌うことがありますよ。
《誰がために》。
これ名曲ですよね。
♪夢見て走る死の荒野
「荒野」の部分を、「こーーーーーー、っおやぁ〜」と出来るだけ長く伸ばすのかがポイント。
この箇所は、歌う人によって微妙に解釈が異なるので、まるでジャズマンがスタンダードナンバーをどう解釈するのかという興味深さに通ずるところがあります。
この歌、たしか作詞は原作者の石ノ森章太郎氏だったような気が。
石ノ森章太郎氏(当時は石森章太郎)は、自分の作品が映像化されると、主題歌は自らが作詞することが多いんですよね。
たとえば、『大鉄人17(ワンセブン)』も私が好きな特撮番組の一つでしたが、この歌詞も石ノ森氏の作詞だったと思います。
石ノ森氏が紡ぎ出す歌詞は、さすが漫画家というべきか、言葉からビジュアルを喚起させる力が強いですね。
『17』の場合だと、「燃える真っ赤な太陽 ギラリ輝く白銀(しろがね) 見よ大空の鉄の顔」の部分など、言葉と旋律が一体化しており、なおかつ巨大な「17」の勇士が思い浮かんできます。
また、サイボーグ009の《誰がために》においては、「九人の戦鬼と人の言う」の一節が素晴らしく、特に、これはカラオケの字幕を見て始めて気がついたのですが「せんき」の「き」が、機械(サイボーグ)の「機」ではなく、「鬼」なんですね。
アニメのオープニングは全部ひらがなだったから、子どもの頃は、なぜ「せんし」ではなく「せんき」なのかがずっと疑問だったんですよ。
人のために(誰がために?)戦いながらも、人から「鬼」と呼ばれる宿命。
そして歌詞の2番の「この箇所は」、「地獄の使者と人の言う」ですからね。
人のために戦っているのに、「バケモノ」呼ばわりされている「妖怪人間ベム」(と、ベロとベラ)にも似た、報われないやるせなさが、この歌詞と、オープニング後半で島村ジョーが流す涙が雄弁に物語っていますね。
切ないです。
サイボーグ009の《誰がために》は、数多くのアニメソングの中でも、個人的にはかなり上位に位置する素晴らしい歌、とりわけ素晴らしい歌詞だと思っています。
そういえば、ドラマの中で長谷川博己も言ってました。
石ノ森章太郎こそ真の天才だと。
同感です。
ニートの長谷川博己クンに、少し親近感を覚えることが出来た第5話でした。
記:2015/02/17