ボトムズに登場するATの中では、ダイビングビートルが好きだ。

   


ダイビングビートル

ローテクなジャングル戦の中の最新鋭

『装甲騎兵ボトムズ』に登場する数あるAT(アーマード・トルーパー)のデザインにはミリタリー心をくすぐってやまない魅力がある。

私は、その中でもダイビング・ビートルが特に好きだ。

まるで『地獄の黙示録』や『ランボー2』、そして『地雷を踏んだらサヨウナラ』を彷彿させる(要するにベトナム戦争)ジャングル、河川、アンコールワット(のような遺跡)、ゲリラ(ビーラー)が登場する「クメン編」というシリーズの中で、湿地帯に潜むビーラー(=ベトコン?)たちを制圧するために、傭兵を中心に構成された前線基地、アッセンブルEX-10の主力ATだ。

異なる方向を向いている3つのメイン・カメラは一体どこを見ているのか分からない不思議な面構え。

合理的ともいえ、原始的ともいえる、湿地帯用の「かんじき」にもなり、平時は脛の防弾板にもなる、スワンピー・クラッグのアイデアには心底まいっている。

深い青色のボディが不思議とジャングルの風景に映え、「ローテクなジャングル戦の中の最新鋭」という趣きを漂わせるこのATには、その不思議な魅力で、物語の脇をガッチリと固めていた。

記:2000/12/13

追記/プラモを作ってみた

30年以上前にタカラから出ていた『ダイビングビートル』のプラモ、作ってみましたよ。

現在のガンプラ感覚で組むと、なかなか不便(苦笑)。
逆に言えば、いかに最近のガンプラが進化しているかということが分かりますね。

昔のキットということもあって、なかなか作るの大変でしたけど(合わせ目処理とかね)、作り甲斐はありましたね。

ひととおり組んだ後、マホガニーで下塗り。

シンナーで薄めて、平筆でサクサクと勢いよく塗りました。

あとは、設定色に近い色を塗って、楽しい楽しい「汚し」の時間。

楽しすぎて汚しすぎてしまった!

diving_beetle

パステルで泥だらけ。

泥んこゲンゴロウって感じですな。

ただ、プラスチックの素材が柔いからなのか、スワンピークラッグ(湿地帯の上を歩くための「かんじき」のようなもの)を支えるパーツが塗っていたら、パキッ!と割れてしまったんですよね。

だから、両方ともスネの前に装着しようと思ったんだけど、仕方なく片方は、かんじきを履いたような状態に。
(スネの前用と、履いた時用にパーツが分かれているんです)

diving_beetle2

ちなみに、背中のバックパックの白いタンクですが、これは本当は下につくんですよね。

わざと逆さにしています。

タンクが顔の上にあったほうが、顔の上がスカスカで寂しい感じがなくなるかなと思って。

あと、顔。
あ、顔っていうのかな?

3つのカメラのある部分です。

ダイビングビートルのチャームポイントは、やっぱり、顔(?)の3つのカメラだと思います。

それらのカメラ、どこを向いているか分からない感じをさらに強調するために、ちょっとだけ時計回り方向にズラしてみました。

diving_beetle3

それぞれ微妙に外側を向いていて、どこを見ているのかわからないところがそそられる(笑)。

で、さらに「どこを向いているのか分からない」感を増すために、わざと時計回りに角度を微妙にズラしています。

こうすると、カチッ!とし過ぎないで、セクシーなんですよ(笑)。

それに、少し傾けたほうが、オンボロな感じがしていいかな、と。

設定では水中で2時間潜行できる最新鋭ということになっているんだけれども、最新鋭が使い込まれてクタびれた感じっていうのもイイかなと思って。

アッセンブルEX-10では最新鋭のATですが、最新鋭だけれども、ちょっとオンボロな感じがクメン編の世界観にマッチしているような気がします、というのは、汚しすぎた言い訳です。

記:2016/06/08

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