愛知県江南市の布袋に住んでいたことがある。
2021/02/09
愛知県に2年ほど住んでいた
幼稚園から小学校1年生までの間、私は愛知県の江南市に住んでいました。
名鉄犬山線の「布袋」駅が最寄りの駅です。
駅のすぐ近くにお寺があって、あとは昔ながらの家が並ぶという、なんの変哲もないところではありました。
「昔ながらの家」とは、屋根が瓦の日本家屋です。
どうも、私の記憶が捏造されている可能性もあるんですが、名鉄沿線の風景は、黒か濃いグレーなんですね。
どうも、あのエリアは黒々とした瓦ばかりの家という印象が今でもあります。
でも、今となって思えば、歴史を感じさせる風情ある町だったのかもしれません。歴史といえば、そうそう、小学校の時の友達が、歴史のあるこの地域の豪族・生駒家の武家屋敷の中門を移築した「広間家の門」のある広間医院の息子だったもんなぁ。当時は、「マンガの本がいっぱい置いてある家」という印象しかなかったけど。
布袋大仏
そういえば、布袋駅から自転車で10分ほど行ったところに、布袋大仏(御嶽薬師尊)という、コンクリートで作られた大仏が鎮座していました。
毎週日曜日になると私と妹は親父に連れられて交通公園に遊びに行ったものですが、その際に布袋大仏の前を通るんですね。
幼い頃に見た鎌倉の大仏に比べると、妙に白い感じの色合いが、なんだか妙な感じで、さらに図鑑で見た奈良の大仏に比べると、ユーモラスな感じもするんだけど、(鎌倉や奈良の大仏と比較すると)なんだか頼りない感じもするなぁと幼心に思っていたものです。
絵葉書や図鑑で見る鎌倉や奈良の大仏は、なんだかストイックというか締まりのある厳しげな表情をしていたのですが、布袋大仏の場合は、もう少し柔和。
だから、巨大なんだけれども、ぜんぜん怖くありませんでしたね。
ちなみに、名鉄犬山線の駅に「石仏」という駅がありまして、「布袋」の隣りの駅でした。
特に何があるというわけでもなく、良く言えば静かで落ち着いた町なのかもしれませんが、悪く言えば「布袋」と同様、面白くもなんともない町でした。
布袋に引っ越す前は、横浜の本牧に住んでいたということも大きいのかもしれませんけど、とにかく何の刺激もなく、なんにもなく、あるとしたら、一軒家の庭を草むしりしていると、トカゲや(たまに)ヘビが出てくることぐらいでしたかね。
それにしても、布袋大仏の「仏」といい、石仏の「仏」といい、なんだか5歳から7歳までの間の私は、「ホトケ・ホトケ」した環境に囲まれていた気がしないでもありません。
小学校の登校班の待ち合わせ場所も寺だったし。
やっぱり「仏」ですね。
とはいえ、通っていた幼稚園はキリスト教だったな。
歌う曲は賛美歌ばっかりだったし。
仏にキリスト。
近所には「八剣社」という立派な神社。
で、そんな私は何教を信仰しているのかというと、無宗教です(笑)。
記:1999/06/24
追記
そういえば、『日本珍スポット100景』という本に、布袋大仏が掲載されていたような記憶が……。
幼少の頃は、日常的に目にしていた大仏さんなので、特に「異様」とまでは感じなかったけれど、改めて第三者目線で撮影された布袋大仏は、かなり異様に見えてしまいますね。
今となっては、「へ~、こういうところにも住んでいたこともあるんだなぁ」って感じです。
記:2016/04/21