『墓場鬼太郎』が面白い

      2018/01/09

モノノケダンスモノノケダンス

毎週木曜の深夜に放映中の『墓場鬼太郎』が面白い。
息子も録画したものを夢中になってみています。

公式サイト

私は、大学生の頃、文庫で『墓場~』を読んでいたので、いまは懐かしく見ています。

そういえば、今の『墓場鬼太郎』の版元は、いつのまにか角川に変わっていたのね。私が読んでいたのは、ちくま文庫でした。

やっぱり『ゲゲゲ~』よりも、こちらのほうが面白いと感じるのは、鬼太郎がヒーロー、ヒーローしていないところですね。

ズルくて、セコくて、そして弱い(笑)。

水木しげるの絵のタッチ、世界観には、こちらの鬼太郎の姿がマッチしていると個人的には思うのですが。

『ランボー』にしろ、『ターミネーター』にしろ、

最初は悪役というか、少なくとも人間社会には必ずしも好ましくない存在で描かれていますが、人気が出て、パート2、パート3になればなるほど、どんどん正義の味方然となってくる。

ま、それはそれで仕方がないのかもしれないけど。

続編を作るということは、少なくとも『1』以上の興行収入を見込まねばならないので、一部のファンが熱狂するようなマニアックなヒーロー象よりも、多くの人が共感する「分かりやすい」主人公を造形しなければなならない。

だから、多くの映画作品は、『1』よりも『2』以降の作品の主人公のほうが、よりフラットで、より分かりやすいキャラクター造形になっていることが多いのですね。
もちろん例外はあるけど。

で、『2』以降のヒット作品の世界観やヒーロー像に慣れた状態で、あらためてオリジナルにさかのぼると、「え~、主人公ってこんなんだったの?!」と驚くことも多い。

『墓場の鬼太郎』はまさにそうですね。
ゲゲゲの鬼太郎のようなヒーロー的な要素は無い。
だから良かったりもするわけで。

レトロな劇画タッチを織り交ぜたグラフィックも秀逸。

電グルの《モノノケダンス》も作品の世界観に絶妙にマッチ。
これはなかなかコタエられない大人のアニメですね。

長く続いてほしいんだけど、1クールで終わっちゃうんだろうな。

記:2008/02/28

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