子育ては「言葉」が大事
2016/01/31
前回も書きましたが、『「モテる子供」に育てる本』。
この本は、タイトルとは裏腹に、非常にまっとうな教育本、いや、シツケ本ですね。
少なくとも、アホバカな子供に育てたくない、良識ある親にとっては必読の本かもしれません。
ピンク色の表紙に、あのタイトルなので、ま、どちらかというと良識のある親ほど引いてしまうような本ではあるのですが、内容は、まっとうです。
子供は可能性のカタマリです。
その可能性や能力の値を、仮に100という状態で生まれてきたとすると、おそらく、さまざまな要因で、大人になるころは、10とか5の状態までに摘まれたり、削られたり、しぼんでゆくんだよね。
で、子供の可能性を摘み取る最大の要因って、たぶん、親の一挙一動だったり、親の言葉だったりすることが大きいんだなぁってことが、なんとなくこの本を読んでさらに実感が深まった。
もちろん、親のほかにも、もう少し大きくなったら、先生や、友達や、先輩などと、さまざまな人とのめぐり合いで影響を受けたりするのだろうけれども(もちろん、良い方向にも)、やっぱり、学校に上がる前の幼児の段階においては、一番接する時間の長い人、すなわち、親(昔だったら、おじいちゃん、おばあちゃんの可能性もある)が一番影響力があるんですよね。
だからこそ、子供に接するときの態度は気をつけねばならないな、と気づかせてくれる内容ではあります。
で、子供と接するときの具体的な方法がこの本には色々と書いてあるんだけれども、書いてある内容のすべてを真似する必要もないと思います。
要はケース・バイ・ケース。
親も違えば、子供のタイプや性格も違う。
この本に書いてある基本的な趣旨やコンセプトの面を飲み込んだら、あとは、どんどん親がアレンジして接してゆけば良いと思う。
たとえば、私の場合は、「子供に接するときの態度は気をつけねばならないな」と書いておきながらも、じつは、まったく気を遣って接してはいません。
当たり前です。
だって、疲れるもん(笑)。
それに、あんまり気を遣われては、子供のほうだって疲れるじゃないですか。
だから、細かいことは、あんまり言わない。
でも、その代わり、言葉には気をつけている。
具体的にどういう言葉を言えば、シツケによいのかというと、そういう魔法のような、万能の言葉は存在しないと思っているので、とにかく、肯定的な言葉をしゃべるようにしている。
もっとも、私は楽天的な性格らしいので、というか、マイナスな言葉を吐くと非常に気分が悪くなるので、しゃべりたくても、マイナスな言葉って、あんまりしゃべれないんですよね。
「なんとかなるだろ」とか、
「できるさ、こんなもん」とか、
「ま、そんなに難しいことでもないか」とか、
どちらかというと、直接息子に話すよりも、女房と話すとき、独り言を言うとき、誰かと電話で話しているときのほうが多いかな。
でも、そういうのも子供ってじーっと聴いているんですよね。
親が前向きな言葉を日常的に喋ることが、直接子供に大きな影響を与えるとも思えませんが、少なくとも、ため息を連発したり、「疲れた」を連発したり、「くそー」とか「ちきしょー」を連発している親の姿を見て育つ子供よりはマシなんじゃないかと思います。
そういえば『運命は「口ぐせ」で決まる』(佐藤 富雄)という本も出ていますしね。
運命は「口ぐせ」で決まる: 望みを叶える人に学ぶ 思考を現実化する法則
ま、この本も、タイトルは大げさなわりには、書かれていることは、まっとうというか、ゴモットモ!なことばかりですが、漠然と、口ぐせって結構大事なんだよなぁ、と思っている心の後押しはしてくれます。
否定的な言葉を吐かない。これだけでも意識しながら生活すれば、自分も、子供のいる方は子供も、随分と変わるのではないのでしょうか。
記:2005/08/30(from「趣味?ジャズと子育てです」)
加筆修整:2006/07/05