マジック(木﨑ゆりあ)vs さくら(宮脇咲良)「マジすか4」
格闘戦も強い
『マジすか学園4』の第5話。
今回のさくら(宮脇咲良)との対戦相手は、四天王の一人、マジック(木崎ゆりあ)でした。
手品を使うだけに、どんなトリッキーな戦法で攻めてくるのかと思いきや、意外にオーソドックスな肉弾戦が中心でしたね。
1、宣戦布告のトランプ
2、美術室(美術準備室?)への誘導ワープ
3、手錠を嵌めて、さくらの自由を奪う
だいたい、これぐらいしか手品を使ってませんでした。
木崎ゆりあは足技の攻撃を得意としているので、それほどマジック使わなくても、さくらのことを仕留められると思っていたのかもしれませんね。
事実、途中に助っ人にはいった1年生最強コンビのカミソリ(小嶋真子)とゾンビ(大和田南那)は呆気なくやられてしまいましたから。
男爵ディーノのトランプ
それにしても、「これが私のマジ」を茶化すようなセリフ、「これが私のマジ…………ック」には笑ってしまいました。
マジックを使った戦いといえば、私は『魁!男塾』の男爵ディーノを思い出します。
登場したときは、棘殺怒流鞭(きょうさつドルベン)という刺が生えたムチと、シルクハットの中で飼っている鷹との二重攻撃で相手を追いつめる戦い方をする三号生だったのが、「天挑五輪大武會」編の「梁山泊」戦においては、いつのまにか「手品キャラ」に様変わりしていましたね。
梁山泊の先鋒・酔傑(すいけつ)という、なかなか強そうな相手と相打ちになり、「本当はいいヤツ」的な最期でしたが、まず酔傑との決戦の火ぶたを切ったのが、ゾルゲンカードというトランプ。
トランプの角が鋭い刃物のようになっているため、これで攻撃された酔傑の馬を倒し、酔傑を地面に降ろすことに成功しています。
戦いの口火を切るのがトランプ。
今回の対マジック戦も、トランプが戦いの火ぶたが切られている点から、私は『男塾』男爵ディーノのことを思い出さずにはいられませんでしたね。
「少年ジャンプ」全盛期世代のツボ
先週の対バカモノ戦は、ジェットアッパーでしたから、どうも『マジすか学園』の脚本家は、昔の『少年ジャンプ』世代の人なんじゃないかと思ってしまいます。
「ジャンプ」といえば、『ジョジョの奇妙な冒険』も「ジャンプ」を代表する作品のひとつですが、第4部の東方仗助編(ダイヤモンドは砕けない)あたりから、スタンドとスタンドの戦いは、単なるパワーや肉弾戦というよりも、それぞれのスタンドのスペックを活かした知恵比べ的な要素が強くなってきます。
そう、単にパワーがあって強いだけでは勝てない戦いが増えてくるのですね。
それが、ジョルノ・ジョバァーナや空条徐倫が主人公になってくると、ますますその傾向が顕著になってきて、ひとつのエピソードに費やされる紙数が増してきます。
第三部の承太郎が主人公の「スターダスト・クルセイダース」編は、後半の対ダービー戦などでは、知恵競べというか精神力の戦いの要素も出てきますが、どちらかというと、旧ジャンプの流れを組んだ、「オラオラオラオラオラオラオラ!」とスタープラチナがオラオラ・ラッシュを放ち、敵を倒すカタルシスのほうの比重が高かったような気がします。
いわゆる旧来のジャンプでヒットした作品を受け継ぐ肉弾戦に近い形で、それは『リングにかけろ』のギャラクティカ・マグナムをはじめとするフィニッシュブローだったり、『北斗の拳』における「あたたたたたた」だったりと、直接相手と生身で殴り合う「超・ケンカ」の延長線上のように感じました。
正直、私は、ジョジョは第5部の「ストーン・オーシャン」あたりからは、面白いことは面白いのですが、だんだん読むのが辛くなってきた時期がありまして、単純明快な「オラオラオラオラ」な第三部の前半を読み返して気持ちをスッキリさせていたことも正直に告白せねばなりません。
つまり、古いジャンプ頭というか、単純明快な熱血バトルのほうが、どうやら好きみたいで、それはジャンプが一番熱かった時期に、多感な小・中・高・大学生だったということもあるのかもしれず、その時期に刷り込まれた「強敵と書いて“とも”」と呼ぶような思考回路が意識の根底にドッカリと根付いているのかもしれません。
そして、きっと、私と同世代で「ジャンプ」で育った人たちも、同じ感覚の人も多いはずです。
つまるところ、今放映中の『マジすか学園4』は、いい年したオジさんたちのほうが熱中する要素が満載のドラマなのかもしれませんね。
ちなみに、私は『妖怪ウォッチ』の「ジバニャンひゃくれつ肉球パンチ」も大好きですが、『妖怪ウォッチ』に夢中になっているちびっ子たちのお父さんも、ひょっとしてジバニャンが好きな人、多いんじゃないかな?
記:2015/02/17