メーベルワーゲン タミヤ1/35 制作記
2021/11/14
箱がくたびれている……
押入れの奥のほうから、タミヤの1/35スケールのメーベルワーゲンを発見!
箱が湿気を吸ってくたびれております。
これはいかんいかん、作らないと。
これは、昔のフィギュアがたくさんついている旧キットではなく、最近……?ってほどでもないけれども、バージョンアップされた状態のキットだったと思います。
Ⅳ号戦車の車体から砲塔を外して3.7cm高射機関砲43型を取り付け、板のような開閉式の装甲を取り付けたオシャレな車輌です。
とはいえ、ナイロンメッシュの切り取り貼り付け、面倒くさそうだなぁ。
それが今まで作るのを遠ざけていた大きな理由のひとつなんですが、そんなことは言ってられん。
箱がこんな状態だと、もうこれは「作っておくれ~!」と哀願されているにも等しい状態です。
とはいえ、愚痴ばかりたれていても仕方ないので作ります!
箱の中
メーベルワーゲンの箱の中、部品の数は、まあそこそこですね。
細かいパーツが多いのは、まあⅣ号を作る者の宿命のようなものです。
デカールです。
組立説明書です。
装甲板は、移動バージョン閉じた状態にすべきか、あるいは、水平射撃体勢にすべきか、それとも対空射撃時にすべきか迷っています。
ま、フィギュアが上を見上げているポーズなので、高射砲バージョンにするのが一番良いんでしょうけど、それは高射砲の出来次第で決めようかと思っています。
あまりにショボい高射砲になったら、やっぱり装甲版で覆って隠したいですからね(苦笑)。
それと色ね。
ジャーマングレー単色で塗るべきか、それともダークイエロー地にダークグリーンとレッドブラウンの迷彩をほどこすべきか悩んでいるんですけど、これも作りながら考えよう。
かっちりとドイツな色を守るのも良いですが、個人的にはオレンジやスカイブルーで塗ってもオシャレかなと思っているんですけど、それって目立ちまくりじゃん!ですよね。
航空機の格好の標的。
いや、あえて目立っておびき寄せて、撃つ! そのためのオレンジ色というのはどう?(ダメですな)
高射砲の細かなパーツを組み立てるのが面倒そうですが(!)、頑張って作りま~す!
というか、すでに組み立て説明書にザッと目を通した時点で、少し作る気分が萎えてきています。
どうしたものか。
細かなパーツ多し
タミヤ1/35のメーベルワーゲンの車体の部分の組み立て、ようやく完成しました。
なんというか、部品多くて時間かかりましたね。
いや、それがドイツ戦車でいえば「ふつう」なんですが、その前に作った戦車がソビエト連邦のT-34(1943年型)ということもあり、大雑把で部品が少ないロシアタンクの後なだけに、よけいにドイツ戦車の部品の多さが身にしみます。
だからこそ、ソ連戦車が好きということもあるんですが。
すぐに作れてすぐに塗れて、テキトーに作ってもそこそこカッコいいから(笑)。
いや、乗れといわれたら絶対に嫌ですけどね、
車庫低い戦車多いですし、身長180センチ以上の私には車高の低いロシア戦車は向いてませんです。
しかし、大雑把な作り(に私は感じますけど)のT-34に比べると、Ⅳ号戦車の車体のなんと細やかなことよ。
引いて撮ると、私の撮り方下手ということもあり、あまり細かさが伝わらないとは思うのですが、いろいろと細かいのですよ。
細やかさの積み重ねから醸し出るカッコ良さというか。
戦車に限らず、sdkfzなどの装甲車輛も含め、このA型的カッコ良さがドイツ車輛の魅力でしょうね。
搭載している工具の多さ、複雑な面の組み合わせ。
さすが几帳面なドイツ!って感じがしますが、でも、こんなに丁寧かつ複雑、細やかに作られた車両も、運悪く砲弾一発でオシャカになっちゃうこともあるわけですから、なんだか切ないものがありますね。
スレッガー(・ロウ)中尉の名セリフ「悲しいけどこれ戦争なのよね」を思い出します。
さて、ガンプラを塗るなどで、いったん間を置いてから、メーベルワーゲンの「上」の部分を作っていきたいと思います。
メーベルワーゲンの「上」
というわけで「上」の部分を作りました。
対空砲ね。
パーツ細かくて大変大変。
それ以上に、メッシュ貼りが大変、ではないけど、面倒いでした。
でも、動くんですよ、上下に。
それがなかなか作った後の充実感の理由の一つですね。
でも、面白いからって、あまりに上下にさせまくって遊んでいると、パーツがポロリと分解してしまったので、焦って元に戻すのに苦労しました。
動かして遊ぶのもほどほどに、ですね。
対空モード
そして、対空砲を車輌に乗せてみます。
おお、なんだか嬉しい。
ソビエト車輌の力強い大雑把さとは対極な、ドイツドイツした緻密な造型!
気のせいか、めちゃくちゃ強そうに見えるんだけど。
対空砲を囲うように、装甲板を取り付けました。
対空モードにしています。
水平射撃モードだと、周囲の装甲板は地面に対して水平に。
移動モードでは、装甲版は地面に対して垂直となり、直方体の箱みたいな形で対空砲を覆うため、対空砲があまり見えなくなります。
だからというわけではないのでが、ちょうどその中間で装甲板が斜めになる対空射撃モードがいちばん外観も特徴的ですし、せっかく作った対空砲もよく見えるので、この態勢をセレクトしました。
傾斜させることで、台形に見える装甲板がなかなか印象的です。
いやぁ、ここまで苦労して作った甲斐があった!と思わせるカタチをしています。
いや、それほど滅茶苦茶苦労したというわけではないのですが、いままでの作業がムダにならなかったというか、一気に報われたぞ!と感じることが出来るキットなんですよ。
下塗り
組み立てが終了したので、次は下塗りの工程にはいります。
塗料のノリをよくするために、サーフェイサーを軽く吹き、乾いたら、タミヤアクリルのハルレッドをまんべんなく筆塗りしました。
フラットレッドを加えて、赤みを強調しています。
水溶きアクリル合戦
下塗りしたハルレッドが乾いたら、楽しい楽しいアクリルタイムです。
最近は、このひとときが一番好きだったりしますね。
すなわち、水で溶いたタミヤのアクリル塗料をびちゃびちゃと筆で塗りつける作業なのですが、基本色(今回はデザートイエロー)を塗ったら完全に乾かないうちに、色々な色を塗り重ねていくわけです。
デザートイエローに、ちょびっとフラットブラウンやレッドブラウン、あるいはニュートラルグレーを足して、水分を含んだ面相筆で、ぴちょぴちょとランダムに色々なところに色を塗るというよりかは置いていくわけです。
すると、気がつくと、最初に塗った時と比べると、えらく表情がついているというか変化している。
特に、今回は(今回も)オレンジが大活躍で、オレンジだったり、クリアオレンジを混ぜてペタペタと塗って「陰」のようなエリアを作っています。
斜め上のアングルから見下ろしても、ユニークなカタチをしていますね。
最後は、Mr.ウェザリングカラーでフィニッシュをしたいと考えているのですが、すでにこの段階で手を止めてしまってもいいかな?と怠け心がうずいている微妙な段階ですね。
ただ、油彩で塗膜を均したほうが、アクリル塗料の度重なる塗り重ねでザラついた表面の荒れが少し穏やかになるんですね。
完成!
フィギュアを塗って、Mr.ウェザリングカラーを塗って、メーベルワーゲン、完成です。
フィギュアは、基本色を塗った後に、軽くブラウンでスミ入れをし、油絵の具の白でドライブラシをしただけというお気楽仕上げです。
このアングルから見る形が好きです。
横から見るより、やっぱり上から見下ろしたほうが、つまり撃墜されるかもしれない飛行機のパイロット目線で見下ろしたほうがカッコ良いですね。
3.7cm対空機関砲、けっこう迫力ありますね。
メッシュ工作も意外と面倒ではなかったし、機会があれば、また作ってみたいキットの一つでした。
記:2019/10/21