オーシャングレー2でユニオンフラッグ・カスタムを塗ってみました。

      2021/12/07

オーシャングレーが余ってます

先日作ったグラハム・エーカー専用機のユニオンフラッグ・カスタムを塗装します。

この機体は、黒いボディがとても印象的です。

>>素組み!グラハム専用ユニオンフラッグカスタム(機動戦士ガンダムOO)

ですので、NATOブラックのような味わい深い黒で塗装し、グレーでスミ入れするのも渋いかなと思ったんですが、今回は、オーシャングレーで塗装してみることにしました。

理由は「塗料が余っているから」。

タミヤのアクリル塗料のオーシャングレイ2(イギリス空軍)が、3個も未使用な状態でストックされていたことを先日発見してしまったのです。

ほんと、私、アホなんですよ。
模型店に行くと、だいたい最後は塗料のコーナーと筆のコーナーに立ち寄るんですが、そこでついつい無駄な買い物をしてしまう。

筆の場合は、使えば使うほど傷んでくるので、古くなった筆は毛先を短く切ってドライブラシに転任させ、そのぶん新しい筆を封切れば良いのですが、ダブって買った塗料ってなかなか減らない。

特に、タミヤ・アクリルのオーシャングレー2は、XF-82という番号からも分かるとおり、アクリル塗料のコーナーの下段の隅っこのほうに置かれているので、「おっ、新しい色かな? なかなか渋い色だな」と、既に持っているのに新しい塗料だと勘違いして買ってしまうこと2回。

俺ってアルツハイマーなんかいな?と思ってしまうほど、自分の物忘れのヒドさに呆れ、ヘコみ、ヘコんだ気持ちを癒そうとバド・パウエルの《オブリヴィオン(忘却)》をかけて、カッケぇ!と拳を握りしめているのです。

>>ザ・ジニアス・オブ・バド・パウエル/バド・パウエル

しかし、『ザ・ジニアス・オブ・バド・パウエル』を聴いたところで、塗料は減らない。

ましてや、RCA盤の(渋い!)『ストリクトリー・パウエル』(渋い!)の《オブリヴィオン》を聴いたところで、オーシャングレーは減るどころか、さらに痴呆症に拍車がかかり、プラモ屋でまたもう1個買ってしまいかねない。

そこで、とにもかくにも使って減らそうと思いました。

少しでも在庫を減らそうと、まずは先日、ジムの寒冷地仕様のボディをオーシャングレーで塗ってみました。

>>寒冷地ジムをアクリル筆塗り塗装/HGUC 1/144 RGM-79D ジム寒冷地仕様 (機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争)

デザートイエローをほんのちょっぴり混ぜただけで、わりと設定色に近くなったことに満足していますが、しかしそれでも減った量はほんの僅か。

だったら、最近作ったユニオンフラッグもイギリス「空軍」の色だから、飛行機に変形するモビルスーツに塗ってしまえ!

ということで、黒いボディに英国グレーを塗ってみることにしました。

ラッカースプレーでコーティング

前回塗装したジム寒冷地仕様の反省点としては、いきなりプラ地にアクリル系塗料を塗ってしまったこと。

ま、それでも別にいいのですが、動かしているうちに塗料が剥がれてしまう箇所が数箇所出てきたんですね。

プラスチックの食いつきなら、やっぱりラッカー系のほうが良いのかなと思い、まずはラッカー系の塗料を各パーツに下塗りしたいと思います。

下塗りというよりは、コーティングですね。

プラスチックとアクリル塗料の橋渡し役。
そして、よりソリッド感を強調するために、光の浸透を防ぐ遮断剤として。

光の浸透度が高いと、どうしても、やわらかい素材に見えてしまうんですよ。塗装しないプラスチックは光の浸透度が高い。だから、プラモデルは塗装しないとすごく安っぽいオモチャのようなテイストになってしまう。

もっとも、塗装しない場合でも、つや消しトップコートを吹くと、プラスチック特有の軽くて柔らかい感じを払拭することは可能です。
表面がミクロレベルでザラザラになってくれるので、ザラザラした粒子に光が乱反射し、プラへの光の浸透度が低くなるからです。
だから、グッと締まった見映えになるのです。

もし、ガンプラを作ったはいいけど、塗るのが面倒臭いという人は、ダマされたと思って、つや消しトップコート(つや消しクリア)を吹いてみてください。
見違えるほどの質感に生まれかわりますよ!

いつもはサーフェイサーを吹いて光の浸透度を下げると同時に、上塗りする塗料の食いつきをよくしていたのですが、毎回毎回サーフェイサーを吹くのもマンネリかな?と思い、今回は、ラッカー系のカラースプレーを使用します。

ちょうど、もう少しでなくなりかけているスプレーが3缶あったので、赤、青、シルバーの3種類をランダムに吹き付けて、プラ地にコーティングを施します。

スプレーの在庫も減って一石二鳥ですね!

まずは、各パーツを分解できるところまで分解して塗装をしやすい状態にします。

これにランダムにスプレーを吹いていくわけです。

まずは、いちばん残りが少なそうな赤を吹き、赤がなくなったら次は青。
青も空になったらシルバーを吹きました。

壊れたおもちゃの部品を並べているみたいですが、これが乾いた後に、アクリル塗料を塗れば、良い具合にプラとアクリル塗料の橋渡しになってくれるはずです。

アクリル塗料を筆で下塗り

ラッカー系スプレーによるパーツの「コーティング」が乾いたらば、いよいよアクリル系塗料による「下塗り」です。

筆塗り、筆塗り、筆を大活躍させ、ハルレッド、レッドブラウン、フラットブラウンといった茶色系のタミヤアクリル塗料を塗っていきました。

最初は大雑把にハルレッドを平筆で塗って乾かします。

乾くと塗り残しが出てきます。

塗り残したところにレッドブラウン、さらに乾かした後に塗り残しを発見したらフラットブラウンを重ねるという順番で筆塗りしていきました。

スタンピング

下塗りが乾いたら、いよいよスポンジぽんぽん塗装です。

にしても、スポぽん塗装というのもなんだかカッコ悪いですな。

スタンピング塗装とでも呼びましょうかの。

まあ、呼び名はどうでもいいんですけど、要するにここからはスポンジを使って、メインの塗装をおこなっていきます。

まずはタミヤ・アクリルのダークグレーをスポンジしました。

次に、お待ちかね! オーシャンブルー2をスポンジ。

リニアライフル以外のほとんどのパーツにオーシャングレー2をスポンジに含ませ、ぽんぽんと叩きつけていきました。

ポイントは、やり過ぎないこと。

下地の茶色系が残るくらいで手を休めるということでしょうか。

胸部の白い箇所は、明灰白色をスポンジしています。

指はジャーマングレーを細かくちぎったスポンジで。

これで、大まかな基本塗装は終了です。

クリアーオレンジ

次にクリアーオレンジをいたるところにランダムにスポンジしました。

油汚れの表現と同時に、クリアオレンジを上に重ねると、けっこう陰になってくれるんですよ。

オレンジでメリハリ、立体感をつけるわけですね。

どうせ、後ほど調整をかけるので、オレンジ汚しは大胆に!

そして、各パーツが乾いたら、いよいよ組み立てです。

けっこう、オーシャングレーとオレンジのコントラストがキツめですね。

この状態を飾って眺めながら、修正ポイントを考えます。

完成!

ボディ全体にMr.ウェザリングカラーのグレイッシュブラウンを薄く筆で延ばして、オーシャンブルー2で塗ったユニオンフラッグカスタム、完成しました!

オーシャンブルーとクリアオレンジの色調の落差を、上からグレイッシュブラウンという薄い膜でフィルターをかける感覚ですね。
(だからフィルタリングというんだな)

上から薄くグレイッシュブラウンを重ねても、やはり、わざと作った塗り残しが目立つところは目立ちます。

ただ、グレーと赤茶色の露骨な色調の落差は、上からウェザリングカラーを被せることで多少はマイルドになったかな、と。

飛行形態に変形させてみました。

汚れているので、戦闘機というよりは、羽付き戦車って感じですな。

2種類のウイングが形作るX(エックス)がカッコいいですな。

背中のユニットに羽がついているMSといえば、フォースインパルスガンダムを思い出しますな。

どっちもカッコいいですね。

ティエレンもそうですが、ダブルオーに登場する脇役メカは、実際に立体造形物を手にとって眺めてみないと、なかなかそのカッコ良さって分かりにくいかもしれません。

このユニオンフラッグにしても、購入前と完成後の印象は大違いでした。

正直、購入前は、ネット上の完成見本写真を見ながら、「たまにはゲテモノっぽいMSも作ってみようかな、あ、この蚊トンボみたいなやつが気分転換には良いかも」ってな感じでしたから。

しかし、実際は驚くほどカッチョええ。

手首がポロリしやすいことを除けば、あとはもう、何も言うことなし!

これを1000円もしないで手に入れられるだなんて、なんて恵まれた時代に私たちは生きているのでしょう。

少々大げさかもしれませんが、そう思に充分な要素を持つ好キットでした。

記:2018/12/17

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