ロッキー・ザ・ファイナル/試写レポート
4月下旬より公開される『ロッキー・ザ・ファイナル』の試写を観てきました。
いやぁ、なかなか良かった。
スタローンって、今年でたしか61歳なんだよね。そうは見えないけど。映画上のロッキーの年齢の設定は何歳か分からないけど、でも60前後だってことは確か。
愛妻に先立たれ、息子は家を離れて別なところで暮らしている。現在のロッキーはイタリアレストランを経営しつつ、そこにやってくるかつての自分のファンに昔の思い出話しを語る毎日。
お客さんは、かつてのロッキーのファンが多く、「そこで俺はアポロに……」みたいな昔話を楽しみに聞きに来てくれるので、レストランはそこそこ繁盛している模様。
しかし、そのレストランの名前が亡くなってしまった愛妻を冠した「エイドリアンズ」というところが哀しい。
店名同様、妻を失った喪失感を抱いたままのロッキーの姿も痛々しい。
そんな悶々とした日々を送っていたロッキーが、あることをキッカケにボクサーライセンスを再び獲得。33戦33勝、うち30回のKOを誇る「瞬殺」のチャンプに挑戦を挑むというストーリー。
観終わった後には、爽やかな感動が訪れましたが、私はむしろ、試合のシーンや試合前のトレーニングシーンにエキサイトするよりも、前半の思い出に生きる悶々としたロッキーに哀愁を感じて目頭が熱くなりましたね。
昔、ロッキーで熱くなったファンも、ロッキーをはじめて観る人も、等しく楽しめる映画だと思います。というのも、私自身、ロッキーを観るのが本作が始めてだから。それまでは、周囲が「ロッキー、ロッキー」とウルサクて、意地でも見るもんか!と意地っ張りになっていたんですね。
それでも、大のロッキーマニアが周囲に何人かいて、基本的な設定やストーリーはいちおう頭の中では把握してはいましたが、ちゃんと観るのは今回が初めて。初めて「ファイナル」を観た私が楽しめたのですから、かつて、ロッキーで熱くなった人は、きっと、もっと楽しめるんじゃないかと思います。
聞くところによると、今回の「ファイナル」は、最初の「ロッキー」に近い内容なのだとか。慌ててレンタル屋に行き、「ロッキー」の最初のDVDを借りようとしたのですが、誰かに借りられていて、観るのかなわず。かわりに『4』と『5』を借りて、いまさら観ています(笑)。
単純に熱くなれて、あー見てよかった、な映画。
こういうのも私、嫌いじゃありません。いや、けっこう好きです。
昔は、もろ『少年ジャンプ』に影響を受けて育った子供でしたから(笑)。公開がはじまったら、もちろん息子を連れて観にいこうと思います。
movie data
2006年作品
監督:シルヴェスター・スタローン
脚本:シルヴェスター・スタローン
製作:チャールズ・ウィンクラー、デヴィッド・ウィンクラー、ビリー・チャートフ、ケヴィン・キング
製作総指揮:ロバート・チャートフ、アーウィン・ウィンクラー
音楽:ビル・コンティ
出演:シルヴェスター・スタローン、バート・ヤング、アントニオ・ターヴァー、ジェラルディン・ヒューズ、マイロ・ヴィンティミリア、トニー・バートン、ジェームズ・フランシス・ケリー三世、マイク・タイソン ほか
観た日:2007/02/02
記:2007/02/04(from「趣味?ジャズと子育てです」)