タミヤ1/35 ヴァレンタイン歩兵戦車制作記
2024/08/04
国籍不明の謎仕上げ
タミヤの1/35スケールのヴァレンタイン歩兵戦車を作ります。
箱。
箱の中。
ランナー、デカールなどパーツ類を並べてみました。
足回り組み立て中。
とりあえず、履帯片方に、砲塔と。
作りたい順に作っています。
少しずつカタチになってきました。
砲塔にフィギュアを乗せました。
乗せたというより、接着。
もう取れない。
塗る時に、苦労するんだろうなぁ。
後悔するんだろうなぁ。
あれこれ細かな部品を接着して、組み立て完了。
足回り両サイドの装甲(防御板のようなもの?)がないバージョンにしてみました。
履帯(キャタピラ)の良い具合のタルみ具合を見せたいと思ったので。
黒とマホガニーで下塗り。
何を血迷ったか金色で塗装。
使い途のなくなったゴールドのスプレーを処分したいからということで。
さらに、シャインシルヴァーのスプレーを吹きました。
これも使い途のないスプレーの在庫処理。
綺麗さっぱり使い切りました。
そして、今度はまたまた何を血迷ったか、蛍光グリーンを吹きました。
もちろん、薄めに薄めた状態で。
こういう色した虫(甲虫?)いるよな?って思いました(笑)。
さらに、何をとち狂ったのか、ライトブルーをいくつかの箇所に乗せてみました。
と同時に、足回りを中心にダークアースも吹き付けています。
少しずつ色を重ねて暴れた色彩を落ち着かせようとしています。
で、薄めた油絵具を至る所にチョンチョンと乗っけたり、伸ばしたりして、とりあえず完成。
場所によってはクリアオレンジを多用してみました。
最後の仕上げは、油彩のホワイトで全体をドライブラシ。
ちょっと白っぽくなりすぎたかもしれません。
戦車兵の服装がツヤツヤになってしまったのが失敗。
いくら何でもツヤツヤしすぎですよね。
雨にでも濡れたんですか?って感じ。
油彩が乾くのを待って、乾いた後にフラットクリアを吹けば良かったんだけど、乾くの待つのが面倒くさかったので(だめじゃん)、そのまま完成ということにしちゃいました。
予備転輪は春レッドを強調しすぎましたな。
ちょっと埃っぽくパサパサしすぎた仕上がりになってしまいましたな。
国籍不明の塗装。
ブルーっぽいグレー、要するに水色?が色々と色を重ねているうちにシックリきたので、まあこういう戦車もあってもいいだろうという勝手な妄想の元、これで良しとしました。
そして、砲塔も国籍不明のマーキング。
たしかイギリスから受領したソビエト仕様のデカールを貼った記憶が。
国籍不明車両といえば、そうそう、ヴァレンタインで特徴的なバックミラー、これは最初から取り付けていません。折れそうなので。だから、本来バックミラーがある場所は転輪の呼びを乗っけて誤魔化しています。
足回りのディティールが何ともセクシーですな。
組み立て作業の際は、足回りを作っている時が一番たのしかった。
どんな戦車だったか
ところで、弱そで強そで、やっぱり弱そうなこのイギリスの戦車、実際は戦場ではどうだったんだろう?
ま、そもそもが歩兵戦車ですからね。
戦車同士が戦うために設計はされていないというのが、強そで弱そに見える理由かも。
歩兵戦車の目的というのは、歩兵部隊と共に前進し、敵の機関銃や対戦車砲から歩兵を保護することでしたからね。
あとは偵察ね。
軽量な車体ゆえ機動性が高く、偵察任務にも使用されていたそうです。
特に、ソ連軍では、その信頼性と小型性が評価され、多くのバレンタインが偵察車両として運用されていたとのこと。
北アフリカ戦線、イタリア戦線、そしてソ連戦線など、様々な戦線に配備されましたが、大活躍して戦果を上げまくったという戦闘は残念ながら無いようです。
とはいえ、それは「弱かった」「大した性能ではなかった」ということでは必ずしもなく、ヴァレンタインに課された役割が主に歩兵支援と偵察だったからということも大きいでしょうね。つまり、直接的な戦果に結びつきにくい任務が多かったからということも「戦果を挙げた戦車」というイメージと結びつきにくい原因なのかもしれませんね。
先述した通り、北アフリカ戦線、イタリア戦線、そしてソ連戦線など、様々な戦線に配備されていたということは、信頼性と汎用性が高かったからともいえるでしょう。
特に、ソビエト陸軍からは人気だったようですよ。
レンドリース法(第二次世界大戦中、アメリカ合衆国が連合国に物資を貸与・リースする事を可能にした法律)によってソ連の陸軍には大量に供与されたバレンタイン。
ま、雑に作られまくったT-34などに比べれば、細やかな作りになっていたのでしょう。現場の兵士からは信頼性が高かったようで、前線からは「ヴァレンタインを回してくれ!」という声も少なくなかったとか。
たしかにT-34はドイツ戦車を圧倒するほどの性能を持った戦車ではあったのですが、何しろ大量生産かつ雑な作りということもあり、故障することも多かった。それに比べるとヴァレンタインは故障が少なく、しかも整備がしやすかったため、そりゃあ命のやり取りをしている前線の兵士からすれば、たとえ自国の兵器でなくとも、扱いやすい戦車を欲しがるのは当然のことといえましょう。
それと、やはり小型軽量による機動性の高さも人気の大きな理由だったと言われています。
T-34に比べるとヴァレンタインは小型で、市街地戦や森林地帯での狭い場所での戦闘においての機動性に優れていました。この機動性は大きなアドバンテージとなりました。
装甲はT-34ほど厚くはありませんでしたが、比較的低い車高と傾斜装甲により、対戦車砲弾の直撃を回避しやすくなっていました。また、乗員室も比較的広く、乗員の生存率を高める設計がされていました。
そりゃあ命のやり取りをしている前線の兵士からすれば、たとえ自国の兵器でなくとも、扱いやすい戦車を欲しがるのは当然のことといえましょう。
そんなソ連兵に人気だったヴァレンタイン、今度作る機会があれば、ソビエト陸軍仕様ということでグリーで塗ったみようかなと思いました。