電車の中でヤバイのは、『VOW』だけじゃないのだ/マイルスの『ライヴ・イヴル』
《ホワット・アイ・セイ》をiPodで聴きながら歩いたり電車に乗るのは危険だ。
だってノリノなんだもん。
ジャック・ディジョネットのドラムは、彼には珍しく平板なバシャパシャとしたドラミングだけれども、そこがまたいいんだよね。
ちょっと前のめりにツンのめる感じが、こりゃまた、リズムをぷっしゅ!ぷっしゅ!ぷっしゅ!って感じでさ。
さらに、めちゃくちゃすごいのが、なんてったって、マイケル・ヘンダーソンのベース。
グルーヴしまくり。
彼にしては音数の多いプレイだが、この音選びのセンスとアイデアが尽きることがない。
しかも、この安定感よ。
さらに20分以上の長尺演奏にもかかわらず、ぜんぜんヘバラない持久力の素晴らしさ。
マイルスのラッパの前はキースのエレピソロなんだけれども、これもあなた、滅茶苦茶ファンキーなんだよなー。
リズムに切り込むように
♪ぱー、ぱー!
って入るマイルスのラッパももちろんゴキゲン。
そう、ゴキゲンな演奏なのです。
だから、こちらもゴキゲンな気分。
こないだなんて、これ聴きながらあまりにゴキゲンな気分になってしまい、思わず電車に乗っていることを忘れ、
♪宇宙猿人ゴリ~ ゴリ~が屁をこいたぁ
なんて、わけのわからない歌を鼻歌でボソボソ歌ってしまった。
われに返ったときの恥ずかしさといったら(笑)
とにかく、これ聴きながらの外出は危険です。
街にノリノリ夢遊病者が増殖してしまいそう。
記:2009/03/14