子どもの「やる気」を継続させる、カンタンな方法
2019/08/30
「やれ」と言わずにやらせる方法
タイのバンコクのホテルで書いています。
スイートルームは快適そのもので、大きな「社長机」の上に小さなノートパソコンを置き、「社長椅子」に座りながら見下ろすバンコクの街並みと豆粒のような人、車、バイク……。
なんだか、外はアジアで中は欧米というような不思議な感覚に襲われています。
先日の夕方にバンコクに到着し、ムエタイを見たり、市内をブラブラしたりしたのですが、もう少し、タイについて、予習しておけば、よかった!
タイ好きな人、
タイマニアな人、
タイ在住の人、
怒らないでね、
笑わないでね。
驚いたこと、タイのメシは、うまい!
現地のコーディネイターに案内していただいた、少し大きめのレストランで食事をしたのですが、いやはや、なんでこんなに旨いんだろう?
どんどん、手が伸びる、どんどん腹に入る。
喰いすぎだぁ!!
私の場合、タイの料理というと、「辛い&香辛料の匂い」という、外国人が抱く「日本人は出っ歯でメガネ&カメラ」のような知識の乏しさからくる、しょーもない偏見がありました。
つーか、ベトナム料理とタイ料理の区別すら、ハッキリとついていなかった。
日本のタイ料理屋と、ベトナム料理屋で出されるメニューが同じような内容だったからということもありますが、辛い料理だけがタイ料理じゃないのです。
煮物からグリル、海鮮料理、出される料理のすべてが旨い!
機内で食べたエビとパイナップルのカレーもうまかったなぁ。
トムヤムクンだけがタイ料理じゃない!のです。
さて、以前も書いたかもしれませんが、子どもの「やる気を継続させる方法」について書いてみたいと思います。
わたしはアイデアマラソンの樋口健夫氏の子育てメソッドから多いに触発されるものがあり、取り入れられるところは取り入れさせていただいています。
テーマは、「勉強」ではなく「お絵かき」。
「お絵かき」を毎日継続させる方法です。
私の場合は、子供が作った本に、どんどん絵を描かせていましたが、樋口氏はどうしていたかというと、画用紙に絵を描かせていたのですね。
先日、氏のお宅をお邪魔したときに見せていただきました。
分厚い画用紙の束を「これ、セガレが小学校6年生の時のものです」と、私に見せてくれたのです。
そこには、クリップやペン、消しゴムや鉛筆、花や草などの植物が、鉛筆で丁寧に描かれていました。
とにかく、なんでもいいから、1日1枚、絵を描かせていたそうです。
きちんと、陰影もつけられており、まるで、美大生のスケッチブックやクロッキー帳を見ているような感じで、とても、小学生が描いた絵には見えませんでした。
絵の余白には、必ず日付が記され、ここがミソなんですけど、ナンバリングが施されていました。
ナンバリングをすると、サボらなくなるのだそうです。
「今日は、しんどい。今日はサボりたい」
そう子供がそう言うと、
「お前、もう93番まで毎日続けてきたんだよな。ここでやめると、せっかく毎日やってきたのが無駄になってしまうぞ。あとちょっとで100までいくのになぁ、残念だなぁ」と言うのだそうです。
そうすると、「なにくそー!」とやる気に火がつく。
とくに、男の子の場合は、コレクター欲が強いですよね。
だから、数字が増えていくのがだんだん楽しくなるわけです。
この数字が、怠け心をおこしたばっかりに、ダメになっちゃうんだよ?
と男の子のやる気に火をつけるわけですね。
なるほどなーと思いましたね。
「毎日描け!サボるな!今日はなぜ描かない?!」
こう怒鳴っても、子供のやる気心はダレるばかりですよね。
というか、「負の強化」が働いてしまう。
つまり、「怖いもののために努力すること」になってしまう。
「怖いもののための努力」は、怖い人がいなくなった途端、やらなくなってしまうのです。
子供じゃなくても、大人の私も頭ごなしに命令されるのは大嫌いです。
こちらのやる気心に火をつけてくれるような持っていかれかたが良いです。
その点、樋口さんのやる気心への火のつけ方は巧い。
しかも、カンタン。
ナンバリングをするだけですから。
番号が増えれば増えるほど、子供にもやる気が芽生えてきますよね。
これは「正の強化」です。
怖い人のためにやったり、やらなかったりするんじゃない。
自分の充実感、達成感のためにする努力ですね。
だから、習慣づけてしまえば、親から「やれ・やるな」を言われなくても、自発的に取り組むようになる。
このような導き方、子供へのコーチング&マネジメントが巧い親の元で育った子供は幸せです。
残念ながら、私の親は「勉強しろ」の一点張りでした。
しかし、そのぶん、私自身が、「勉強しろ!」な親ではなく、子供の好奇心とやる気をくすぐるような、マネジメントの巧い親になりたいと思っています。
樋口さんの絵の描かせ方は、「毎日絵を描くことを続けさせる」というただ一点の中にも、様々な工夫や含蓄が含まれているのです。
私も真似しようと思います。
既に、スケッチブックも買って用意しています。
しかし、その前に、まずは、息子が作りちらかした、「白紙本」にカタをつけさせないとね。
というわけで、今日はここまで。
これから、バンコク市内をウロウロしてきます。
記:2005/09/04(from「趣味?ジャズと子育てです」)