機動戦士Zガンダム II-恋人たち-/試写レポート
2018/01/10
フォウ・ムラサメの声優が、TV版のオリジナルと変わったことで、一部のマニアからは非難轟々(?)なZガンダムの第2弾の試写会に行ってきた。
前回の「1」のときにも書いたとおり、オタクな私が、人のことは言えないのだが、会場を埋め尽くすオタクとおぼしき“眼鏡+デブ”の多さよ……。
最近は『電車男』などで、市民権を得た…、いや、得てはいないか、認知度が上がってきているオタクという人種も、こうも狭いところで密集している光景は、たしかにサトエリじゃなくても、男の私でも「キモい」ものがある。
いや、百歩譲って「キモ」くなくても、暑苦しいわな。
ま、私もモータリゼーション的にそのような雰囲気を形成している一人でもあるので、本来ならば、そのようなことは言えないのだが、ゴメンナサイネ、同胞たちよ。自分のことは棚にあげまくっててさ。
しかし、また同じことを書くようだが、彼らが試写会場に来ているということは、彼らも関係者、あるいはマスコミってことで招待されているわけだよね?
……ってことは、この映画以外にもたくさんの試写会の案内状をもらっていると思われるのだが、トンとほかの映画の試写会で彼らの姿を見ないのは不思議だ。
いや、ホントはぜんぜん不思議じゃありません、単なる皮肉です。
で、今回の特徴はですね、フォウ・ムラサメにまつわる話が、比較的あっさりだった。
フォウは、主人公のカミーユにとっては、アムロにとってのララァのように重要な鍵になるヒロインなんだけれども、そのわりには、フォウが登場する場面はカットされまくりで、かなりスリムな編集になっていた。
フォウよりも、むしろ、サラ・ザビアロフが印象に残ったな、この映画の場合は。今回のガンダムに登場する女性の中では、一番露出時間が長いんじゃないかな?
サラとは、ほら、あれです、アーガマに投降した女スパイですね。
ボリノーク・サマーンという「森のくまさん」みたいな名前と、鋼鉄ジーグのようなルックスのモビルスーツに乗っていた、ピンクの髪の毛の兵士です。
TV版では、カツとサラのやり取りを見て、一気にカツの性格と存在が鬱陶しく感じてしまった人もいるんじゃないかな?私だけ?
彼女、テレビで見たときは、物語の中盤においては、結構重要な位置を占めつつも、そんなに可愛くないし、役どころとしても「イヤな女」だし、ギスギスとした存在感だったんだけども、映画でのサラの印象は微妙に違った。
やっぱり、池脇千鶴が声をやっているからかな?(オリジナルは水谷優子)
なんか、微妙に違和感あるんですよ。
TV版のほうは、けっこう、サバサバした色気のあまり無い声で、いかにも女士官という印象の強い彼女だったけれども、池脇千鶴の声って、ちょっと鼻にかかったような声じゃないですか、おまけに喋り方には柔らかいニュアンスがある(もちろん大阪弁は喋ってません)。
このような声が、キツめの表情のサラから発せられるんですよ。
最初は違和感を感じたけれども、慣れてくると、なんだか、彼女独特の濡れた声が妙に耳にまとわりつくんですよね。
だから、どちらかというと嫌いなキャラの一人だったサラだったんだけれども、ほんの少しだけれども好感度がアップしてしまった。
恐るべし、池脇千鶴効果!
というか、声ひとつで、左右される私が単純なだけなのだが…。
ちなみに、フォウ・ムラサメの声は、原作は島津冴子だったが、今回はゆかな。どういう経緯か、島津冴子は引退していないにもかかわらず、「引退したらしい」ということで、違う声優に白羽の矢が立ったようだ。
▼詳しくは、
こちら
に書いてあるので、興味のある方にはそちらで読んでいただくとして。
それにしても、だからかのだろうか、フォウが初登場したシーンで、足を地団駄踏むように、ドタドタと踏み鳴らし、「くぅ~っ!!」と呻きを漏らすオタクどもが多かったんだよね。
「なんだ、こいつら、フォウに萌えてんのか?」と思ったけれども、もしかしたら、彼らの記憶の中のフォウの声とのギャップに「違う~ぅ!」と心の中で泣いていたのかもしれない。
私は、それほど違和感感じなかったけどね。
むしろ、サラの声が池脇千鶴という驚きと、声でキャラクターの印象が変わってしまったことへの驚きのほうが大きかった。
それ以外のことは、特にこの映画、語るべきことはないなぁ。
それほど「Z」には思い入れがないんで、ゴメンナサイ。
『機動戦士Zガンダム II-恋人たち-』
総監督:富野由悠季
製作:吉井孝幸
プロデューサー:松村圭一、久保聡
企画:内田健二
原作:富野由悠季
原案:矢立肇
脚本:富野由悠季
声の出演:飛田展男、池田秀一、古谷徹、鈴置洋孝、ゆかな、池脇千鶴、川村万梨阿、岡本麻弥、勝生真沙子、浪川大輔、新井里美、井上和彦、島田敏、榊原良子 ほか
10/29公開
観た日:2005/08/29
記:2005/08/30