無塗装素組みでサンボル旧ザク を作って気が付いたこと

      2021/02/09

失敗作

素組み、無塗装で、サンダーポルトヴァージョンの旧ザクを作りました。

その前に、以前アップした書局地型ガンダムの記事。

>>HG 局地型ガンダムTHE Origin 無塗装製作レビュー

こちらのガンダムは、素組み、無塗装という手抜き製作法にしては、わりとうまくいった感じなんだけども、こちらの旧ザクは、明らかに失敗作ですね。

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なぜかと言うと、写真をご覧になればわかるとおり、プラスチック、プラスチックした感じがありありだからです。

特に腕の部分のオレンジのパーツがプラスチック特有の柔らかさが出てしまっていますね。

光の透過度

これを撮影した時の照明は、太陽です。
太陽の光がプラを透過し、非常に柔らかい感じに見えていますね。

つまり人肌みたいなニュアンス。

反対に、ミイラ男のように二の腕などに布がグルグル巻きになったようなパーツは塗装しているのですが、この塗装した部分の方が、固い感じに見えて、塗装をしていないプランのパーツの方が柔らかく見えてしまうと言う本末転倒な見え方になってしまっています。

本来であれば金属で作られているはずの旧ザクの腕が人肌のように柔らかく、そして柔らかい素材である布のパーツが塗装することによって隠蔽度が高まり、逆に硬く見えてしまっているのです。

人間の目は、視界に映る物体を、光の透過度で柔らかさや硬さを判断します。

例えば赤ちゃんの肌って遠くから見てもぷにぷにしてやわらかそうですよね?
光の透過度が高いからです。

逆に、コンクリートや鉄などで出来た物体は、光の透過度が低いために、硬く見えるのです。

フィギアは別としても、普通プラモの題材となるものは、飛行機、戦艦、戦車、ロボットなど硬いものが多いわけで、だからこそ我々はプラスチック特有のおもちゃぽさをなくすために下塗りをするわけです。

サーフェイサー

私を含め多くのモデラーは、マホガニーを下塗りにすることが多いですが、別にマホガニーだけが下塗りの色というわけでもありません。

私の場合はAFVモデラーと言うほどでもないけれども、中学時代には戦車の模型をたくさん作っていたことから、自然にマホガニーに手が伸びることが多いです。
この色を下塗りし、この上にオリーヴドラブなどの色を重ねたときの色調が好きだからねす。

しかし、べつにマホガニーという色が、下地専門の色というわけではありません。光の透過を防止することが目的ですから、プラの表面を隠蔽してくれる色だったら何色でも良いのです。

黒を下地に塗装し、から少しずつ明度を上げていく人もいます。

車をよく作る人は、黒やマホガニーを下地にすると、赤や黄色などを重ねた際は、鮮やかな発色にすることが難しくなるので、グレーのサーフェイサーを吹いている人が多いようですね。

さらに、そのような方のために、タミヤからはピンクや白のサーフェイサーも発売されています。

これらのサーフェイサーをプラスチックの地肌に吹き付けることによって、発色を良くすると同時に、プラスチックの透過度の高さを防ぎ隠蔽力を高めるわけです。

つや消しトップコート

このガンダムの場合は、未塗装でありながらもプラスチックな感じは、かなり消えていると思います。

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しかしその一方で、こちらの旧ザクは、つや消しトップコートを何度かに分けて吹きつけたにもかかわらず、照明の当たり方、この場合は左側から差し込む太陽光がメインなんですけれども、プラスチックが太陽光を吸収してしまっている。

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それによって、モノアイは光を反射していい具合に光ってくれているんですけれども、逆に、プラスチックが凄く柔らかく見えてしまっているんですね。

つや消しトップコートを吹いて、後はスミ入れをしてなんとなくそれっぽく汚しを入れて、短時間で作ってしまうと言う手抜き工法は、この旧ザクが実験的に始めた最初のプラモでもあるので、今後は色々と試行錯誤を重ねながら作っていこうと思っています。

色々色

しかし、やっぱり個人的には時間はかかるけれど、色いろな色調の塗料を少しずつ足したり引いたりしながら塗り重ねていくような厚塗り塗装の方が性に合ってるかもしれないなぁ。

たとえば、このグフなんて、かなりいろんな色を上から塗り塗り重ねているんだけれども、その結果「いったいこの色は何色なんでしょう?」というような色になってしまってはいるけれども、なかなか個人的には見ごたえのある重量感を出せたと思っています。

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こういうガンプラをたくさん作りたいなと思ってはいるのですが、やっぱり時間がかかってしまうので、新しいキットが発売されると、とにかく早く形になった姿を見たいという思いから、急いで作ってしまう。

まぁ楽しみ方は色々と言うことで、このキットは素早く作ってしまおう、このキットはじっくり時間をかけて仕上げようと、いろいろな役割分担があってもいいと思いますし、そもそもが趣味の世界ですから、いろいろなアプローチの仕方があってもいいと思っています。

別に芸術作品を作っているわけでもないので、自分の個性や作風などは全く意識せず、むしろ思いついたことを気軽にどんどんとトライしていきたいと思っています。

最近はなかなか作る時間が確保できないんですけどね……。

ちなみに、サンダーボルト版の旧ザクの背中は、なかなかグッとくるものがありますね。

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こっちの写真は、光があまりあたっていないので、柔らかそうなニュアンスは軽減されていて、個人的にはイイ感じだと思っています。

記:2016/08/03

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