雑想 2003年2月
2022/06/23
モーニング息子。
バンドの練習中のこと。
練習に連れて行った息子が、たまたまスタジオの隅で『東映ヒーローMAX』という雑誌を読んでいたことから、休憩時間の話題は『仮面ライダー龍騎』になった。
私も息子も、龍騎に限らず仮面ライダー好き。
そして、ヴォーカルの子も特撮やアニメにはかなり詳しい。
しかし、ドラムの子は、かなりのゲーマーで秋葉原っ子でもあるが、特撮やアニメには疎い。
だから彼女が話題についていけるように『仮面ライダー龍騎』とはどういう番組なのかを簡単に説明した。
たくさんのライダーが登場する番組。
そして、変身する男がみんな“イケメン”だということで話題となった番組。
ほとんど確信犯じゃないかと思わせるほど、様々なタイプの“イイ男”をライダーとして登場させている番組。
子供よりむしろお母さんに人気のある番組かもしれない。
実際、変身する人の写真集が文庫版で4冊、大判で1冊発売されているし、脇役のライダーのイベントでも、お母さん連中が会場前に朝から並んでいるほど。
……などなど。
これを聞いて、その子が漏らした感想には笑ってしまった。
「ふーん、モーニング娘。の男版かぁ~。」
なるほどね(笑)。
「ようするに『仮面ライダー龍騎』って、“モーニング息子。”なんだね。」
当たらずしも遠からず。
いや、かなり核心をついているかもしれない。
記:2003/02/08
ドラマや映画でよく登場する大学
は、
城南大学(笑)。
特に特撮系。
それも、石ノ森章一系、 そう、仮面ライダー系の番組に出てくる大学は、ほぼ城南大学だったような気がする。
記:2003/02/11
『ケリー・ブルー』、本当の名演は?
なにかとタイトル曲が取りざたされるウイントン・ケリーの《ケリー・ブルー》だが、じつは、このアルバム、管入りの演奏よりも、ピアノトリオで演奏されている曲の出来のほうが圧倒的に良い。
とくに、《朝日のように爽やかに》のケリーのピアノはリズミックで、ほどよくダークなニュアンスを帯びており、フレーズもクサいほどにブルージー。
だから良い。
チェンバースのベースがイントロとバッキング、そしてソロのどこを取り出しても素晴らしいプレイ内容だと思う。
彼のこのプレイを最初から最後まですべてコピーしたら、ベースをやっている人は、相当に4ビートの基礎とテイストを身につけることが出来ると思う。
3人のホーン奏者が不在のピアノトリオの演奏のほうがイイんだけど、全曲ピアノトリオでまとめてしまうと、また違った印象のアルバムになっちゃうんだろうな。
制作者の意図としては、1枚のアルバムを作り上げるにあたっては、「トリオ」+「セクステット」という2通りの切り口で、単調さを避けようとしたのかもしれないですね。
でも、結果的には、トリオのほうが良い。
ま、私に限った話なのかもしれないけど。
収録曲
1. ケリー・ブルー
2. 朝日のようにさわやかに
3. オン・グリーン・ドルフィン・ストリート
4. 柳よ泣いておくれ
5. キープ・イット・ムーヴィング
6. オールド・クローズ
7. ドゥ・ナッシン・ティル・ユー・ヒア・フロム・ミー (ボーナス・トラック)
8. キープ・イット・ムーヴィング (別テイク) (ボーナス・トラック)
シングズ・フォール・アパート ザ・ルーツ
音楽性の高い、ヒップホップグループ、ザ・ルーツ4枚目のアルバム。
このグルーヴ感がたまらない!
攻撃性と心地よさが違和感なく融合したサウンドゆえ、一気に聞きとおせてしまうのが魅力。
エッジの立ったサウンドながら、ジャズ心やソウル心を根っこの部分から持ち、深い理解と共感を抱いているリスナーであれば、どこか懐かしさも感じるかもしれないね。
ディアンジェロやジェイディーが音で、コモン、モスデフやエリカバドゥが声で参加しており、よいアクセント。
ジャケ写もなんだか楽しさを通り越した不穏な空気感が醸し出ていてそそるよね。
ちなみに、タイトルはチヌア・アチェベの小説から。
心の中にスッと潜り込んでくるマイルスラッパ
マイルスはラッパが巧いのではない。
そのときどきに人が抱く情感にシンクロするのが巧いのだ。
気が付くと「入ってきて」いる。
いつの間にか、心の奥にすっと。
だから、いつだって私のATフィールドに覆われた気分に、なんの違和感もなくATフィールドを侵食するわけでも中和するわけでもなく、スッといつのまにか潜り込んで、目の前3センチで鳴る生ラッパの剥き出しリアルが私の特殊な気分に同調してくれるのだ。
ずるい。
そんなアルバムは、私の中ではブルーノートのマイルス(1も2も)しかあり得ない。
誰がなんといおうと、マイルスの中では、この2枚が私の中では永遠の宝物。
それが、『マイルス・デイヴィス・オールスターズ』だ。