雑想 2018年12月

2022-11-24

ニュー・ジョーン クリスチャン・マクブライド

ピアノレスの編成ゆえ、ピアノ好きの日本人ジャズ好きたちの間では、あまり評判になっていないようですが、あ、ジャケットのイメージから、ヒップホップとか、レゲエっぽい内容を想像して、純粋ジャズファンはあまり手を出しにくいのかな?

でもこれ、なかなか凄いというか、楽しめるバンドだと思いますよ。

パンチがあるのに温もりもあるクリスチャン・マクブライドのベースと、瞬発力と勢いのあるナシート・ウェイツのドラムとのコンビネーションは抜群。

この2人のリズムに乗って、ジョシュ・エヴァンス(tp)とマーカス・ストリックランド(ts,bcl)が伸び伸びと、かつ縦横無尽にアンサンブルを奏でます。

このメンバーで、もっと作品を出して欲しいものですね。

グラント・グリーンとソニー・クラークの共演

これは快感!

『コンプリート・グラント・グリーン・ウィズ・ソニー・クラーク』。

ソニー・クラーク好き、あるいはグラント・グリーン好きにはたまらない2枚組です。

もっとも、ソニー・クラーク好きはグラント・グリーン好きでもある可能性は高いと思うけど。

2人が共通して持つ、まったりとしたコクのある味わいが、一つにブレンドされ、とても奥行きのあるサウンドとなっているところに注目。

ジャズ喫茶好きにとっては、このようなテイストは「たまらん!」ものだと思われ、末長く愛聴できる作品だと思います。

ジャケットも良い感じだし、もはや言うことなし!

▼収録曲
ディスク:1
1. Airegin
2. It Ain’t Necessarily So
3. I Concentrate On You (1980 Digital Remaster)
4. The Things We Did Last Summer
5. The Song Is You
6. Nancy (With The Laughing Face)
7. Airegin (Alternate Take)
8. On Green Dolphin Street
9. Shadrack
10. What Is This Thing Called Love?
ディスク:2
1. Moon River
2. Gooden’s Corner
3. Two For One
4. Oleo
5. Little Girl Blue
6. Tune Up
7. Hip Funk
8. My Favorite Things
9. Oleo (Alternate Take)

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ミンガスの傑作の1枚!クンビア・アンド・ジャズ・フュージョン

ミンガスの隠れ(?)名盤、『クンビア&ジャズ・フュージョン』。

全盛期のミンガス音楽に漂う強烈なアクは少々抜けているかもしれませんが、分厚いアンサンブルは、ミンガスミュージックそのもの。

最初、タイトルの「フュージョン」というワードから、「どこがフュージョンやねん?」と思ったものですが、私が勝手に思い描いていたカシオペアやスクエアのような「すっきりテクニカル」なフュージョン音楽ではなく、本来の「融合」という意味でのフュージョンだったんですね。

では、なにとフュージョンしているのか?
それは、コロンビアのリズム・クンビアとジャズとの融合。

漂う土臭さ、雑多ではあるが賑やかでエキサイティングな音群。

まさに、ミンガスが本来持っているテイストが、4ビートジャズとは異なるリズムで力強く昇華されています。

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ハンプトン・ホーズがパリで録音した『ブルース・フォー・バド』

ハンプトン・ホーズが1968年、パリで録音した作品です。

バド・パウエルに捧げたアルバムタイトルにもなっているナンバー《ブルース・フォー・バド》よりも、ワルツの名曲《ソノーラ》のほうが人気だったり。

しかし、彼がじつはかなりバド・パウエルに心酔していたんだなということが、《ブルース・フォー・バド》からはよく伝わってきます。

バド・パウエルはこのアルバムが録音される2年前に亡くなっていますが、パウエルが晩年活動拠点のひとつとしていたパリで、なにか特別な想いが湧き上がったのかもしれません。
(ちなみにパウエルは、アメリカ帰国後に亡くなっていますが、晩年はパリやコペンハーゲンなどで、味わいのある演奏をたくさん残しています)

バップ期のピアニストということもあり、ハンプトン・ホーズはアプローチという面に関しては、パウエルの影響を濃厚に受けてはいますが、ピアニストとしてのタイプはまったく異なるように感じます。

それは、西海岸を中心に活動していたからということもあり、そこから受けるサウンドカラーが両者はまったく異なっているということも大きいと思います。

また、揺らぎと不整脈なタイム感覚で聴き手の耳を強引に揺さぶるパウエルのピアノと、ノリよく端正なホーズのピアノとでは、まったく音の佇まいは異なり、聴きやすさでいえばハンプトン・ホーズのほうが上なのかもしれませんが、パウエルのピアノは、絶頂期、晩年問わず、どのような時期であれ、何かとんでもなく奥深い芸術(文学)作品を突きつけられている気がします。

直木賞と芥川賞作品の違い?

このように同じジャズピアニストでありながらも、まったく異なる肌触りの両者。

しかし、根っこにある「どうしようもなくジャズ」なフィーリングは両者ともに共通していることが、《ブルース・フォー・バド》からは感じ取れるのですね。

ピアノトリオ好き、あるいは『ザ・トリオvol.1』しか聴いたことがないという方は、ぜひ聴いて欲しいアルバムですね。

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