雑想 2024年2月
イッツ・ゴナ・レイン スティーヴ・ライヒ
これは快感。
仕事中に流せば仕事がめちゃくちゃ捗ること請け合い。
It's Gonna Rain, Pt. I (1965)
この偶然、いや周到な計算の上で生み出されたであろう独特なグルーブ。
いやぁ、いいねぇ。
中毒性高し。
そして、突然ストン!と終了。
こちらの気持ちも「ストン」とダウン。
ナオミ・シャロン イフ・ジス・イズ・ラヴ
声もバックのトラック(特にエレピとギター)も心地良し。
Naomi Sharon - If This Is Love (Official Visualizer)
カリブ系オランダ人シンガー、ナオミ・シャロンのデビューアルバム『オブシディアン(←黒曜石?)』の中では《イフ・ジス・イズ・ラヴ》が好きなんやで(←謎の関西弁)。
直感にしたがう
人生は無数の選択肢の連続だけど、迷ったときは「楽しそうな方」を選ぶ。
「面白そうな方」を選ぶ。
これ鉄則ね。
生きていれば色々と人から頼み事をされることが多いと思うけど、で、大体が「大変なこと」や「面倒くさいこと」が多いのだけれども、断るか引き受けるかの判断基準も、「面白そうか・つまらなそうか」で選ぶ。
引き受けたしまったら最後、めちゃくちゃ大変そうなことでも、直感が「面白そう」と告げたことは引き受けてしまった方が良い。
例え大変であったり面倒なことであっても、「面白いこと」は文字通り面白いのでそれほど苦痛は感じないはずだ。
直感を大事にする。
直感が告げた「面白そう」「つまらなそう」の基準は大切にした方が良い。
逆に直感とは逆に理性というか計算高い心もあるのだが、それはあまり信じない方が良い。つまり、「損か得か」「儲かるか儲からないか」「人に自慢できるか・できないか」「自分の成長につながるか・否か」などといういわゆる「コスパ」的なことも、人間どうしても考えてしまうものだが、そんなものはあまり信じない方が良いし、考えたところで結論は未来になってみないとわからない。
「損か得か」「儲かるか儲からないか」なんかは一時的には損をすることでも長い目で見れば「損して得とった」ということになっているかもしれないし、その逆もあるかもしれない。対象とは全く違うところで思わぬ恩恵を授か流かもしれないし、全く別なところで悪影響を及ぼす(被る)こともあるかもしれない。
結論はどのタイミングを切り取るかによっても違ってくるし、そもそもそんなことを考える暇があれば、とっとと行動してしまった方が良いのだ。
また、「人に自慢できるか・できないか」「自分の成長につながるか・否か」などと考えている時点で、計算高いコンプレックス人間である可能性が高いし、その計算高さとしょうもない自己顕示欲はきっと顔に出てしまっている、あるいは雰囲気として毛穴から発散されてしまっているので、頼み事をしてきた相手に「器の小さいヤツ」ということがモロバレしてしまっていることだろう。
とにかく、苦労を回避しようとする心よりも、楽しめるか否かを判断基準にした方が、結果的にはうまくいくことが多いし、たとえうまくいかなくても楽しめれば心に負荷はかからない。
私はこれで生きてきたし、まあなんとかそこそこ幸せに生きています(イエイ)。
アート・ブレイキー ソニー・スティット
ソニー・スティットは個人的にはあまり好きなサックス奏者ではないのだけれども、アート・ブレイキーとやっているスティットは割と好きで、割とよく聴く。
インパルスの『ア・ジャズ・メッセージ(アート・ブレイキー・カルテット)』ね。
「ア・ジャズ・メッセージ」って、アート・ブレイキーが率いていた「ジャズ・メッセンジャーズ」と混同しそうな名前でややこしい。
だけど、これサブタイトルにもあるように、カルテットなんだよね(こちらの方が本タイトル?)。
なんとピアノがマッコイ・タイナー。
面白い組み合わせだよね。
アート・デイヴィスのベース、ところどころで元気よく遊んでますね。
1963年録音。
収録曲
1.カフェ
2.ジャスト・ノック・オン・マイ・ドア
3.サマータイム
4.ブルース・バック
5.サンデイ
6.ザ・ソング・イズ・ユー
スピリット・ライズ チック・コリア
マクラフリンがギュイン、ギュイン。
かっちょええ。
あと、チックのエレピソロも「ああ、いつものチックね」と、なんだか懐かしい。特に『ナウ・ヒー〜』の《マトリクス》好きにとっては。
チック・コリアの『ザ・ミュージシャン』収録のナンバーね。
コリア70歳の誕生日を記念して行われたライブが収録されたアルバムです。
個人的には、ジャケットのタイポグラフィーがかなりツボ。
時は2011年。
場所はニューヨークのブルーノート。
豪華ゲストのオンパレード。
1枚のBlu-rayを含めて4枚組!
大ボリューム!
10バンド、総勢27名のミュージシャンが参加しており、全23日間のライヴからベスト・テイクを厳選したっていうんだから、全部が全部充実演奏なのは当然といえば当然。
もう一気に聴いたら充実演奏の連続でお腹いっぱい。
特うな重を何杯もお代わりするようなものです。
だから、小分けにして聴くことをおすすめいたします。
どれだけゲストが豪華なのかというと、列記してみるけど、以下の名前を見れば、泣く子も黙る?!
自らが率いるエレクトリック・バンドは当然として、スタンリー・クラーク、レニー・ホワイト、フランク・ギャンバレ、ゲイリー・ピーコック、ブライアン・ブレイド、ジョン・マクラフリン、ケニー・ギャレット、ジョン・パティトゥッチ、ボビー・マクファーリン、ゲイリー・バートン、ウォレス・ルーニー、ゲイリー・バーツ、エディ・ゴメス、ジャック・ディジョネット、マーカス・ロバーツ、そしてハービー・ハンコック。
いやあ凄い。
ボビー・マクファーリンがゲスト参加した《スペイン》のデュエットもあるよ。
デュエットといえば、ハンコックとのデュエットもあるよ。
演ってる曲は《ホット・ハウス》。
album data
THE MUSICIAN (Concord Jazz)
- Chick Corea
Disc1
1.Captain Marvel / Chick Corea Featuring Return To Forever
2.Light As A Feather / Chick Corea Featuring Return To Forever
3.I Hear A Rhapsody / Chick Corea Trio
4.Spirit Rides / Chick Corea Featuring John McLaughlin
5.Special Beings / Chick Corea Featuring John McLaughlin
6.I've Got The World On A String / Chick Corea Featuring Bobby McFerrin
7.Spain / Chick Corea Featuring Bobby McFerrin
Disc2
1.Overture / Chick Corea Featuring Gary Burton, Harlem Quartet
2.Your Eyes Speak To Me / Chick Corea Featuring Gary Burton, Featuring Harlem Quartet, Featuring Gayle Moran Corea
3.If I Were A Bell / Chick Corea
4.Nefertiti / Chick Corea
5.Zyryab / Chick Corea
6.Mi Nina Lola / Chick Corea
Disc3
1.CC's Birthday Blues / Chick Corea Featuring Marcus Roberts, Featuring Wynton Marsalis
2.Caravan / Chick Corea, Featuring Marcus Roberts
3.Hot House / Chick Corea Featuring Herbie Hancock
4.Dolphin Dance / Chick Corea Featuring Herbie Hancock
5.Cantaloupe Island / Chick Corea Featuring Herbie Hancock
6.Ritual / Chick Corea Featuring Chick Corea Elektric Band
7.Silver Temple / Chick Corea Featuring Chick Corea Elektric Band
Blu-ray
1.The Musician-Documentary Feature
話せばわかる? 分かりませんって(笑)
「話せばわかる」と言ったのは5・15事件で首相官邸を強襲した9人の青年将校たちが発砲する前に犬養毅首相が言ったとされる言葉だが、最近は「言っていない説」もあるようだ(撃たれた後の「いま撃った男たちをつれてこい。よく話して聞かせるから」が最期の言葉)。
それはともかく、「ヤツとは酒を酌み交わし夜を徹してとことん話し合ったらわかり合えた」と満足気な顔で話すようなおっさんのマインドが嫌いだ。
話せばわかる、わかってもらえるという神話にすがるのは、昭和40年代以前の価値観だろう(もっとも私もその世代のマージナルゾーンに属しているので自戒が必要)。
わからん奴とは話しても根底のところから分かりあえんって。
わかり合おうと無理矢理共感求めようとする必要もないって。
そもそもハビトゥス違えば、共有しているコンテクスト違うんだから、「合意」には達するかもしれないが「共感」に至ることは非常に難しい。
というか、そもそもなんだけど、べつに無理して目の前の人と通じ合う必要がどこにある?
なぜ、それほどまでに共感が欲しい?
合わんかったら次いきゃいいじゃん、次に。
拘泥するのは淋しいからか?
さらりとフェイドアウト、さよなら。
なぜそうならない?
淋しいからか。
無理して共感求めようとするから人間関係が鬱陶しく面倒臭いことになるんだよ。
って思ってる、昔から。
で、やっぱり「君子の交わりは淡き水の若し」が私の理想。
なかなかうまくいかないけどね。
ネイチャー・ボーイ グレゴリー・ポーター
太くて甘い声。
スケール大きな表現力。
非の打ちどころのない安定感。
まあ要するに万人が認めるであろう完璧さ。
ただ、私のような卑俗な人間からしてみれば、ご立派過ぎて、なんというか破れジーンズの草履履きの自分がホテルの立食パーティでタキシード姿のおセレブ様たちや、教会で聖者様とご対面しているような場違い感を感じてしまうんだよね。
レスターのクールネス
「アメリカンライフの主流に入り込んだジャズのビジョンは、サッチモのニューオーリンズ・スタイルでもなければコルトレーンのモード探求でもなく、エリントンのいわゆるジャングル・サウンドでもなかった。レスター・ヤングのクールジャズだった」
テッド・ジオイア(ミュージシャン・作家)
音楽的な影響と同時に、プレズの装いもあった。
シャープなピンストライプの、文句なしにエレガントなスーツに、ダブルブレストのシルクベスト、タブカラー、ニットのネクタイ、カラーピン。とがった靴にキューバ式のヒールが好みだったが、スエードのクレープの底の靴で、歩く時になにやらキュッッキュッという音を立てるものに傾倒していた。足首まである黒いコートに、毛皮のカラーをつけたものをケープのように肩に羽織り、その長い波打つ髪と短い口ひげと共に、どこか超ヒップなジャズの大物の、新たにダンディ化した新種のような印象をもたらした。ビクトリア朝の女性たちが馬に乗る時の習慣としてかぶっていた、つばのひろいローカットの帽子の絵を目撃したとき、彼は帽子屋に20ドル払い、後にポークパイ・ハットとして有名になるプロトタイプを作らせたーーこれまた一時の流行に終わらず、彼のトレードマークのひとつとなった。
マーティン・トーゴフ『ジャズとビートの黙示録』
「(クールは)力なき者たちの究極の復讐だ。クールは白人奴隷所有者たちが所有できない唯一のものだった。クールは金で買えないものなのだ。その核心においてクールは反抗なのだ」
ルイス・マクアダムス(詩人・ジャーナリスト)
玉子チャーハン
シンプル・イス・ベスト。
ほんのり目玉焼きのテイストが残るところがポイント。
最後の微・醤油がけも禁断の素朴旨さ倍増。
そういえば、最後に日本酒をかける炒飯動画いくつかあるよね。
パラっとしてしっとり、らしい。
今度やってみるか。
個人的には料理酒でも良いような気もするんだけど。
グリーン・ドルフィン チャールズ・ベル
こんなに可愛らしい《グリーン・ドルフィン・ストリート》は聴いたことがない、ってほど、小ぢんまりとしてはいるものの、聴き手の耳を離さないオーソドックスなピアノトリオ演奏。
この『ザ・チャールズ・ベル・イン・コンサート』には、《サマー・タイム》、《ワーク・ソング》、《ウィスパー・ノット》、《テイク・ファイヴ》などの定番曲が目白押し。
全ての演奏がそうだというわけではないのだけれども、高音部の使用が多いことが冒頭に書いた「可愛いらしい」の理由かもしれない。
ウォルター・ビショップJr.やジュニア・マンス好きにはきっと響くであろうピアノなのかもしれない。彼らからもう少し泥臭さと、時にガツンとくるようなアクを抜き、ほんのり「小洒落た感じ」が加わるとチャールズ・ベル・テイストになるのかもしれない。
ベースはトミー・セウエル、ドラムはビーパー・ハリス。
1963年11月9日、ベルの故郷であるピッツバーグのカーネギー・レクチャー・ホールで行われたライブ音源だが、自らもその会場のお客になった気分で、最後までゆったりと安心して楽しむことができる。
セロニアス・モンクのピアノの音選び
先週あたりから、モンクのソロピアノの音を拾って遊んでいるが(気になる箇所だけ1小節とか、そういうレベルではあるけれど)、彼が叩き出す和音を構成する音の1つ1つがじつによく考えられており、またその並べ方(積み重ねかた)にも奇抜なセンスが発揮されていることを、実際に自分で音を鳴らしてみると改めて体感することができて楽しい。
チャーリー・ヴェンチュラ ボディ・アンド・ソウル
ブヒブヒ、バリバリ!
迫力のテナー。
肚にズシン!とくるぜ!
チャーリー・ヴェンチュラ・イン・コンサートの《ボディ・アンド・ソウル》。
しっとり、うっとりバラードなはずが、ドカドカ爆発ドラムソロも大迫力っす。
青春18×2
『青春18×2 君へと続く道』の試写場が届いたので、そこに書かれている映画の内容を読んでいる動画をアップしました。
コメント
TAKESI0506さんからのコメント。
青春18切符は本日(2月20日)から発売で、利用期間は3月1日~4月10日までです。
今回はどこに行こうかしらん😉
やっぱ会津若松♪😁
人力飛行機さんからのコメント。
話に出たElephant Gymって知らなかったですけど良い音出しますね。楽器は上手いし。台湾の音楽シーンから出たっていうのがまた興味深い。ベースの女性も上手いし。3人とも今の若者風でインタビューも視たらキャピキャピしてて若々しい。音とギャップがある。どっかワーって一斉に迫るころではチャットモンチーみたいでもあるが、チャットモンチーは歌詞を聴かせるPOP ROCKだからそこはそうではなく個々のinstrumental重視でクールに楽器を聴かせる。electric jazzをよく聞いた人たちなんでしょうね。ホントにどんどん新しい音は生まれてくるんですねえ。3つの楽器の響きが聴いたことない響き。
3ピースてたしかに音的に3つ合わさったりまた分離したり、自在な音作りに適してると言える。合奏もできるしソロもできる。楽器パートが3つで3人って音が作り易いってあるんでしょうねきっと。Elephant Gymは今どきのバンドにしてはベースが前面に出て聴かせる。ベースが他と対等かそれ以上。みんな上手いんだけどこのベースは際立ってますね。3つの音が個性的で面白いです。
値上げが凄い立ち食い蕎麦店
時々むしょうに立ち食い蕎麦屋で蕎麦ものや、蕎麦と丼もののセットを食べたくなるのだけれども、最近の立ち食い蕎麦屋の値上がりっぷりは凄まじいような気がする。
だって、ちょっと前までは、立ち食い蕎麦屋のかき揚げ蕎麦といえば、大体350円くらい、高くても400円前後の認識だったんだけど、最近は平気で500円を超えている立ち食い蕎麦店が増えているような気がする。
それって都内だけのこと?
セットにいたっては、もうちょっとで1000円を超えそうな価格のものがザラ。
これじゃ、立ち食い蕎麦屋と普通の老舗蕎店との差がよくわからなくなってきた。
かつては気軽に安く腹を満たせる飲食チェーン店というイメージだったマクドナルドだったが、そのイメージはとっくに消え失せているのだが、今度は立ち食い蕎麦屋に対するイメージもマクドナルドと同様変わってきそうだ。
だったら同じ価格帯だったら、100円か200円ほど高いだけのラーメンの方がお腹一杯になる上に腹持ちもいいよなぁなんてケチなことを考えてしまう私は、ついつい最近は立ち食い蕎麦屋から足が遠のき、ラーメン屋の方に向かってしまいがちなのであった。
Sea of Tau/龍の道 細野晴臣
このミニマル感が猛烈に(?)平常心を誘い心地良すぎ。
教授(坂本龍一)がアンビエントの理論的鬼才だとすると、細野さんはアンビエントの感覚的天才だなと改めて思う。