「親しくないのに、礼儀もなし」なヒトビト
2018/08/31
カンチガイメール
私は、ジャズのメルマガを配信したり、鑑賞会を主催したり、ときおり本や雑誌に文字を書いたりすることもあるので、知らない人からよくメールがきます。
励まし、アドバイス、感想、意見などが大多数なので、とても嬉しいです。
メールをくださった皆様、ありがとうございます。
励みになります。
しかし、こう言っちゃなんだけど、カンチガイなメールも来ないこともありません。
いきなり本題「お願い」メール
名前も名乗らず、本題に入る前のちょっとした一言もなく、ただ、「結婚式の二次会でジャズ流したいんですけど、何がいいですか?」みたいな、要件だけを質問してくるようなメールです。
二次会の会場、シチュエーションなどなどの基本的なことすら書かず、要するに、ただ結論だけを「教えろ」。
知り合いだったらそれでもイイんですが、面識のない人からいきなり「教えろ」じゃねぇ……。
せめて、お世辞でもいいから「いつも楽しく拝読しています」とか、最後に「これからもがんばってください」ぐらいの一言が添えられていれば、こっちも親身になってアルバムをセレクトするのに(笑)、なんの前フリもなく、ただ要件だけをメールに打ち込んで、送信ボタンをポン!と押されただけでは、「オレってなんなの? 検索エンジンの人間版?」と思ってしまいます。
きっと、向こうは生身の人間相手に質問をしているつもりじゃないのでしょう。
つまり、検索エンジンにキーワードを入力すれば答えが見つかるさ、ぐらいの感覚で、目の前のパソコンに向かって質問を投げているのでしょう。
目の前のパソコンの、その先につながっている「人間」をイメージしていないに違いません。
言っとくが、オレはマシンではありません。
入力された要望、命令を何の疑問を抱くこともなく、黙々とこなす機械ではないのです。
せめて名乗りなさい
もちろん、こういった類のメールは少ないですが、しかし、年に数回、そういうメールが来るんですよ。
名前を名乗らない、挨拶もなしで本題を切り出すような、そんな輩には、まずはこう返信することにしています。
「あのねぇ、人にもの頼むときは、せめて、最初に名前ぐらい名のりなさい。べつにペンネームでもかまわないから。知り合いからの急ぎの要件ならともかく、メールの最初に名前がないのって気持ち悪いんだけど…。名前なしで要件だけしか書いていないメール送られても気持ち悪いし、不躾に要件だけ切り出されたって、こたえる気にはなれません」
といような内容を丁寧な言葉で(笑)。
そうすると、ほとんどの人が「失礼しました!」と丁寧な返事をよこしてくれますし、細かい条件や要望なども書いてきます。
私が「せめて名前を名乗りなさい」と返信すれば、自分の不躾さに気づいて「すいません」と多くの人が送り返してくるわけですから、皆さん、気づいているんですよ。本当は、人にものを尋ねるときには、しかも、知れない人にモノを尋ねるときは、挨拶や礼儀が必要だということに。
しかし、もしかしたら、簡単に質問を書いて送れば、答えがすぐに返ってくると期待して横着しちゃっているのです。
横着はいかんよ、横着は。
親しき仲にも……なのに
「親しき仲にも礼儀あり」といいますが、それ以前に、親しくなる以前の、まだ面識すらない状態から「礼儀なし」たぁ一体どういうことだ?と思うわけです。
選曲リストを送っても、お礼の返事すら寄越さない人もいるし。
いや、べつに私は「感謝しろ」とか「感謝されたい」と思っているわけじゃないよ。
ただ、「形式」として、こちらが先方の要望にこたえたら、それなりの返礼やリアクションがないと困るわけです。
ま、こういうのって、ネット時代が生んだ悪しきコミュニケーション形態の一つだと思うんだけど、便利かつ匿名な反面、それに甘えて横着しちゃうような人は、「ああ、こいつダメだ」と、たった一回のメールだけで、簡単にふるいにかけられ、私の脳内ブラックリスト入れられてしまいますよ。
もっとも入れられたところで、どうということもないですけど……。
記:2007/01/23