HGUCリック・ドム制作記

      2021/01/31

リック・ドム作ります!

1/144スケール、HGUCのドムを作ります。

押入れの中から、いよいよ封印を解いて机の上に!

私のドムへの想いは、「人生ドムだよリックドム~HGUCリック・ドムを作ります!」にも書いた通りなのですが、とにかく作りたくてもなかなか作ろうという気分が盛り上がらなかったんですよね。

このキットは、ドム(地上用)と、リックドム(宇宙用)の2種類を作り分けることが出来るのですが、リックドムのほうで作ってみます。

宇宙用のリック・ドムは、脚やお尻の裏にスラスター(バーニア?)がくっついているバージョンですね。
ボックスアートの左側のドムがそうです。

なかなか魅力的な背中ですね。

『機動戦士ガンダム』の劇中では、どうしても黒い三連星のドムのほうが印象が強く(マチルダさんを殺害してますからね)、宇宙でのドムといえば、どうしてもアムロのガンダムに3分足らずで12機が撃墜されたコンスコン機動艦隊のリック・ドムを思い出し、なんだかザコ色が強いのですが、それはドムが悪いのではなくて、ニュータイプの能力に覚醒したアムロが凄いだけなのであります。

アムロが駆るガンダムには歯が立たないリック・ドムかもしれませんが、それ以外の連邦のジムやボールに対してはじゅうぶんに強くて脅威なはず!

実際、キットの取説の解説にはこう書いてありますよ。

軍首脳は次期主力機と目される「MS-14 ゲルググ」までの“つなぎ”と考えていたとされているが、リック・ドムは改装機とは思えない適応と拡散を遂げた。一年戦争末期の公国軍宇宙戦力を支えていたのは質、量ともにリック・ドムであったと言っても過言ではない。

そう、ホワイトベースとの戦いにおいては無様な敗北を喫したコンスコン隊のリック・ドムはむしろ例外的なケースであり、本来のリック・ドムは、終戦間近のジオンを支えた頼もしい奴なんです。

そういう思いで、作っていきますリックドム。

制作方針としては、まずは素組みをちゃっちゃかしてしまい、その後に塗装をしていこうかと考えています。

持たせる武器は、もちろんジャイアントバズ!
キット付属のビーム・バズーカは他のMSに持たせるつもりです。

箱の中

箱の中です。

ランナーのはいった袋3枚に取説。

大き目のパーツ中心のランナーが多く、他のHGとは違ってズッシりとした手ごたえ。
う~む、作りごたえありそうです。

ランナー、ポリキャップ、シール

キットのランナー、ポリキャップ、シールなどを並べてみました。

ガッシリと力強い各パーツと、
それらが整然と並ぶランナー。

なかなか良い感じです。

もう作る前から「良いキット」オーラを放っています。

ランナーを眺めているだけでも、もう作っている気分になってしまいます。

というか、ニッパーで部品を切り落として組み立てるのが勿体無いほど。

Aランナー

多色成型のAランナーです。

黒とともに、ボディのメインカラーとなる紫パーツのほか、頭部のパーツや肩の裏側の赤パーツや、モノアイカバーなどのクリアパーツ、さらにヒート・サーベルの刀身の黄色などが配されています。

Bランナー

Bランナーです。

薄いグレーのパーツが集められて構成されていますね。

足の裏は2種類。

ドム用とリック・ドム用と選べるようになっています。

中央に円形のホバーのモールドがあるほうが地上用で、複数の噴射口があるほうが宇宙用ですね。

今回はリック・ドムで作るので、ホバー用のパーツが余りますが、ここのパーツの円形扇風機のようなところは、マシーネンクリーガーのシュトラール系のパワードスーツ(グスタフやP.K.A.など)の背中や、ホバー系の兵器のモールドとしても流用出来そうですね。

Cランナー

Cランナーです。

まごうことなきドムむらさき。

しかし、こうして見ると、ドムを特徴づけている薄紫のパーツってAランナーのパーツと合わせてみても、意外と少ないんだなと思います。

Dランナー

黒ドム黒パーツのDランナーです。

やはりプラスチックの成型色の黒はどうしてもテカっていて重量感がないんですよね。

生まれてはじめて塗装したプラモがドムだったのですが、筆で塗料をパーツに塗った瞬間、「印象が変わった!ぜんぜん違う世界!」と感動したのは、黒を塗ったときなんですよね。

非塗装派で、パチ組み専門のガンプラモデラーの人でも、このプラスチックの黒をブラックやNATOブラックで塗装するだけでも、かなり締まりが出てくるのではないかと思います。

Eランナー

武器類中心のEランナーです。

ビームバズーカのパーツでかいですな。

ジャイアントバズが小さく見えてしまいます。

ちなみに、これEランナーではあるのですが、ランナーには「E」と表記されたタグがありません。

1/144WP(ウェポン?)という表記のタグや、

PS(プラスチック?)という表記のタグや、

「リックドム」という表記のタグはあるのですが……。

しかし、取説(取り扱い説明書/設計図)の組み立て覧を見ると、ビームバズーカやジャイアントバズのパーツの頭はEで表記されているので、まあ見れば分かることではあるのですが、このランナーはEランナーです。

シールとポリキャップ

シールとポリキャップです。

モノアイのシールは、キットのピンク色のシールを使わず、センサー用メタリックシールの赤か青を貼ろうかと考えています。

青と赤、どちらにしようか迷い中ですが、青がいいかな。

本当は緑がいちばん良いのですが(サンダーボルトの冒頭に出てくる「乗っ取られドム」の印象が強いので)、緑バージョンは手元にないので、青にしようかな。

ビームバズーカの組み立て

「ガンプラ鉄則8」に従い、まずはキットのデカいところから片付けていきます。

参考:ガンプラ鉄則8:大きなパーツから減らしていく「万里の長城作戦」

「HGUCドム/リック・ドム」の中でもっとも大きなパーツといえば、ビーム・バズーカ。

これ、ゲームの中にしか登場しない武器なんですが、カッコいいのか人気なのか、はたまたドムの巨体に似合うのか、MGのシャア専用リック・ドム(これもゲームの世界のみのMS)にもビームバズーカが付属していましたね。

で、そのビーム・バズーカを組み立ててみました。

デカいっす。

どれくらいデカいのかというと、ザクが持っている普通のバズーカと比べてみれば一目瞭然です。

ザクの身長くらいありますね。

ジャイアントバズの組み立て

ビームバズーカに次いで大きなパーツで構成されているのが、ジャイアントバズ(バズーカ)。

さっそく組み立てました。

ビームバズーカと並べてみると、ジャイアントバズ、小せぇ!

だけど、ザクのバズーカと比べると、やっぱりデカい。

やっぱり「ジャイアント」がつくだけのことはありますね。

足先の組み立て

ビームバズーカ、ジャイアントバズを組み立てて、だいぶランナーからパーツがなくなってスッキリしてきました。

ランナーからパーツが少なくなればなくなるほど、「あともう少しで完成だ、頑張るぞ!」という気分になります。

さて、いよいよ本体を作っていきますが、バズーカ系に次いで「デカい」パーツは、なんといっても脚部ですね。

まずは足先を組み立ててみました。

足の裏は宇宙用リック・ドムを選択しています。

やはり、デカいですな。

ザクと比べてみました。

やはり、デカいですな。

しかし、上には上がいる。

以前作った軽量化ジ・オの脚との比較です。

脚部の組み立て

脚部を組み立てました。

うーん、ドムだねえ。

足先と合体!

ザクの脚と比較。

うん、デカい!

胴体の組み立て

胴体を組み立てました。

脚部とドッキング。

次は頭部を作ります。

頭部の組み立て

頭部を組み立てました。

モノアイ、上下左右に動きます。

クリアパーツのモノアイカバーもついていて、なかなかです。

ただ、塗装の際はモノアイカバーは外してしまうかもしれないけど。

ボディとくっつけました。

あとは腕部のみですな。

腕部の組み立て

腕部を組み立てました。

胴体に取り付け。

ドムでごわす、どすこい!!

これでボディは完成です。

素組み完成

使い捨てヒートサーベルを組み立て、

背中に装備して素組み完成です。

ヒートサーベルを持たせたところ。

ビームバズーカを持たせたところ。

手首がポロリなど、大きいだけに持たせるのが大変。

そして、ポーズにも限界がありますね。

ジャイアントバズを持たせたところ。

やっぱり「ふつうドム」には、こちらのほうがしっくりきますね。

パーツ分割、サフ吹き

完成したリックドムをいったんバラしました。

そして、サフ吹き。

マホガニーのサーフェイサーと、黒のサーフェイサーを交互に吹いてプラスチックの表面を塗りつぶしました。

手足の関節部分はサフが乾いたら別の角度に動かして再度吹きつけ、プラスチックの地肌が出ている箇所をめがけて万遍なく粒子が表面に付着するようにしました。

一度にすべてを万遍なく塗ろうとするのではなく、何回にも分けて、こまめに吹いていくことがポイントですね。

乾いたら、いよいよアクリル塗料の筆塗り作業に突入します。

ハルレッドを筆塗り

サーフェイサーが乾いたら、タミヤ・アクリル塗料のハルレッドを筆塗りしました。

100円均一ショップで売っていた水彩絵の具用の筆3本セットのうち、いちばん太い筆で、細かなことを考えずにガシガシと塗りました。

ハルレッドは水で薄めています。

水彩絵の具で色を塗るような感覚ですね。

基本色を筆塗り

下地のハルレッドが乾いたら、リック・ドムの基本色を筆塗りしました。

パープル、NATOブラック、ダークグレー。
そして、装甲の裏はフラットブラウンにフラットレッドを混ぜて。

だいたい、こんな感じかな?と漠然とイメージするアクリル塗料を水で薄めてサラリと塗っています。

基本色塗装完了

リックドムの手足の色、微妙に紫がかった薄いグレーにしたいのですが、なかなか思った色が出せない状態です。

乾いたパープルの上に、薄めたダークシーグレイを重ねたのですが、ダークシーグレー色が強くなってしまいました。

で、今度はミディアムブルーにわずかにパープルを混ぜて再塗装。

う~む、まだイメージからはほど遠いのですが、フィルタリキッドバイオレットを後で塗るというワザもありますので、とりあえずベーシックカラーの塗装はここでストップし、次の作業に移ります。

フィルタリング

リック・ドムの各パーツにMr.ウェザリングカラーのステインブラウンでフィルタリングをかけながら組み立てていきました。

かなり薄めて表面に筆で塗り、すぐにティッシュで拭き取り。
これの繰り返し。

なんか地味ですな。

モノアイは付属のピンクのシールではなく、センサー用メタリックシールの青を貼り付けています。

フィルタ・リキッド バイオレットで紫感を強調

飛行機のようなグレーがかったボディの基本色に、Mr.ウェザリングカラーのフィルタ・リキッド バイオレットでフィルタリングをほどこし、紫感を強調してみました。

専用うすめ液でうすめたものを平筆で伸ばすような感じで伸ばしていきました。

その際、全体に均等に伸ばすのではなく、わざとムラをつくるような感じで、紫を強調したい場所と、グレーっぽさを残したい場所と加減をつけてみました。

これで、「グレーっぽい紫」ではなく、「紫がかったグレー」のニュアンスを出せたかなと思うのですが、画像で見てみると、その差、よく分からないので、まあ自己満足のレベルですね。

赤錆び・オイル漏れ

タミヤのアクリル塗料のクリアオレンジにハルレッドを混ぜて、水で薄めたものを面相筆でちょんちょんと乗せていきました。

オイル漏れとアカサビの表現ですね。

でも、酸素のない宇宙空間で錆びが出来るわけはない。

でも、モビルスーツを整備するドックには酸素があるから、きっとそこで錆びたんでしょう。

ということにしておきます(汗)。

でも、よく見ると筆の跡が、雨に打たれた感じに見えなくもない。

じゃあ、地上に降りたリック・ドムということで(汗)。

完成!

リック・ドム、完成しました!

仕上げは、タミヤ・アクリル塗料のガンメタルとフラットアルミをエッジ部分にドライブラシをし、「やり過ぎたかな?」と思われるところは、Mr.ウェザリングカラーのフィルタ・リキッド・ヴァイオレットを上塗りして微修正しました。

後姿。

いつも行っている最終フィニッシュのメタリック系カラーによるドライブラシは、「汚れ」や「塗装の剥がれ」の表現という意味もありますが、それ以上に、撮影した時に被写体であるガンプラの輪郭やディティールをより一層際立たせるという目的のほうが強いですね。

つまり、自撮りでいえば「インスタ映え効果」を狙った「ちょいズル」な考え方。

HGのガンプラは、1/144スケールですから、たった1ミリの銀色のハゲ表現も、実寸になれば、14センチ以上の塗装剥がれになってしまいます。

いたるところに10センチや20センチもの塗装剥げだらけの兵器ってどうよ?って感じになりますよね? 現実に存在しているとすれば。

だから、ハゲチョロ表現は、このサイズでは「それっぽく見える」効果を狙った「ちょい嘘」表現なのですね。自分の中では。

それでも、カッコ良く見えればいいじゃん?みたいに感覚で、あまり神経質になったり厳密に考えたりせずに気軽に汚しています。

それにしても、このキット、モノアイを動かせるのがありがたいですね。

あ、ちなみにモノアイカバーのクリアパーツは外しちゃってます。

ここだけテカテカ、ピカピカはスケール感を損なうので。

それと、このキットで嬉しいことは、後ろに手を回してビームサーベルの束を握れることですね。

旧キットは、たしか握れなかったような。
あれ? 握れたっけ?
そのへんは記憶の彼方……。
目を光らせる改造をしたことは覚えているんですが、可動域に関しては記憶の彼方……。

いずれにしても、背中の束を握った時のポーズが、簡単にサマになるという点は特筆すべきでしょう。

もちろん、後姿もサマになります。

ジェット・ストリーム・アタック準備中な感じ?

モノアイはセンサー用メタリックシールなので、わずかな光もキラリと反射してくれます。

部屋を暗くして、100均で買ってきたミニ懐中電灯を照らせば、ほら、この通り。

もちろん、ただ照らすだけだと、顔全体が明るくなってしまうので、懐中電灯のガラス面に、ピンバイスで小さな穴を開けた厚紙のカバーで覆う必要はありますが……。

しかし、目が光っているドムはカッコいいですね。

昔、はじめて作ったドム(1/100)も、ムギ球を仕込んで目を光らせたものですが、その時の嬉しさが再び蘇ってきたかのような気分です。

やっぱりドムはイイですね!

ジーク・ジオン!

もう一体作ってしまいたくなります。

記:2018/11/06

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