ガンプラ鉄則8:大きなパーツから減らしていく「万里の長城作戦」

      2021/02/04

大きな部品から作る

たとえば、私の場合、ゲルググを作るとしたら、その時の気分にもよりますが、大きなシールドから組み立ててしまいます。

ゲルググに限らず、ガンダムの場合もシールドから、ドムの場合はハイパーバズーカから、陸ガンの場合は背中のコンテナからといったように、設計図の順番を無視して大きなパーツから組んでいくことも少なくありません。

そうすると、パーツの量が一気に減って嬉しい気分になるのです。

おお、一気に減ったぜ!完成間近?!

そんなことはないんですが、こうやってテキトーに脳を騙すわけです。

単純な方法ですが、これって意外と効果テキメンでして「あとは、このランナーとこのランナーの部品を組めば完成だ!」と組み立てる意欲を損なうことなく作り続けることが出来るのです。
根が単純な私だけに効く「ワザ」なのかもしれませんが。

さらに私の場合、集中力がないので、すぐに飽きてしまう。

飽きて作業をやめる際に、残りのランナーやパーツの量を見てため息をつくことも多いんですよ。
「はぁ~、まだこれだけ残っているんだ、いつになったら完成するんだろ(完成しないんじゃないの?)」と。

この気持ちが、ひいては作る意欲の喪失につながり、最悪作りかけの状態のものが長らく箱に入れられたまま押入れで眠ることになってしまうのです。

ランナーが多いと「まだ完成しない、もう完成しないんじゃないか?」と疑心暗鬼になり、精神衛生上もよろしくありません。

これを防ぐためには、大きな部品のところから組み立ててしまい、「残量」が少ないことを脳に錯覚させ、やる気を維持させる。

これが私がとっているガンプラを飽きずに作り続ける方法です。

大げさではありますが、最短ガンプラ完成プロジェクト「オペレーション万里の長城!」なのであります。

万里の長城の建築段取り

何かの本に書いてあったのですが、あっ、たしか漫画の『ドラゴン桜』だった記憶があるんですが、要するに、万里の長城を作る際に土工のやる気を維持させる方法に近いわけです。

長い長い万里の長城。

これは、端から壁を増やしていったのではありません。

万里の長城の長さは公式発表によると2万1196kmなのだそうですが、最初の1mを作るときから「やれやれ、これから残り約2万キロ以上もも築いていかなければならないのか」と思うと、もうスタートの段階からやる気を失くすことは確実でしょう。

だから、工区を分けた。
分割した。

作る際、まずは工区を500m毎に細かく分類したところが、あれだけの長さの建築物を作れた秘密なんですね。

細かく分けてしまえば、「ここのブロックだけ完成させればいいんだ、頑張ろう!」と労働者は思います。

そして、工区ごとに労働者を約20名ずつの班に分け、それぞれの班がノルマの500mを完成させようと頑張ります。

ここで面白いというか、なるほどと思うのは、1つの班が500mを単独で作るのではなく、2つの班で1000mを作る段取りにすることなのです。

たとえばA班は東の端から、B班は西の端から作っていくのです。す。

A→    ←B

両方の班が、壁を作れば作るほど互いの距離が近くなります。

A→→→  ←←←B

距離が近くなればなるほど、「あともう少しだ!」と思えるようになり、作業が捗ります。

A→→→→ ←←←←B

そして、中央で壁が出会えば1キロの壁が完成。

完成後は近くの工区ではなく、遥か遠くの工区に送られ、同じ作業を繰り返すのです。
つまり500mごとに達成感を味わせ、見知らぬ土地で再び「ゼロから500メートル達成するぞ!」と労働者を奮起させ工事を継続させていたのです。

つまり、残りの量を「可視化」することの大切さがいかに大事かということが、この万里の長城を作る段取りから学ぶことが出来ます。

もちろん、どんなに分割したところで、2万キロ以上の長城を築く際の作業量は同じです。

しかし、うまく脳をだまして「あとこれだけやれば‟見えてくる”」とモチベーションを維持することって作業スピードが著しく変化すると思うんですよね。

だから、私の場合は出来るだけ早い段階にランナーの枚数を減らす。
残りこれだけのランナーから部品を切り出して組み立ててしまえば、気持ちがラクになるのだ。
そう思えば、ニッパーを握る手もストップすることはありません。

毎回デカいパーツから組み立てているというわけではありませんが、時には、勝手に作る手順をアレンジすることによって、ガンプラの箱がどんどん積みあがってゆく「恐怖」から少しでも解放されれば、それに越したことはないと思っています。

塗装派はとにかく早く組み立て完了したいのだ

もちろん、中には組み立てることが好きで、パーツの数が多ければ多いほど燃えてきて、うず高く積み重ねられたランナーを見ながら24時間机の上に片手にニッパーを握り締めながら組み立てに熱中できるモデラーの方もいらっしゃると思います。

残念ながら、私の場合はそういう「組み立て派」ではないんですよね。
完全に「塗装派」です。

塗ることに関しては、ああでもない、こうでもないと色々な色を重ねたりと試行錯誤に時間をかけることは厭いません。
しかし、組み立て時間は短ければ短いにこしたことがないと思っています。

出来れば、完成状態のものだけ塗っていられればどんなにラクで幸せだろうと思っているほどです。

そんな私のようなタイプの人には、デカいところから、次第に小さなところを作っていくという発想は参考になるのではないでしょうか。

記:2018/06/29

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