ベースの教則本について

      2016/03/15

ベースの練習。

教則本に取りかかったら、取り敢えず最初から最後まで弾いてみること。

運悪く、あまり役に立ちそうもない教則本を手にしてしまった場合も、駆け足でいいから最初から最後まで弾いてみよう。

ここで重要なのは、最初から最後まで同じテンポで弾いてみるということだ。

テンポを100と決めたら、最後の課題まで100で弾いてみる。

ラクに弾ける箇所もあれば、弾きづらい箇所も必ず出てくることだろう。つっかえる箇所、そこが自分の弱点だと認識すべし。

そして、そこを徹底的に潰す!!

引っ掛かった箇所をキチンと弾けるようになれば、一つ上達したという実感が沸くだろう。この実感が自信に繋がる。

楽器屋の譜面コーナーに行けば様々な教則本があって、どの教則本をやって良いのか分からない人も多いと思う。

ジャンルを問わずに、ベースを始めたての人に是非オススメしたい教則本がある。

正確には教則本ではないが、ベースを弾く際の基礎的な事項や心構えを説いた本、「ベーシストのための全知識」(子安フミ著・リットーミュージック)だ。簡潔にして内容は深い。

学生時代に私が潰した教則本はただの一冊。

『The Professional Standard Jazz Bass』(中央アート出版社)だけだ。

ページが取れる度にセロハンテープで止め、疑問に思う箇所やコードの分析などは鉛筆で書き込んでいった。

また師匠や周囲の人からは「このベースラインはおかしい」「こう弾いた方が良いのではないか?」と指摘された箇所もかなりあり、その度に5線紙を張りつけて修正していった。だから既にボロボロ状態だ。「一冊をモノにした!」という実感はある。

たくさんの教則本に「広く浅く」手を出すよりも、一冊の教則本をスミからスミまで徹底的に潰した方が、上達が早い上に、自信にも繋がることは言うまでもない。

一冊を潰せば、自分の中に「芯」や「核」のようなものが形成されてきていることが朧げながら自覚出来るだろう。

この「核」はすなわち「磁石」でもある。

新たな課題に取り組んだ際の吸収も早くなる。

マスターした「核」となる内容を基に、少しずつ触手を伸ばしてゆけば良い。

そして前述したように、役に立ちそうもない教則本は駆け足で片付け、手応えのありそうな教則本は何度も何度も繰り返す。

そして少しずつ上達をしてゆこう。

記:2000/10/31

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