Long Gone Before Daylight/ザ・カーディガンズ
2018/09/11
復活! カーディガンズ
かつてのスウェディッシュ・ポップ・ムーヴメントの先駆者ともいえるカーディガンズ。
私は、ニーナの声はもちろんだが、それ以上に彼らの空間を生かしたサウンドとアレンジが好きなので、カーディガンズの曲をライブでやったこともある。
そんなカーディガンズは、1998年に活動を停止したが、久々にニューアルバムを引っ下げて戻ってきた。
しかも、ニューアルバムは日本先行発売だ。
カーディガンズの新境地
長期のプロモーションとツアーに疲れ、活動を休業していた彼ら。
ヴォーカルのニーナは、結婚しNYでソロ活動を。
キーボードのラースは、音楽を離れ写真の勉強を。
ギターのピーターは、スウェーデンのシンガー、ティティヨとともにレコーディングをするなど、他の音楽活動を。
ベースのマグナスは、Boyというソロプロジェクト活動を。
ドラムのベンは、音楽活動はせず、フランス語と天文学の勉強を。
メンバーはそれぞれ休養を取ったり、好きなことをしたり、あるいは別の音楽活動をして鋭気を養っていた。
そして満を持して発売された5枚目のアルバム、『ロング・ゴーン・ビフォー・デイライト』。
良い意味で冷ややかな肌触りと、スカスカさが魅力なかつてのサウンドからは想像も出来ない、ウォームで落ち着いたサウンドだ。
とはいえ、キャッチーさは薄れたものの、相変わらず微妙な湿り気を含んだ心地よいメロディは健在だし、清涼感とは裏腹に、意外に粘りのあるニーナの「あの声」も健在だ。
地味といえば地味なサウンドかもしれないが、ゆったりと、ぬくもりの感じられるサウンドは、成熟したカーディガンズの新境地といえる。
音楽的には確実に成熟している。
もしかしたら最高傑作かも?!
記:2003/04/03