「囚人」にしては恐竜ライクすぎるベムラー

      2021/02/11

ウルトラ怪獣シリーズ 65 ベムラー

ウルトラ怪獣第一号

『ウルトラマン』の第一話、「ウルトラ作戦第一号」に登場する記念すべき怪獣第一号、それはベムラー。

「宇宙囚人」というような設定だと思いました。

宇宙の墓場に護送されている最中に逃亡したベムラー。
それを追いかけたウルトラマンが、脱走先の地球にやってきたわけです。

(脱走の際、ウルトラマンの同僚「クロード」を殺害して逃げたという追加設定もありますね)

今後、大勢のウルトラマン達が地球にとどまり、怪獣や宇宙人たちから地球を(というか、矛先はだいたい日本だよな?)守るキッカケとなったのは、じつはベムラーの脱走のお陰(?)だったのかもしれません。

特撮とコミックでは全然違う

とはいえ、ベムラーはどうみても「スリムな恐竜」といったルックスですね。

とても「囚人」という趣き、面構えではない。

ティラノサウルスのように手が短いし、実際、退化していて格闘には向かないという設定のようです。

後に、ベムラーの着ぐるみは、愛くるしいルックスのギャンゴに改造されますが、ユーモラスさ漂うギャンゴの原型でもあるベムラーからは、あまり禍々しさのようなものは感じられない。

その上、格闘には不向きな体躯で、どうやってウルトラマンの職場仲間を殺害し、脱走したのでしょう?(光線とかでかな?)

しかし、コミック『ULTRAMAN』に登場するベムラーは、敵ながら、なかなかワルで囚人チック。

スタイルもなかなかカッコよいのです。
特にスーツ着用時が。

BEMULAR

本当に同じ種族か?

マサイ族とピグミー族以上の違いがあるゾって感じですよね。

おそらく、『ULTRAMAN』のコミックの作者たち(原作:清水栄一/作画:下口智裕)は、「囚人」というキーワードの元、デザインを補正していったのでしょうね。

いや、補正というよりは、いったん恐竜のようなシルエットをリセットして、新たにゼロから考え直したのかもしれません。

『ウルトラマン』後の世界が読める『ULTRAMAN』

ところで、ウルトラマンに変身したハヤタの息子が主人公のコミック『ULTRAMAN』は、なかなかオススメのコミックですよ。

一読をオススメいたします。

ウルトラマンに一時期「憑依」されていたハヤタは、ウルトラマンの特殊能力が体内に残っていたという設定。

だから、その息子にも特殊能力が遺伝して、その人間を上回る身体能力を持つ息子がウルトラマンのパワードスーツを着て、地球を侵略しにやってきた宇宙人と戦うという設定ですね。

なかなか面白いです。

記:2012/09/26

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