奥さんの誕生日を忘れて、数日経ってしまった場合は…?
2019/09/01
忘却、妻の誕生日
先日、シゴト場で。
「雲さーん、相談なんですけど」
「なーに?」
「あのですねぇ、ボク、シゴト忙しすぎて、うちの奥さんの誕生日スッカリ忘れていたんですよ。で、ボクと奥さんの友達づてに、“あの人、私の誕生日忘れている、ひどい”という声が聞こえてきたんですよ」
「奥さんの誕生日いつだったの?」
「いやぁ、3日ほど前だったんですが……」
「お前、今月は忙しかったもんなぁ。ドイツ行ったり、アメリカとんぼがえりだったりで。くわえて、ここしばらくは、殺人的な忙しさだったじゃない?忘れても仕方ないよ、というのは、シゴト的に見た俺の意見だけど、やっぱり、なるべく早めに埋め合わせをしないとね」
「そうなんですよ、そこなんですよ。どうやって埋め合わせすればいいんですかねぇ? 結婚してもう5~6年だし、貴金属とかバッグとかそういうのは、毎年あげてるんで、そういうのじゃない方法で埋め合わせしたいんですよ」
これを聞いていた、もう1人のシゴト仲間が、
「手作り料理がいいですよ!奥さんも働いているんでしょ?奥さんが家に帰ったら、手作りの豪華な料理がテーブルの上にドワーっと並んでいる。これビックリ&感激しますよ」
「うん、それも考えたんだけどさぁ、それやっちゃうと、“あなただって料理やれば出来るじゃない。だったら今後もうちの食事作ってね”って言わそうで、イヤなんだよねぇ」
そう、彼の奥さんも働いているのです。
彼と同じく、奥さんもアメリカ飛んだり、ヨーロッパ出張したりの忙しい生活。
給料もきっと彼よりは多いはず。
しかも、二人にはお子さんも1人いて、夫婦で話し合いながら、子供を保育園に迎えに行ったり、片方がシゴト中に、もう片方が家に帰って子供を風呂に入れたり、寝かしつけたりしているのです。
自分たちの仕事の忙しさとスケジュールに合わせて、毎日、シゴトと家事・育児を細かく分担して、両立させているのはさすがですが、それでも料理を作る比重は奥さんのほうが大きいみたいですね。
で、彼としては、子供の相手は自分がやるかわりに、出来れば料理は作りたくない(笑)。
そんな思いがあるようです。
「あのさぁ、料理作るより、料理食べに行ったほうが絶対いいって。それも、近所のファミレスとかじゃなくて、少なくとも子連れ3人で5万以上はするフランス料理のレストランとか、夜景が綺麗なホテルのレストランとか、そういうところに休日に連れていくんだよ。ごめん、この前は忙しくて何も出来なかったけど、週末には○○という店を予約したから、って誘うんだよ。」
「……はぁ」
「で、お誕生日おめでとうと乾杯した後に、すぐゴメンと謝っちゃうのよ。たしかにちょこっとお金はかかるかもしれないけれども、まさか、そういう場所ではおおっぴらにケンカも出来ないし、むしろ美味い料理で気持ちが和むから、日々のすれ違いを会話で埋め合わせすることが出来るだろ?」
「なるほどねぇ。雲さんもそうしてるんですか?」
「悪いけど、オレは女房の誕生日忘れたことはないよ。だって、結婚記念日と誕生日が近いから。でもね、うちも共働きで平日はすれ違いが多いんだけれども、最低月に1回は、ちょっとお洒落していくようなイイ店でディナーしてるよ。そうすると、お互い機嫌よく、すれ違った日の埋め合わせが出来るし、なにしろ、酒も料理もうまいから幸せな気分になれる(笑)」
「なーるほどね」
「もちろん、記念日じゃないときは、予算が5万も6万もするような高いところへは行かないけどね。でも、今回の場合は特別じゃない。奮発しろよ。同じようなバッグやアクセサリー増やすよりは、忙しい者同士、思い出をつくったほうがいいって。それに、お金はかかるけど、この方法の良いところは、時間がかからない(笑)。せいぜい、2時間、長くても3時間ぐらいでしょ?」
この会話を横で聞いていたもう一人の人が、
「うはぁ、オットナァだなぁ。時間と人の機嫌を金で買っちゃおうってわけですね。」
と突っ込みが入ってしまった。
まぁ、捉えようによってはそうかもしれないけれども、大事なのはお金じゃなくて誠意なんですよね。悪いと思ったから、こういう場を設けた。普段はいかないようなところで、おいしい食事しながら、気分よくなろうよ、ってことなんですけどね。
ただ、そのロケーションは、ファミレスや回転寿司じゃマズいでしょ?ってことだけなんですけどねぇ、やっぱり安直ですかねぇ?
オンナゴコロが分からない雲ちゃんとしては、是非、女性の方の意見を聞いてみたいものです。
ちなみに、わが家の場合は、ほとんど夫婦喧嘩をせずにうまくやっていますが、恐らく週末の外食が互いの気持ちのうまいガス抜きになっていると思うんですよね。それは女房が単純かつ食いしん坊だからでしょうか?(笑)
記:2006/09/19