ブルーミントン/ブランフォード・マルサリス
インディアナ州立大学でのライヴ
出るところでは大暴れ、引くときはしなやかに。
この緩急の心得具合と、ダイナミックレンジの広さが魅力のジェフ・ワッツのドラミングが好きだ。
それをガッシリと受け止めるボブ(ロバート)・ハーストのブッとく、頼もしいベースも好きだ。
理路整然とした語り口、時折、天才的な閃きを見せることもあり、また、どこかトボケた味を醸し出すこともあるブランフォードのサックスも好きだ。
この3人によるピアノレス・トリオ。
インディアナ州立大学での実況録音だ。
鉄壁のコンビネーション
正直言って、いたずらに演奏時間が長いだけで、聴いているほうとしては、気持ちがダレてしまうような演奏も中にはあるが、一曲目の《Xavier's Lair》の凄まじい集中力と求心力は凄い。
畳み掛けるリズムも凄まじいが、ブランフォードのサックスの閃きと切れ味が滅法鋭い。
三者一丸となって、突撃!といった様相だ。
対照的な演奏だが、セロニアス・モンク作曲の《13日の金曜日》も、なかなか面白い味が出ていると思う。
メンバー間の親密さ、結束力って、意外と、こういった演奏のちょっとしたところで垣間見ることが出来るような気がする。
肩の力を抜き、余裕をかましているといった風情の演奏だが、彼ら3人のコンビネーションは鉄壁だ。
記:2002/03/13
album data
BLOOMINGTON (Sony)
- Branford Marsalis
1.Xavier's Lair
2.Everythings Happens To Me
3.The Beautiful Ones
4.Citizen Tain
5.Friday The 13th
6.Roused About
Branford Marsalis (ts, ss)
Robert Hurst (b)
Jeff "Tain" Watts (ds)
1991/09/23
at Indiana University Auditorium, Bloomington
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