ブルース・イン・トリニティ/ディジー・リース
ロンドン滞在中の録音
かのマイルス・デイヴィスも「奴は思いっきり吹きまくることを怖れない」と絶賛したトランペッター、ディジー・リース。
リースは、アメリカではなく元はイギリスで活動していたトランペッター。
出身はジャマイカのキングストンだ。
イギリスでの活動中にマイルス・デイヴィスやソニー・ロリンズの目に止まり、ブルーノートからのデビューのキッカケとなった。
ただし、この1枚目の吹き込みは、ロンドンで行われた。
本人はまだニューヨークへ進出する意思はなかった。だから、現地レコーディング。
ちなみにライナーノーツにはミュージシャンズ・ユニオンとの規約上パリ録音と表記されている。
パーソネルは、地元のミュージシャン。それに、渡英中だったドナルド・バード(tp)とアート・テイラー(ds)が加わった。
彼のよく歌い、よく伸びるトランペットは胸のすく思い。
重過ぎず、軽やか過ぎず、ちょうど良い按配で伸び伸びと中空に旋律を描く様は、まさに爽快ハードバップという名に等しい。
このアルバムを機に、彼はニューヨークへと進出する。
記:2010/07/06
album data
BLUES IN TRINITY (Blue Note)
- Dizzy Reece
1.Blues in Trinity
2.I Had the Craziest Dream
3.Close-Up
4.Shepherd's Serenade
5.Color Blind
6.'Round About Midnight
Dizzy Reece (tp)
Donald Byrd (tp)
Tubby Hayes (ts)
Terry Shannon (p)
Lloyd Thompson (b)
Art Taylor (ds)
1958/08/24