外国人の日本過大評価?デビッド・アトキンソンの『新・所得倍増論』
2018/03/29
以前、確かバブルの頃にエズラ F.ヴォーゲルという人が書いた『ジャパン・アズ・ナンバーワン』という本がベストセラーになりました。
本の内容は、日本のことをかなり持ち上げていた内容だったという記憶があります。
その本ほど持ち上げているわけではありませんけれども、デービッド・アトキンソンというイギリス人の著作が興味深いです。
かつてはゴールドマン・サックスでも働いていた著者。
そんなデービッド・アトキンソンがどのような内容を展開しているのか紐解いてみると?
日本は、その潜在能力を活かせるように、制度や仕組みを調整すれば、日本のGDPは5割増の770兆円に増え、所得分配等を改善すれば、労働者の所得が倍増する余地があると主張しています。
アベノミクスが発動し、早4年。
一向に成果が上がっていないのではないかという風潮が蔓延する中、多くの日本人は、もうすでに豊かになることを諦めているのではないでしょうか?
たしかに、この本では、日本の雇用やIT導入に関しての古色蒼然としたビジネススタイルに関しては痛烈に批判しているのですが、この本を読めば、豊かになることを諦めている人たちも、少しは希望が持てるのではないかと思います。
ま、著者独特の語り口なのでしょうか、ちょっとクドさが鼻に付くところもあるのですが、それには多少目をつぶってでも、日本人であるならば、傾聴に値する内容が盛りだくさんなのではないかと思います。
記:2016/12/13