子どもに映画をたくさんみせよう
2016/05/02
人間の脳をパソコンにたとえるとすると、幼児期の脳には、フォルダを出来るだけたくさん作ってあげることが親の役目だと私は常々考えています。
「文字」「さんすう」「えいご」といった少ないフォルダの中にたくさんのファイルを詰め込む作業をするよりも、出来るだけ脈絡がないぐらい違う種類のフォルダを作るように仕向けたほうが良いと私は思っています。
たとえば、男の子の場合で例にあげると、
「かぶとむし」「仮面ライダー」「さんすう」「きょうりゅう」「ロボット」「スペースシャトル」「うちゅう」「ドラえもん」「サッカー」「ポケもん」「どうぶつ」「花」「こんちゅう」「ウルトラマン」「ほし」「かいじゅー」「くるま」「ひこうき」「電車」といったように、出来るだけたくさんのフォルダを脳の中に作ってあげる。
つまり、興味の触手を出来るだけたくさん増やしてあげることが大事だと思います。
もちろん、子供の関心は気まぐれです。
あるときは、ムシキングに熱中して、「かぶとむし」のフォルダーにデータがたくさん溜まるかもしれません。
そのあいだ、「電車」のフォルダは空っぽのままかもしれません。
でも、それでいいんです。
先述したように、子供の興味は勝手気ままですから、明日になれば、「電車」フォルダの中に新たなファイルがつけくわえられているかもしれません。
これらのファイルの中のデータが大きくなるにつれて、もう少し大人になってゆくと、違うフォルダ内のデータとリンクされてゆく。
つまりシナプスが触手を伸ばしてつながってゆくように、一見関係ないような幼少時に蓄えられた基礎知識同士が手を結び合う。
こうなってくれればしめたものです。
イメージ力が発達しますし、その副産物として記憶力がよくなります。
さらに、思わぬ発想が芽生える可能性だってあるかもしれません。
では、脳の中にフォルダをたくさん作らせるにはどうしたら良いでしょうか?
やはり「経験」がいちばん大きいと思います。
同年代の友達や、親・先生・親族といった決まりきった年上だけではなく、色々な年代の様々な職業の人に会わせることが一番本人の刺激になることは言うまでもありません。
しかし、それが出来ない場合でも、たとえば映画を見せるなどの「擬似経験」をさせて子供の想像力や興味の領域を広めてあげることは可能だと思っています。
テレビよりも、映画のほうがいいです。
子供は気が散りやすい。集中力があまり無い。
だから、周囲が真っ暗でスクリーンの大きな映画館のほうが、最後まで集中して映画を観やすくなるのです。
自宅のテレビだと、トイレ、冷蔵庫、他の番組、オモチャなど、気が散る要素がたくさんありますからね。
ですから、昨年より私は出来るだけ息子を映画に連れて行っている。
さいわいなことに、公開前の映画の試写を見ることが出来るので、実際自分で見て面白かった映画にはできるだけ連れてゆくことにしています。
昨年、今年と連れていった映画をザットあげてみましょう。
▼2005年
『ロボッツ~日本語吹替版~』
『皇帝ペンギン~日本語吹き替え版~』
『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』
『HINOKIO』
『バットマン ビギンズ』
『フライ、ダディ、フライ』
『マスク2<日本語吹替え版>』
『シャーク・テイル』
『鉄人28号』
『ゴーグル』
『フェーンチャン~ぼくの恋人』
『カンフーハッスル<日本語吹替え版>』
▼2004年
『エイリアン vs プレデター<日本語吹き替え版>』
『ゴジラ FINAL WARS』
『ポーラー・エクスプレス<日本語吹替え版>』
『Mr.インクレディブル<日本語吹替版>』
『ハウルの動く城』
『TAXI N.Y.』
『ULTRAMAN』
『僕の彼女を紹介します』
『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』『特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション 潜入捜査ファイル』
『向左走・向右走 (Turn Left・Turn Right)』
『アイ,ロボット』
『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE 』
『サンダーバード<日本語吹替版>』
『LOVERS』
『スクービー・ドゥ2 モンスターパニック』
『スパイダーマン2<日本語吹替え版>』
『丹下左膳 百万両の壷』
『いかレスラー』
『キューティーハニー』
『風音』
『ラスト サムライ』
『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』
うーん、完全にオレの趣味ですな(笑)。
洋画は極力、日本語吹き替え版を見せるようにはしているのですが、中には字幕だけしかないものもあり、そういうのも気にせず見せちゃってます。
字幕の文字はあまり読めないにもかかわらず、「どうだった?」って聞くと、「おもしろかったよ」という返事が多いので、ま、子供は子供なりに楽しんでいるようですね。
昨年ですと、「丹下左膳」が面白かったらしく、いまだに丹下左膳の真似をして喜んでいます。
つまり、息子の頭の中にはしっかりと「時代劇」というフォルダが作られているのですね。
地道な作業かもしれませんが、色々なところに連れていったり、色々な体験をさせたり、それが無理ならば、映画をたくさん見せてあげることが、子供の脳の中のフォルダを形成するには一番の方法なんじゃないかと思っています。
あと、映画って、旅行に行ったりするよりは、安くて時間がかからない、手軽な家族サービスの手段でもあるんですよね。
私は休日の午前中に連れてゆくことが多いのですが、午前中の映画館は人が少ないので、好きな席で余裕を持って楽しめます。
お昼時には余裕を持って自宅に帰れます。
もし疲れているのならば、昼食後に昼寝をすれば良い。
日曜日の午前中は、布団の中でゴロゴロしているお父さん、
たまには、早起きして子供を映画に連れていってはいかがですか?
記:2005/08/15