『燃えよドラゴン』でブルース・リーの凄さを再発見

   

ディレクターズ・カット 燃えよドラゴン 特別版 [DVD]

私が帰宅するなり、息子が「ちちうえ! やっぱ、ブルー・スリー強ぇわ。最強だわ!ジークンドーすげぇ!」と興奮しています。

理由を尋ねると、息子は家にあるブルースリーのDVDを改めて鑑返したみたいなのですね。

すると、ブルース・リーの闘い方から色々なことを再発見したのだそうです。

特に息子が感激した発見は、「よけながら攻撃している」ことと、「脚払いの多用」ということなのだそうです。

相手の攻撃をスルリと横にかわしながらも、よけるための身体の回転を利用して、
足の裏で攻撃を繰り出しているところが無駄がなくて美しいとのこと。

つまり、

よける⇒態勢を立て直す⇒攻撃する

という3つのプロセスを踏むことなく、「自動的に、よけながら同時に攻撃」という手順が素晴らしいとのことです。

たとえ、その攻撃がヒットしなくても、威力が低くても、常に攻撃の態勢を忘れない彼の闘い方と、そのようなフォームに自然に落ち着いているところが、普段からの研究の賜物に違いないと息子は推測し、ますますブルース・リーの研究新旺盛なところに感嘆したとのこと。

足さばきの多さは、以前、息子が堀辺正史氏の『喧嘩芸骨法』を読んで以来、足払いに興味を持つようになったこともあるのでしょう。

改めて、そのような視点でブルース・リーのの闘い方を見ると、予想以上に足払い的な要素が多いのだそうです。

とくに『燃えよ!ドラゴン』では、ラスボスの武器が熊手ということもあり、正面からの攻撃を避けることからも足さばきを多用しているシーンが多く、「なるほど!」と思ったそうです。

このような細かいところに気が付くと、ますます格闘技映画のDVD鑑賞が楽しくなってくるようで、今までは、どちらかというと動きが派手でユーモラスなジャッキー・チェンの『酔拳』や『蛇拳』のような初期の作品や、華麗かつ凄烈な動きの多い、リー・リンチェイ(現:ジェット・リー)の『少林寺』などが面白いと思っていたところが、評価がくるっと回転して、「彼らの動きも面白いけど、ダンスだよね」という評価に転じたようです。

特に、ジャッキー・チェン初期のカンフー映画は、もちろん今観ても十分に面白いのですが、格闘シーンのSE(効果音)をよく聴くと、規則正しく

バッ!・バッ!・バッ!・バッ!

と等間隔で効果音が並び、アクターの動きも、その動きにシンクロしているので、4分の4拍子に感じてしまう。
だからこそ、逆に俳優同士の互いの息も合いやすいんだろうなとのことです。

いやはや、親父が見逃していた細かいところを息子が発見してくれると、なんだかむしょうに嬉しい気分になるものなのですね。

それが、たとえ勉強やジャズのことではなく、アクション映画の細かなことであっても。

記:2012/01/19(from「趣味?ジャズと子育てです」)

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