ウェス・モンゴメリーとフラットワウンド

      2022/08/12

フラット弦

アクセス解析をしていると、毎日、必ず「フラットワウンド」という言葉で検索をかけて、このブログに辿りつかれる方が数名いらっしゃるようです。

そう、私はダダリオのフラット弦を愛用しています。

フラットワウンドは、私がベースにはっている弦のメーカー名なので、おそらく文中のいたるところで使っている言葉なのだと思います。

とはいっても、記憶が曖昧なのですが(笑)。

記憶が曖昧だと書いた理由は、最近、ツイッター感覚でブログしてやろ~と思っているから(無理だけど)。
だから、書いた内容は片っ端から忘れてます……(笑)。

ラウンドとフラットをミックス

で、フラットワウンドで思いだしたのですが、ウェス・モンゴメリーのギターは、ラウンド弦とフラット弦の両方を混ぜて張っていたのは御存知でしたか?

おそらくはジャズギターを弾かれている方の間では常識なんでしょうが、私の場合、このウェスのセッティングを知ったときは、「そうか、なるほど、その手があったか! 自分もベースでマネしてみよっ!」と思い、実際真似をしてみて、当たり前ですが自爆しました(涙)。

やっぱり、弦によって音色が露骨に変わり過ぎることもあります。

しかし、それ以上にテンションがあまりにも違うので、弾いている心地がなんだか気持ち悪いのですよ。

ラウンド弦は、しなるので、少ない力で弾けるけれども、フラット弦はテンションが高いので、弾くのに多少の力が必要。

また、弾いたときの「返し」の感覚、要するにテンションが全く違うので、うまくコントロールできないということもあります。

たとえば、フラットはコンクリートの上を走っている感覚だとすると、ラウンドの場合は、トランポリンの上を走っている感じといえば近いのかな?

つまり、たった4本のベースの弦の中、トランポリンで走ったり、コンクリートの上を走ったりということを同じ速度で繰り返すと、弾いている感触がその都度変わるので、けっこう疲れる。

なので、すぐにやめました。

もっとも、ギターの弦は、エレキベースの弦よりも、ずっと細いわけですから、ベースほどには弾いている感触の違いはないのかと思われます。

ウェス・モンゴメリーのギター弦

ちなみに、ウェスが使用していた弦のゲージは、

1弦(E弦):014
2弦(B弦):018
3弦(G弦):025
4弦(D弦):035
5弦(A弦):045
6弦(E弦):058

ですが、
上の、1弦と2弦の2本をフラットワウンドにしているのですね。

ちなみに、ギターのフラットワウンドはこんな感じで売られています。

これにより、高音域になっても、トレブリーになり過ぎない、マッタリとした音色になる。

これが、じつは、ウェスのコクのあるサウンドの秘密だったのかもしれません。

低音はギラリと倍音を含んだ音で通りがよく、高音はギラギラし過ぎない押さえた音色でしっとりと。
この2種類のタイプの音が、オクターブ奏法で弾かれたときはブレンドされるわけです。

フラット弦の何がいいのかというと、倍音を拾い過ぎないところ。
しっとりと太い感じのニュアンスが出ること。

ギタリストの方は、このあたりの感触、ニュアンスは実感としてよく分かると思うので、このことを念頭に入れて、再度ウェスを聴き返してみてはいかが?

また、違った聴こえ方がするかもしれませんし、発見もあるのではないかと思います。

CD/インクレディブル・ジャズ・ギター (SHM-CD) (解説付)/ウェス・モンゴメリー/UCCO-5557

上記アルバム『インクレディブル・ジャズギター』の《ポルカ・ドッツ・アンド・ムーン・ビームス》が、オクターブ奏法のおいしい音色をたっぷりと味わえる好サンプル曲なのではないかと。

ラウンド弦 フラット弦

さて、今まで読んで来て、

ラウンド弦ってな~に?
フラットワウンドってな~に?

と、そもそもの疑問を抱いている方もいらっしゃると思うので、簡単に解説を。

ラウンドワウンド

巻弦ともいい、芯線を中心に巻線を巻いた弦で、ピアノ線で出来た芯に、ニッケルやステンレスなどの巻線を巻いて作られたもの。
クラシックでは、タングステンや銀を巻いた高価な弦が使用されることもある。
音の立ち上がりが早く、ブライトな音質で、長いサステインを得ることが出来る。
ベースでいえば、ジャコ・パストリアスのベースが、まさに“私、ラウンド弦です”と主張しているような音色ですね。

ちなみに、ジャコはロトサウンドのラウンド弦を愛用していました。

フラットワウンド

平らな断面の巻線で作られているため、表面がツルツルと滑らか。太く暖かい音色で、ラウンドほど倍音が出ない。また、キュイン・キュインといった弦の上を指が擦る音や、フレットノイズが出ない。
意外にも、アイアン・メイデンのリーダーでベーシストのスティーヴ・ハリスがフラットを使っている。
フラットで、あのベキバキベキバキした音を奏でているのだから、相当指の力た強いのではないかと思われる。

まったりとした手触りと音色のフラットワウンドは、ギターもベースも独特な魅力があります。

これを1弦と2弦だけに使用していたウェス。
なかなか通な張り方をしていたのですね。

記:2010/01/31

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