ブレイマン風グローサーフント制作記~ハセガワ1/20/マシーネンクリーガー

      2022/11/13

気分はブレイマン

グローサーフントをブレイマン風塗装で作ってみました。

ブレイマンといえば、『サンダーバード』に登場したロボットです。

サンダーバードメカを開発した天才エンジニア・ブレインズが作ったロボットで、本編の第三話『ロケット太陽号の危機』に登場し、活躍をしました。

太陽に接近し、太陽の破片(物質?)を収集することが任務の宇宙船(太陽号)。

太陽の物質収集には成功したのですが、このミッションを終了し、いざ地球に引き返そうとしたところ、逆噴射ロケットが点火しなってしまいます。

ずるずると太陽の重力に引き込まれてしまい、このままだとロケットや搭乗員もろとも太陽の熱に溶かされてしまうという危機を、サンダーバード3号が、太陽号に接近し、レーザー照射により逆噴射ロケットが点火、太陽号は窮地を脱することが出来ました。

しかし、今度は3号の逆噴射ロケットが点火しなくなり、太陽に引き込まれていきます。

それを救ったのが、サンダーバード2号のコンテナに搭載された電波発信車。
この車両は、強力な誘導コントロール電波を発信することが可能なのですが、なにせサンダーバード3号の逆噴射ロケットを点火させるための周波数がわからない。

その時に、その複雑な周波数を計算したのが、ブレイマンなのです。

あの天才ブレインズですら2週間かかるという難しい計算を、ブレイマンはすぐにこなしたお陰で、サンダーバード3号が救われたわけですね。

そのブレイマンのデザインが、幼い私にとってはかなり斬新でした。

『禁断の惑星』に登場するロボット「ロビン」も、60年代風SFテイストむんむんでしたが、私にとっては、さらにそれを上回るインパクトを持っていたのがブレイマンでした。

後に、『スターウォーズ』が公開され、ポスターなどの販促物のビジュアルに多用されていたC3POやR2D2のデザインからもかなりのインパクトを受けましたが、やはり幼い頃に受けた衝撃の強さはブレイマンが勝っていましたね。

そして、いつかブレイマンのようなロボットを、ブレイマンのような色で塗りたいという欲求が心の底に眠っておりまして、ある日突然、押し入れの中にあるマシーネンクリーガーのキットのひとつ、グローサーフントを見た瞬間、「現代風ブレイマンになるかも?!」とひらめいたのです。

ブレイマンの色は、たしかカッパー(銅)でした。

カッパーといえば、以前、ガンプラのヅダを作った際、背部の土星エンジンを塗った時に少量使用した以外は、カッパーの塗料はまったく使っていなかったんですね。

滅多に使う機会のない塗料の在庫減らしにもなるし、これは一石二鳥だゾということで、ブレイマン、じゃなくてグローサーフントを作ってみたのです。

ハセガワ1/20のキット

ということで、ハセガワから出ている1/20スケールのキット。

有人兵器より一歩先んじて戦場を駆け抜けるヒューマノイド型無人邀撃機。

猫背で獰猛そうなグローサーフントが持つ独特な雰囲気をパッケージのイラストが再現してくれています。

箱の裏。

塗装参考例もなかなかそそる配色ですが、今回はブレイマン風カッパーで塗るのだとグッと我慢。

箱の中はこんな感じ。

けっこうパーツの数、多いんですよね。

黒茶色な成型色のランナーを並べてみました。

デカールと塗装&資料。

ま、デカールは使う予定ないので、ヤフオクに出品しちゃいました(開始価格1円で)。きっと欲しいと思っているマシーネンファンも多いと思うので。

そして、組み立て説明書です。

組み立て説明書と、塗装指示&設定カード。

組み立てと下地塗装

そして、一気に組み立てて……、と言いたいところですが、けっこう部品が多くて、というよりは、合わせ目処理が多いため、1週間以上は組み立て作業に時間を費やしていたと思います。

昔のガンプラやマクロスのキットを作っている感覚に近かったかもしれません。

左右を貼り合わせて接着し、隙間を埋め、乾いたらペーパーがけ、さらに隙間を見つけたら、また隙間を埋め、乾いたらペーパーがけ……というループですね。

だんだん「耐水ペーパーハイ」になっている自分がいる(笑)。

いつ終わるのだろうと考えながらも、とにもかくにも手を動かしていれば、いずれ完成が見えてくるものです。

なんとなく形になった段階で、サーフェイサーを吹いて合わせ目などの表面チェックをしました。

腕と肩をつなぐコードが何本かあるのですが、そのあたりはヤヤコシくて面倒なので(汗)、けっこう適当にゴチャっとさせています。

いやぁ、両耳の装甲板が、まさにワンコですな。

グローサーフント=大型犬(ドイツ語)

まさに!

ちなみに一つ注意というか。
パーツに穴を空ける必要のあるパーツがいくつかあるので、ピンバイスは必須です。

塗装と汚し

サーフェイサーが乾いたら、カッパーを塗る前の下準備としてガンメタルをスプレーしました。

もちろん、いきなりグレーサフの上にガンメタルを乗せたのではなく、その前に、黒、マホガニー、ダルレッドなど、いつも下地に使用するスプレーをランダムに吹き付けてからガンメタルを吹いています。

で、乾いたら、薄めたカッパーを吹きました。

かなり薄めて吹いています。

銀だか胴だかわからないようなニュアンスを出したかったので。

しかし、あまりにメタリックメタリックしすぎてしまうと、今度は重量感がなくなってくる。

なので、要所要所につや消し黒をランダムに吹いて、メリハリをつけました。

その後、焼鉄色や黒鉄色やカッパーなど、ラッカー系のメタリック色を適当に吹いて基本塗装は完了!

あっさりウェザリング

あとはデカールを貼り、油彩で汚しをかけて完成!

グローサーフントは、シュトラール軍なので。
そして、シュトラール軍といえばドイツ軍なので?! 今回はドイツ車両の余りデカールを多用しました。

タミヤのAFV好きモデラ―さんだったら一発でわかると思いますが、無線指揮者グライフの余りデカールを使用しています。

背中や股間ガードの「ADLER」という文字や、胸部の師団マークなんかがそうですね。

あとは、タミヤの1/48スケール、ブリュースターズバッファローの余ったデカールも左腕のレーザーガンなどに張り付けています。

少し前に作ったガンスにもバッファローの余りデカールを使用していますが、なかなか便利なブリュースター。

猫背がこのメカの不気味さを倍増させていると思うのですが、エイリアンやゴジラに見慣れた感性だと、尻尾がつけばいいのに、なんて思ってしまいます。

あえて、尻尾のない不安定な感じ、さらに鳥の脚を彷彿とさせる逆間接の脚が、人型でありながら人に非ず的な不気味さを倍増させていると思います。

正面からもなかなかの迫力。

ブラック、オレンジ、ホワイト、イエローなどの油彩を薄めて全体に塗り付け、ふき取っていますが、今回はちょっとおとなしかったかもしれません。

この無骨さと繊細さが入り混じった感じがタマランのですね~。

油彩をかぶせると、メタリックな光沢がにぶくなるどころか、ほとんどメタリック感が失せていることに気が付き、あわてましたが、もう後の祭り。

これはこれで良しとします。

この色彩、少しはブレイマンに近づけたかな?!

頭部の形状がエヴァンゲリオン零号機に似てなくもないですね。

ちょっと頭大き目ですが、エヴァも猫背なので、なんとなく親近感が湧いてきます。

そんなこんなで組み立ては長い時間がかかりましたが、塗装はほぼ1日で終了という、あっさり仕上げのグローサーフント。

今度は、思いっきりミリタリー調に、たとえばメッサーシュミットのカラーリングなんかを参考にして塗ってみたいですね。

記:2021/04/16

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