アット・ザ・ジャズ・コーナー・オブ・ザ・ワールド vol.1/アート・ブレイキー&ザ・ジャズメッセンジャーズ
「バードランド」再び!
ファンキージャズの金字塔、そう、あの『モーニン』とほぼ同じメンバーによるライブだ。
リー・モーガン(tp)
ハンク・モブレー(ts)
ボビー・ティモンズ(p)
ジミー・メリット(b)
アート・ブレイキー(ds)
このライヴが行われたのは、『モーニン』の録音から約半年後だから当然といえば当然なのだが、異なるのはテナーサックスのベニー・ゴルソンがハンク・モブレイに変わっているところ。
テナーがモブレイに変わっただけでも、『モーニン』とはだいぶ趣きを異にする内容になっている。
モブレイが音楽監督を務め、モブレイの自作曲が演奏されているのだから、当たり前といえば当たり前かもしれないが、あけっぴろげで、ある種オーバーなほどに快楽享受的な『モーニン』の雰囲気とは随分と雰囲気が異なるところが面白い。
むしろ、ハードバップをさらに煮詰めて「分かりやすい成分」だけが残った「ファンキー・ジャズ」よりも、煮詰める前のハードバップ的香りが漂っているのだ。
これを聴いて改めて思うのだが、モブレイとリー・モーガンは相性が良いな、と。
とくに、モーガンはモブレイと一緒だと良いプレイをする。
そのぶん、モブレイがちょっと引っ込んでしまう印象は否めないが、この引っ込んだモブレイが、モーガンの良き触媒となっていることは確かだ。
演奏場所はバードランド。
甲高い声でメンバーを紹介する、バードランドの名物男、ピー・ウィー・マーケットのアナウンスも健在。
あの懐かしの『バードランドの夜』再び!といった感じか。
記:2010/02/04
album data
AT THE JAZZ CORNER OF THE WORLD (Blue Note)
- Art Blakey And The Jazz Messengers
1.Announcement by Pee Wee Marquette〜Hipsippy Blues
2.Justice
3.The Theme
4.Close Your Eyes
5.Announcement by Art Blakey〜Just Coolin'
Art Blaker (ds)
Lee Morgan (tp)
Hank Mobley (ts)
Bobby Timons (p)
Jymie Merritt (b)
1959/04/15