チャットGPTにマイルスや『Kind Of Blue』について質問してみたところ……

   

マイルス黄金のクインテット

チャットGPTにこう質問してみました。

「マイルス・デイヴィス黄金のクインテットについて詳しく教えてください。」

個人的には、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスがメンバーだった頃の「黄金のクインテット」のつもりで質問をしたのですが、返答やいかに……?

あれれ?

以下回答です。

「マイルス・デイヴィス黄金のクインテットは、1955年から1968年にかけて活躍した、ジャズ界で最も影響力のあるグループの一つです。このグループは、マイルス・デイヴィス (トランペット)、ジョン・コルトレーン (テナー・サックス)、キャノンボール・アダレイ (アルト・サックス)、ビル・エバンス (ピアノ)、ポール・チェンバース (ベース)の5人で構成されています。

このグループは、モード・ジャズと呼ばれる新しい音楽の形式を開拓し、マイルス・デイヴィスの代表作である「Kind of Blue」をはじめとする数多くの傑作アルバムを生み出しました。また、このグループの特徴的なスタイルには、クールな雰囲気やゆったりとしたリズムがあり、彼らの音楽はジャズにおいて非常に重要な位置を占めることとなりました。

マイルス・デイヴィス黄金のクインテットは、ジャズ史上において、モダン・ジャズやフュージョン・ジャズなどのさまざまな音楽スタイルの発展に大きな影響を与えました。また、メンバーたちは、その後もジャズの歴史において、重要な役割を果たし続けました。」

いろいろひっかかりますねぇ。

まず、「1955年から1968年にかけて活躍」とありますが、1968年?!

この年は『マイルス・イン・ザ・スカイ』や『キリマンジャロの娘』をレコーディングした年です。

もちろん、ジョン・コルトレーン (テナー・サックス)、キャノンボール・アダレイ (アルト・サックス)、ビル・エバンス (ピアノ)、ポール・チェンバース (ベース)も参加していません。

それに、ドラムがいない……(涙)。

まあ、年代についてのツッコミは入れずに、『カインド・オブ・ブルー』について少しツッコミを入れてみましょう。。

カインド・オブ・ブルーのメンバー

「カインド・オブ・ブルーのメンバーは黄金のクインテットのメンバーではありませんよ。」と入力。

そうしたら、次のような回答が。

「申し訳ありません、私の先程の回答に誤りがありました。カインド・オブ・ブルーのレコーディングに参加したメンバーは、マイルス・デイヴィス (トランペット)、ジョン・コルトレーン (テナー・サックス)、ジュリアン・"キャノンボール"・アダレイ (アルト・サックス)、ポール・チェンバース (ベース)、ジミー・コブ (ドラムス)、ビル・エヴァンス (ピアノ) でした。

ただし、ジョン・コルトレーンとジュリアン・"キャノンボール"・アダレイは、黄金のクインテットの一員であり、このアルバムの制作においても、その後の黄金のクインテットのスタイルに繋がる新しいアプローチを試みていたことから、このグループと深く関わっていたことは確かです。」

おっと、間違いは認めつつも、「このグループと深く関わっていたことは確かです」と、「まったくの勘違いではないのですよ」と言い訳をしている。
なんか可愛いゾ、チャットGPTのAI(笑)。

回答の中に「新しいアプローチ」というワードがあったので、もう少し突っ込んでみましょう。

「新しいアプローチとは? 具体的に教えてください。」

すると、このような回答が。

「黄金のクインテットの新しいアプローチには、複数の要素が含まれています。

まず、彼らは、従来のジャズの和音進行や既存の楽曲に拘らず、アドリブ演奏を重視するモード・ジャズと呼ばれる新しい音楽の形式を開拓しました。この手法により、演奏者たちは和音進行にとらわれず、自由にアドリブを展開することができました。

また、彼らは、リズムやグルーヴに注力し、ゆったりとしたテンポや、ビートの中での強弱の使い分け、複雑なリズムの重なりなど、従来のジャズの概念から外れた音楽を作り出しました。

さらに、彼らは、アンサンブル演奏において、重要な役割を果たしました。各楽器が一つのメロディーを担当し、そのメロディーが変化していく中で、アンサンブル全体が調和的に演奏されることで、独特のクールな雰囲気が生み出されました。

これらの要素を融合させた新しいアプローチにより、彼らは、従来のジャズの枠組みを超えた音楽を作り出し、後のジャズやフュージョン・ジャズの発展に大きな影響を与えました。そして、このアプローチにより生まれた名盤『Kind of Blue』は、ジャズ史上最も偉大なアルバムの一つとして評価されています。」

とのこと。

フュージョンに影響?

チャットGPTからの回答の中に「フュージョンに影響を与えた」というくだりがあったので、今度はそこを突いてみましょう(笑)。

「後のフュージョンにどうのような影響を与えたのですか? 具体的に教えてください。」

すると、また新たな人名が(笑)。

「黄金のクインテットのアプローチは、後のフュージョン・ジャズに大きな影響を与えました。例えば、フュージョン・ジャズの代表的なアーティストの一人であるハービー・ハンコックは、黄金のクインテットのメンバーであり、彼らのアプローチから多大な影響を受けています。ハンコックは、黄金のクインテットのアプローチを発展させ、より先進的な音楽を作り出しました。

具体的には、黄金のクインテットのアプローチがフュージョン・ジャズに与えた影響は、以下のようなものがあります。

モード・ジャズの影響
黄金のクインテットのアプローチから発展したモード・ジャズは、フュージョン・ジャズにも大きな影響を与えました。モード・ジャズは、従来のジャズの和音進行に拘らず、自由なアドリブ演奏を展開するスタイルであり、フュージョン・ジャズの音楽的基盤となりました。

エレクトリック楽器の使用
黄金のクインテットは、エレクトリック楽器の使用を積極的に取り入れました。彼らが使用したエレクトリック楽器は、後のフュージョン・ジャズの基盤となる楽器であり、このアプローチは、フュージョン・ジャズに大きな影響を与えました。

リズム・グルーヴの重要性
黄金のクインテットは、リズムやグルーヴに注力し、従来のジャズの概念から外れた音楽を作り出しました。このアプローチは、後のフュージョン・ジャズにも大きな影響を与え、フュージョン・ジャズにおいても、リズムやグルーヴの重要性が高まるきっかけとなりました。

アンサンブル演奏の重要性
黄金のクインテットは、アンサンブル演奏において、重要な役割を果たしました。彼らが作り出したクールな雰囲気は、後のフュージョン・ジャズにも影響を与え、アンサンブル演奏の重要性が高まるきっかけとなりました。」

えっ? ハービー・ハンコック?
たしかに、彼は第二期黄金のクインテットの一員ではありましたが、チャットGPTが定義したメンバーに名を連ねていません。

いつの間にかチャットGPTの「黄金のクインテット」の認識が変わった?!

しかも、彼は『カインド・オブ・ブルー』のレコーディングには参加していません。

そこで、こう質問をしてみました。

「ハービー・ハンコックは、『Kind Of Blue』のメンバーではないですよね?
私が訪ねているのは、『Kind Of Blue』に参加したマイルス・デイヴィス (トランペット)、ジョン・コルトレーン (テナー・サックス)、ジュリアン・"キャノンボール"・アダレイ (アルト・サックス)、ポール・チェンバース (ベース)、ジミー・コブ (ドラムス)、ビル・エヴァンス (ピアノ) たちの演奏が、後のフュージョンにどのようなアプローチをしたのか、です。」

そうしてら、このような回答がきました。

「申し訳ありません、私の先前の回答に混乱がありました。確かに、ハービー・ハンコックは『Kind of Blue』には参加していませんでした。

『Kind of Blue』に参加したマイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、ジュリアン・"キャノンボール"・アダレイ、ポール・チェンバース、ジミー・コブ、ビル・エヴァンスの演奏は、後のフュージョン・ジャズにも大きな影響を与えました。『Kind of Blue』は、モード・ジャズという音楽スタイルを確立し、それが後のフュージョン・ジャズに大きな影響を与えたと言われています。

『Kind of Blue』のアプローチは、従来のジャズの和音進行に拘らず、スケールに基づくアドリブ演奏を展開するスタイルであり、これは後のフュージョン・ジャズの音楽的基盤となりました。また、ピアニストのビル・エヴァンスのアプローチは、後のフュージョン・ジャズのピアノ演奏に大きな影響を与え、彼の革新的なコード進行は、後のフュージョン・ジャズのピアノ演奏に多大な影響を与えました。

さらに、『Kind of Blue』のアプローチは、エレクトリック楽器の使用やリズム・グルーヴの重要性にも影響を与えました。フュージョン・ジャズのアーティストたちは、黄金のクインテットのアプローチから発展したモード・ジャズを取り入れ、エレクトリック楽器を使用し、リズムやグルーヴに注力するスタイルを確立しました。」

とのことです。

ビル・エヴァンスがフュージョンに影響を与えた?!

むむっ、「ピアニストのビル・エヴァンスのアプローチは、後のフュージョン・ジャズのピアノ演奏に大きな影響を与え、彼の革新的なコード進行は、後のフュージョン・ジャズのピアノ演奏に多大な影響を与えました。」のところが気になる。

もちろん、ビル・エヴァンスは革新的なピアノを弾きましたが、私の認識では、コード進行ではなく、ハーモニー、ヴォイシングのユニークさのような気がするのですが……。

「ビル・エヴァンスの“コード進行”がフュージョンに影響を与えたのですか?」

チャットGPTからの回答は「はい」の断言からはじまり、以下の通り。

「はい、ビル・エヴァンスの「コード進行」は、後のフュージョンに大きな影響を与えました。ビル・エヴァンスは、『Kind of Blue』でのピアノ演奏において、和音進行の概念を変え、ジャズ音楽において新しい和声のアプローチを提示しました。彼は、従来のジャズの和音進行にとらわれず、独自の和音進行を用いることで、革新的で洗練された音楽を生み出しました。

その後、ビル・エヴァンスのアプローチは、フュージョン・ジャズのピアノ演奏に大きな影響を与え、多くのフュージョン・ジャズのピアニストたちが彼のアプローチを参考にしました。ビル・エヴァンスのアプローチは、フュージョン・ジャズにおいて、より洗練された和声的アプローチを可能にし、新しい和音進行のアイデアを提示することで、ジャズ音楽の進化を促しました。」

まあ、バッサリと否定はできない回答ですね。
たしかに、まったく影響を与えていないとはいえないし、影響を受けたフュージョンピアニスト(キーボーディスト)もいるのでしょう。

しかし、後のジャズ、フュージョンに大きな影響を与えた鍵盤奏者は、ビル・エヴァンス以上に、チック・コリア、ジョー・ザヴィヌル、ハービー・ハンコックらだと思うのですが……。

まあ、これは私の勝手な思い込みかもしれませんね。

このように、チャットGPTとのジャズのやり取りは楽しくも、微妙に外してくるようなところがちょっと痒い感じがするんですよね……。

記:2023/03/08

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