キング・オブ・ザ・デルタ・ブルース/ロバート・ジョンソン
KING OF THE DELTA BLUES/Robert Johnson
iPodにロバート・ジョンソン!
もっと、日常的に、気軽に、ストリートでロバート・ジョンソンを楽しもう。
ロバート・ジョンソンというブルースマンの素晴らしさは、誰もが認めるところだと思う。
最近では、エリック・クラプトンも、彼のトリビュートを出したりして、ますます知名度の高まっている伝説のブルースマンだ。
なかには、「どんなブルースマンだろ?聴いてみようかな?」と興味を持って2枚組のコンプリート・レコーディングを買った人も多いのでは?
で、聴いてますか?
日常的に聴いてますか?
それこそ、朝起きてブルースが「おはよう」と言うぐらいに。
ほとんどの人が、百科事典や広辞苑を買って安心したような気分になっているのでは?
よーし、定番は押さえた。
聴きたいときに聴けるぞ。
……で、あまり聴いてないという(笑)。
思い当たる人、いるんじゃないかな?
原因はいろいろあると思う。
日本語と英語と両方のバージョンで付いている分厚いブックレット(コレ、読むとなかなか面白いのです)や、2曲連続で、OKテイクと、別テイクが流れる曲順。
2枚組なので、今回はどっちをかけようかなと迷う面倒臭さ。
こういった些細なことが、日常的に聴こうと思う気持ちの妨げになっているのかもしれない。
2曲同じ曲が並んでいるんだったら、プログラムしてOKテイクだけを聴けばいいじゃないか。
うん、たしかにその通り。
でも、そのちょっとした作業が面倒なんだよね。
気軽に聴こうという気持ちにバイアスがかかる。
結果、ロバート・ジョンソンという偉大なブルースマンの音源は持ってはいるけれども、結局、敬して遠ざける結果となってしまう。
勿体無いったらありゃしない。
そんな方に朗報。
日常的にロバート・ジョンソンを楽しむための、ありがたいCDが出ている。
なにしろ、彼のレコーディングした“全曲”が収録されているのだ。
ボツテイクはカット。
OKテイクのみがスムースに聴けるというわけ。
これはありがたい。
iPodなりウォークマンにデータを落として、持ち歩こう。
日常的に聴こう。
たとえば、六本木ヒルズの敷地内を歩きながら聴くロバート・ジョンソンなんて、かなりシュールだよ。
いつもと違う景色に見える。
いつもと違う音楽に聴こえる。
違う角度で聴く悦び。発見する楽しさ。
ストリート感覚で接するロバート・ジョンソンて、とても新鮮。
時々、自分は今どこにいるのだろう? とハッと驚くのも面白い感覚。
日常的には、この音源を聴き、コンプリートも持っている人は、たまに真剣に聴く気分になったときに別テイクとともに聴けばよい。
とにかく、偉大なブルースマンと言われているわりには、一部のフリークを除けば、彼のことを聴きまくっている人ってそんなに多くはない。
だから、気軽に接して、このCDを何度も繰り返し聴いてみようよ。
たしかにスゴイ人なんだけれども、だからといって構える必要はまったくないんだから。
2枚組を既に持っている人も、もう1枚買っても、それほど手痛い出費じゃないのでは?
あるいは、パーティのビンゴのときなんかの4等賞ぐらいのプレゼントにも最適かも。
名前は聞いたことはあるけれども、まだ聴いたことの無い人からは喜ばれるハズ。
これを買って、iPodに音源を落として、街にでよう。
あ、もちろん、iPodじゃなくてもiPod miniでも、ギガ・ビートでもm:robeでも構わないですが。
コラージュ感覚で音にあわせた画像を観れるオリンパスのm:robeなんか、かなり新鮮かもね。
記:2009/10/26