MU-TONの声にブルースを感じる
2021/02/13
呂布を負かしたレペゼン福島
『フリースタイルダンジョン』に先日参戦したチャレンジャーMU-TON(ムートン)が妙に気になりました。
もちろん、あの呂布カルマを破ったというインパクトもさることながら、彼の全体から放たれる異様なムードに目(と耳が)釘づけになってしまったのです(ちなみに呂布カルマは、この対MU-TON戦で、新モンスターとしては初の敗北を喫した)。
レペゼン福島のMU-TON。
タオルを巻いた、まるで農夫か日雇いのような出で立ち、その風貌からにじみ出る独特のオーラ。
そして独特の声質。
彼のラップからは辛味、いや苦味が走る瞬間があるんだけど、まあ演歌でいえばコブシのようなものなのかな。
これがけっこうクセになるんだよね。
この切迫した感じ、ヒリヒリした感じが、ジャンルは違えど、なんだかブルースを感じてしまいましたね。
アメリカ南部のブルースではなく、冷たい北風に毛穴が縮こまるような凍てついたフィーリングのブルース。
根城は福島だけど、青森育ちと言われたらものすごく納得してしまいそうな、じょんがら節的なソウルフィーリングが詰まっているように感じました。
MU-TONは、これまでにどのような活動をしてきたのか、これまでどのような人生を歩んできたのかはまったく予備知識はないのですが、けっこう辛辣な目にあってきたんじゃないかなと勝手に想像しています。
それが、独特の辛味のあるヴォイスと節回し(フローっていうのかな)、そして滲み出るオーラになっていると思うんですよね。
このオーラは、これまでのどのモンスターにもチャレンジャーにもなかったものだといっても過言ではありません。
時折、このような挑戦者が登場するから『フリースタイル・ダンジョン』は面白いです。
記:2017/10/20