「こっそり」本、堂々完成!/ビジネスマンのための(こっそり)ジャズ入門

   

最終チェック中

あ、タイトルに少々偽りありです。

『ビジネスマンのための(こっそり)ジャズ入門』(シンコーミュージック)。
現時点ではまだ完成していません。
現在、怒涛の最終校正中です。

BGMはサチモス

現在、2016年10月8日の午前2時。

本日宅配で届いた青焼き(現在は「白焼き」)に目を通し、最後の著者校中なのであります。

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リミットは、本日の午前中、できるだけ早く!……とのことで、現在サチモスをかけながら怒涛の最終チェック中!

LOVE & VICE (通常盤)LOVE & VICE/Suchmos

この記事にも書いたけど、
>>サチモスの《ステイ・チューン》がカッコ良い!
やっぱ、サチモスはカッコいいですね。

私が大好きなチューンの《ステイ・チューン》、クルマのCMにも使われているのを先日テレビで見たぞ。
宣伝されているクルマが3割増しにカッコ良く見えたぞ。

いやはや、サチモスかっこいいっす。
ヘタなジャズよりも全然カッコいい。

なんてことを言ってる場合ではない!(『さばドル』のまゆゆ風に)
ジャズです、ジャズ。

ジャズ本の最終チェック、チェック。
ここで見逃したら後がない。

雑誌編集者時代の緊張感が蘇ります(いや、あまり蘇らなかったりして)。

こっそり本

今回の本のタイトル『ビジネスマンのための(こっそり)ジャズ入門』は、担当編集者の富永虔一郎氏が名づけてくれました。

括弧で「こっそり」と囲んでいるところがミソ。個人的にはとても気に入っているタイトルです。

「こっそり本」と略せますからね。

以前、中経出版の『さわりで覚えるジャズ名曲』や『さわりで覚えるジャズヴォーカル』のお手伝いをさせていただいたことがあるのだけれど、

関係者の皆さんは、これらの本のタイトルを略して「おさわり本」と呼んでいました(笑)。
「おさわり」といい「こっそり」といい、なんだ素敵な響きで、よーござんす(・∀・)b。

ほんのり淫靡で卑猥なニュアンスにニタニタしてしまうのは、ちょっと屈折した美意識を持つジャズファンならではの性(さが)なのかもしれませんが、そんなことばかり考えているのは私だけなのかもしれません。

本のターゲットとコンセプト

この本のコンセプトは、ジャズの入門書ではあるのですが、後藤雅洋氏や寺島靖国氏や小川隆夫氏のようなビッグネームの方々だったらともかく、ワタクシごときの若輩ものが正統派なジャズ入門書を出せるわけがない。

そもそも、ネームバリューがないので、どの出版社でも企画自体が通りません。

だから、切り口にヒネリを加えない限り、出版社は「よし出そう!」とはならないのです。

だから、今回の本の切り口は「ビジネスマンのための」と、読者の入口を限定しました。

対象読者は、こんな感じです。
「サラリーマン生活も円熟期に入り、いつのまにか50歳をむかえ(超えて)、少しは年齢にふさわしい、あるいは後輩社員に自慢できるカッコいい趣味でも(ひそかに)持ちたい。ジャズなんかよさそうだが…と考えている中高年男性たち。」

ま、私自身がまさにターゲットの年齢ですね。

で、企画趣旨と構成はこんな感じ。

いまさらジャズを「勉強」する気はないけれど、最低限の「必聴盤」とやらを聴いて、ジャズの愉しみ方を知りたい、少しは「うんちく」も身に着けたい(ここが大事!)という(50歳サラリーマン)読者の要望に、手っ取り早く応える、ひそかに学びたい中高年専用、目からウロコのジャズ入門書!
本書の特徴は、有名ジャズ・ミュージシャン(バンドリーダー)を「企業の社長・幹部」として見てみようという、サラリーマンには「なじみやすい」切り口です。これまで、名刺交換、メールのやり取り、まれに説教されたりと、多くの取引先の社長や幹部に会って感心したり、納得したり、びっくりしたり…という自分のサラリーマン体験からジャズの世界を見ると、ジャズ・ジャイアンツと言われるミュージシャン(社長)の音楽と、彼らのバンド(グループ=会社)のサウンドキャラクターが、じつに分かりやすく、おもしろく理解できて…、もうジャズは怖くない!!

本格的入門書

上記のように、ターゲットの間口を狭くし、なおかつアーティストであるはずのジャズマンをビジネスマンになぞらえるという、ある意味暴挙ともいえる企画なのですが(だって、ジャズマンってサラリーマンとはもっとも遠い世界にいる自由な人種、アーティストですから)、個人的には、紹介するアルバムや、諸々の用語解説、そしてジャズマンの表現の特徴に関しては、きわめてマットウな内容にしたつもりです。

ジャズを聴き続けた中で感じ、考えてきたことは直球ストレートで書きました。

直球ストレートではないのは入口の部分、つまり、ジャズマンをビジネスマンにたとえているところのみです。

どんな風に喩えたのかというと、これはアマゾンに掲載されている紹介を引用したほうが早そうですね。

引用します。

■鬼の上司 マイルス・デイヴィス:部下に常にクリエイティブな企画を求める鬼上司だが、ここを巣立った人材は、やがて一国一城の主に

■没頭型開発部長 ビル・エヴァンス:少数精鋭の部下とのプレイで、社内や得意先をうならす新商品の開発に没頭し、無理を重ねてしまう

■熱血営業マン ジョン・コルトレーン:大量の音数で、激しく熱く語って語って、また語る、まるで昭和の熱血営業マンのビジネス・トーク

■気難しい大学教授 スタン・ゲッツ:学内の状況に合わせた行動など小器用なことをせず、自分の研究課題を追究し、やる時には誰に遠慮もなくやる

これ、ほんの一部ではありますが、まあだいたいこんな感じです。

なんで、ゲッツが教授やねん!
エヴァンスが開発部長? よ~わからん?!

ジャズマニアの皆様からは、そのような声が聞こえてきそうですが、あくまでこれはジャズに興味をもった初心者の方に興味を抱いていただくための導入部。

お読みいただき、「ああ、こういう人っている、いる!」と思っていただきながら、ジャズマン紹介の核心まで誘導していこうという試みなのです。

ですので、自分でいうのもヘンですが、ジャズマンの個性や表現の特徴に関しては、きわめてオーソドックスかつ正統派、初心者対象だからといって手抜きや薄口・甘口な内容にはしているつもりはありません。

したがって、マニアの方にも読んでいただきたい内容でもあるのです。

マニアの皆さんも読んでね!

もちろん、本書に掲載されたジャズマンやオススメアルバムは、「こんな入門盤、全部持っるし、聴き飽きているぜ!」というものばかりでしょうが、そういう方にこそ「もう一度聴いてみようかな?」と思わせたい。

「いまさら『マイルストーンズ』でもないだろ?」と言っている方にこそ、「ん?もう一回聴いてみようかな?」と思わせれば私の勝ち(笑)。

「もう何年も聴いていないよ」という名盤を、この本を読むことで再度聴き直してみようと思ってもらいたいのですね。

この本の執筆を開始した矢先、「いーぐる」のマスター・後藤さんから、「書くからにはガチで書かなきゃダメだ!」と気合いを注入していただきましたので、導入の部分は企画趣旨に則った「おふざけ」な箇所はあるにせよ、それも含めてマジに書きました。

ですので、中高年のビジネスマン以外の層にも読んでいただきたい本格的入門書のつもりで書いています。

今月末に発売されますので、少しでもジャズに興味がある方は、ぜひご一読くださいませ。

さて、最終チェックに戻るか。

記:2016/10/08

出版記念イベント決定

『こっそり本』の出版記念イベント、四谷のジャズ喫茶「いーぐる」にて開催されることになりました。

kossori_jazz

時間は午後3時30分からの予定です。
お気軽にご参加ください♪

ジャズ喫茶「いーぐる」

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