ライヴ・イン・ローザンヌ 1962/バド・パウエル
音は悪いが演奏良し
やっぱり パウエルはええなぁ~( ̄w ̄)
ローザンヌ。
スイスでのライブですね。
このアルバム全体の演奏内容を一言で言うとすると、「聴きやすい」。
これに尽きるんじゃないかな。
この聴きやすさ、テキストで説明するよりも、ジャケットのバド・パウエルの表情が演奏の内容を代弁しているかのようです。
この時期のパウエルよりも、もう少し若い時期の写真だとは思いますけど。
ラジオ放送が音源なので、音が悪いのは仕方なし。
音の悪さなんて、そんなに気にならないよ。
1962年といえば、バド・パウエルが亡くなる4年前。
この時はヨーロッパを拠点に活動していた時期ですね。
そして、このライブのおよそ2年後にパウエルは、古巣のニューヨークに戻ります。
ま、聴きやすいといっても、バド・パウエル初心者には無理しておすすめしません。
もっと、他に聴いてほしい素敵なアルバムがたくさんあるから。
でもね、絶頂期のパウエルと、マインドのウネリがすごい中期のVerveなどに吹き込まれたレコーディングと、渡欧した後のアルバムをバランスよく20枚程度聴いた後に、それでもバド・パウエルが好きになってしまって、好きで好きで仕方がない、もっとバドの音源ないの?という人が出て来たら、21枚目ぐらいには聴いておいて欲しいアルバムかな?とも思います。
《アイ・リメンバー・クリフォード》も演奏してますね。
これ、6年前に自動車事故で亡くなったブラウニーのことを追悼する気持ちよりも、パウエルが弾く場合は、ブラウニーの車に同乗していて、一緒に死んだ弟のリッチー・パウエルを悼む気持ちのほうが大きいんじゃないかな?
この曲も含め、あとはバップナンバー中心のおなじみの曲ばかりだけど、それでいいんだよ。
バド・パウエルのピアノを一曲でも多く聴くことが出来るのであれば、それはそれで、とっても幸せ。
心底バドファンは、きっと心からそう思うはず。
私も、このアルバム、毎日聴くほど大好きではないんだけれども、適度に距離を置いておき、時たま聴くのが楽しい。
そして、それぐらいの距離感が、ベストな接し方だと思っています。
記:2015/06/10
album data
Live In Lausanne 1962(Stretch)
1. Anthropology
2. Billie's Bounce
3. Lover Come Back To Me
4. 'Round Midnight
5. How High The Moon/Ornithology
6. All God's Children
7. Woody 'N' You
8. Confirmation
9. I Remember Clifford
10. Just One Of Those Things
11. Evidence
12. Blues In The Closet
Bud Powell (p)
Bob Jaquillard (b)
Mike Stevenot (ds)
1962年