アロング・ケイム・ジョン/ジョン・パットン

   

コテコテ度合いが心地よし

ハロルド・ヴィックにフレッド・ジャクソンという2本のテナー奏者をフロントに沿え、アーシーかつブルージーなオルガンが、空間にベターッ!!と濃ゆ~くペインティングされてゆく様が心地よい、ジョン・パットンの初リーダーアルバム。

まるで駄菓子のように甘く、ときに笑ってしまうほど明快(単純?)な旋律が、上記2名のテナー奏者や、パットンのオルガンから繰り出されるが、体内にアルコールが回り、なにも考えずに、ただひたすら「いい気分」を持続させたいときなどに、これがかかると、ひたすら「ひたる」ことが出来る上に、そのときの心地よさといったら、ちょっと尋常ではないほど。

グラント・グリーンがお好きな方にもおすすめの1枚でもある。

いつもに増して、グリーンのギターが知的かつシャープに聴こえてしまうのは、周囲のコテコテ度の強さによる対比効果か。

記:2010/07/30

album data

ALONG CAME JOHN (Blue Note)
- John Patton

1.The Silver Meter
2.I'll Never Be Free
3.Spiffy Diffy
4.Along Came John
5.Gee Gee
6.Pig Foots

John Patton (org)
Fred Jackson (ts)
Harold Vick (ts)
Grant Green (g)
Ben Dixon (ds)

1963/04/05

 - ジャズ