コペンハーゲン1964/マイルス・デイヴィス

   


Live in Copenhagen 1964

進化の過程をうかがえる

ウェイン・ショーターが、マイルスのグループに加入したのが1964年。

加入直後のアルバムのライブ音源としては『イン・ベルリン』が名高いが、この『コペンハーゲン』は、その約10日後の演奏だ。

面白いのが、《ステラ》の中で、マイルスとロン・カーターのデュオ形式で演奏される場面があるところ。ロンのベースは、マイルスのクインテットでは、あまり前面に押し出されフィーチャーされることが少なかったこともあり、この場面は貴重かつ興味深い。

日々、欧州演奏ツアーの連続だったこともあってか、日々、少しずつ違うアプローチを重ねていたのかもしれない。

《枯葉》では、ショーターのソロのバックでエキサイティングに暴れるトニーのドラミングがエキサイティング。

もはや《枯葉》の面影をとどめぬ「創造」の世界に突入しているところが興味深い。「ショーター加入効果」は、このようなところで現れはじめているのかもしれない。

いうまでもなく、この《枯葉》のこの箇所こそ、このライブ盤でもっとも手に汗握る聴きどころだ。

もはや、『サムシン・エルス』での同曲の面影からは完全に脱却している。

記:2012/10/06

album data

LIVE IN COPENHAGEN 1964 (Ais)
- Miles Davis

1.So What
2.Sttella By Starlight
3.Walkin
4.All Of You~Autumn Leaves
5.Joshua~The Theme

Miles Davis (tp)
Wayne Shorter (ts)
Herbie Hancock (p)
Ron Carter (b)
Tony Williams (ds)

1964/10/04

 - ジャズ