フランクフルトのフィル・ウッズとヨーロピアン・リズム・マシーン/フィル・ウッズ
すごっ!
凄い!
熱い!
火傷する!
これは鼻血がドピュー!っと飛び出て、天井を真っ赤に濡らしても知らないよ~と言えちゃうほどの、超ド級の迫力演奏を楽しめる。
いきなり猛烈なアドリブからスタートする《フリーダム・ジャズ・ダンス》も興奮鼻血ものだけど、アコースティック・ピアノからエレクトリック・ピアノにチェンジしたゴードン・ベックのプレイにゾクゾク、いや、むずむずしてしまうのであります。
今年2012年、初のCD化された『フランクフルトのフィル・ウッズとヨーロピアン・リズム・マシーン』は、熱血聴きどころ満載の必殺アルバムなのです。
アンリ・テキシェ
先述したゴードン・ベックのむずむずエレピもいいけれど、アンリ・テキシェのベースだって負けずに凄い。
彼のベースワークを聴くたびに、いったいこの人の指はどういう構造になってるんだろう? と思ってしまう私。
このスピードと音数、そして持久力。
ほとんどサイボーグ?
現在ではヨーロッパジャズの重鎮、第一人者として君臨している彼だが、すでにこの時期からめちゃくちゃ凄かったということが改めてわかる。
もちろん、ウッズのバイタリティも特筆もの。
アルトサックスの一音一音から、ジャズに対する真摯な思い入れが伝わってくるようだ。
熱い。
彼の熱いサックスに鼓舞されてリズムセクションが熱くなるのか、それともリズムセクションに煽られて彼のアルトがますます燃えさかるのか。
おそらくは、その両方。
相乗効果。
やっぱり熱い。
カッコいい!
記:2012/08/13
album data
AT THE FRANKFURT JAZZ FESTIVAL (Warner Music Japan)
- Phil Woods
1.Freedom Jazz Dance
2.Ode A Jean-Louis
3.Josua
4.The Meeting
Phil Woods (as,el-as,cl,perc,voice)
Gordon Beck (p,el-p,org,perc,clocks,voice)
Henri Texier (b,fl,voice,african-per)
Daniel Humair (ds,per,woodblock,roto-tom)
1970/03/21