ザッツ・ザ・ウェイ・イット・イズ/ミルト・ジャクソン
2021/02/13
タイミングの心地よさ
ミルト・ジャクソンのヴァイヴのが心地よさの秘密は、
1つに、音色の涼しさ、
1つに、涼しさの中からもにじみ出るソウルフルさ、
1つに“ちょっと遅れ叩き”による、本当に微妙で気持ちの良いタイミング、
だと思う。
だから私の場合は、MJQの彼のプレイでもソロや他のリーダーの元での演奏でも、はっきり言ってミルトの演奏ならば、本当になんでも良いのだが(あとは演奏している曲の好き嫌いで決める)、このアルバムに関しては、全曲アタリ!
ドラマーのシェリー・マンが作った“シェリーズ・マン・ホール”でのライブ盤『ザッツ・ザ・ウェイ・イット・イズ』は、特別に思い入れのあるアルバムだ。
なにせ、ベースが名手、レイ・ブラウン。
ゴキゲンなノリと、深みのあるウッディな音色。
このブラウンのベースに支えられて、ミルトは終始、ゴキゲンなヴァイブを奏でている。
リラックスしたムードの中にも、しっかりとジャズならではの“ダシ”を効かせて、大変にコクのあるオイシさが出ている。
MJQ以外のミルト・ジャクソンを聴きたい人は、このあたりから聴いてみると良いかもしれない。
ミルト・ジャクソンの魅力が満載だ。
記:2009/06/26
album data
THAT'S THE WAY IT IS (Impulse)
- Milt Jackson Quintet featuring Ray Brown
1.Frankie And Johny
2.Here's That Rainy Day
3.Wheelin' And Dealin'
4.Blues In The Bassment
5.Tendrly
6.That's The Way It Is
Milt Jackson (vib)
Ray Brown (b)
Teddy Edwards (ts)
Monty Alexander (p)
Dick Berk (ds)
1969/08/01-02