マクロス・プラス・オリジナル・サウンドトラック/菅野よう子ほか
MACROSS PLUS ORIGINAL SOUNDTRACK
美しい前傾翼の機体 YF-19
前傾翼の飛行機といえば、まっさきにサンダーバード2号を思い出します。
次いで思い出すのは『エリア88』のエピソードの終盤近くで主人公の風間真が乗っていたX-29か。
そして、ロシアの戦闘機Su-47……、といきたいところだけれども、
Su-47を思い浮かべる前に、『マクロス・プラス』に登場するYF-19を思い出します。
バルキリーの発展型の試験用の機体で、設計はヤン・ノイマン、テストパイロットは本作の主人公であるイサム・ダイソン。
惑星エデンのニューエドワーズ基地で試験飛行が行われた機体で、後にVF-19として正式採用されるほど、優れた性能を発揮した機体なんだけれども、なにより、そのシルエットが美しい飛行機なんですよ。
バトロイド(人型)形態に変形すると、かなり華奢というかスマート過ぎるほどのフォルムになってしまい、他のバルキリーに比べると、いかんせん線が細くて弱そうに見えてしまうんだけれども、なにしろファイター(戦闘機)形態のフォルムが非常に美しいのです。
アニメのストーリーそのものは普通でも、とにかく、このYF-19が登場するだけでも、私の中での『マクロスプラス』は大好きなアニメの中の一つに位置づけられています。
余談ですが、バーチャル・アイドルのシャロン・アップルは、いま振り返れば、初音ミクの到来を予測されるかのような設定でしたね。
アフター・イン・ザ・ダーク
登場するメカ以外にも私のツボを刺激する要素があります。
それは音楽。
イスラエル・フィルハーモニー・オーケストラが繰り広げる軽やかで広がりのあるサウンドは、まさに惑星エデンの大空を想起させます。
さらに、エンディングテーマに使用されていた《アフター・イン・ザ・ダーク~トーチ・ソング》は今聴いても鳥肌。
これはアニメソングの中でも屈指の傑作といっても良いでしょう。
たくさんの音が詰まっている。
しかも、混濁せずにすべてがクリアに分離して、それぞれのパートの役割を十全に担っているそのバランス感覚も素晴らしいです。
パワフルで勢いがありながらも、すべての音が有機的に結びついていて、マクロスの世界観を無理なく拡張しているかのようです。
オリジナルの『マクロス』よりも、いくぶんかビターになった『マクロスプラス』ですが、このビターな世界観をさらにシリアスに増幅したかのようなアレンジ、ヴォーカル。
滅茶苦茶カッコ良いです。
この1曲を聴けるだけでも『マクロスプラス』のサントラは買い!なのです(『1』のほうね)。
収録曲
MACROSS PLUS ORIGINAL SOUND TRACK ()
1. National anthem of MACROSS
2. Fly up in the air~Tension
3. After,in the dark~Torch song
4. MYUNG Theme
5. Bees and honey
6. In captivity
7. More than 3cm
8. VOICES
9. Break out~Cantabile
10. Very little wishes
11. SANTI-U
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