パット・メセニーが好きな息子
シンセマイルス
息子が好きなジャズマンは、マイルス・デイヴィスです。
特に、長い引退生活から復帰後の“シンセ・マイルス”が好きなようで、それは、私が家でよく上映している『マイルス・イン・パリ』の影響かと思われます。
さらに、この時期の「シンセマイルス」には、マイケル・ジャクソンの《ヒューマン・ネイチャー》のようなキャッチーな曲や、《ハンニバル》のような泣ける曲も多く、さらに、悪趣味一歩手前なアーストン・ボラージュなどで身を固めたギンギンギラギラな「ちょいワル」どころか、モロに「ワル」なオヤジの姿も、これまたキャラ立ちしているので、子どもの心を捉えるのに十分なのでしょう。
カークとロリンズ
それと、ローランド・カーク。
これも、ビジュアルインパクトで(笑)、とにかく、息子にとっては「カッコイイ人」。
上記2枚の映像は、よく家でかけて、「すっげー、ぎゃはははは」と私が騒いでいるので、息子もいつのまにか「すっげー、ぎゃははは」になってしまったようです。
それと、一度ライブにも連れていったことのあるソニー・ロリンズは、「サンタクロースのおじいさん」として親しんでいます。
ほら、最近のロリンズのヒゲは白いじゃないですか、子どもの目にはサンタさんに見えたようです。
ロリンズにも《セント・トーマス》や《ドント・ストップ・ザ・カーニヴァル》といったカリプソの楽しい曲がありますし、なにより、重たいテナーサックスを軽々と豪快に上下しながら吹く雄姿は、子どもにとっては、カッコいいジャズマンに見えるようです。
ま、大人の私からみても、そうとうにカッコいいジャズマンですが。
ジャコ・パストリアス
あとは、ジャコ・パストリアスも好きな人みたいで、赤ん坊のころから耳にしている私のヘタクソなベースと比較して聴いているんでしょうね、「ジャコパスはベースがすごい」といつも言っています。
教則ビデオで、ジャムセッションのシーンがあるんですが、曲の最後にドラマーにベースを投げつけるシーンもカッコよく感じているみたいですね。
ま、大人の私からしてもカッコいいんだけどさ(笑)。
学生時代は、影響受けまくりで、本当に「ベース投げ」をライブでやってました。
曲の練習よりも、私がベースを投げる→ドラマーの後輩がベースをキャッチするという練習のほうに時間を割いていたぐらいですから(アホ)。
シークレット・ストーリー
そんな息子ですが、昨日、また一人、好きなジャズマンが増えました。
パット・メセニーです。
私は、パット・メセニーの作品の中では、『シークレット・ストーリー』というアルバムが大好きで、朝によくかけているんですね。
だから、息子の耳にもこのアルバムの旋律が残っていたのでしょう。
たまたま昨晩、パット・メセニーの『シークレット・ストーリー』のライブ映像を見ていたら、息子もじーっとメセニーのことを凝視。
この人、すっげーカッコイイ。ギターも上手だし、ボロボロのギターもかっこいい! だそうです。
そうか、ボロボロの楽器をカッコいいと思える感性は、完全に親譲りだな(笑)と苦笑しつつも、他に、どんなところが好きかと聞いてみると、《フェイシング・ウェスト》を聴きながら、
曲がカッコいい。
わくわくする、
冒険に出たくなる、
旅に出たくなる、
口笛みたいな音色が気持ちいい、
なのだそうです。
俺もこの曲大好きなんだよねぇ、やっぱり親子だなぁ(笑)。
クオリティ高いアルバムの音楽をクオリティ高い演奏でライブで再現された映像、これもまた素晴らしい。
でも、いいよね、好きなミュージシャンが、マイルス・デイヴィス、ソニー・ロリンズ、ローランド・カーク、ジャコ・パストリアス、パット・メセニーと、とても明快。
キャラ立ちしており、音楽もわかりやすく、なおかつ非常に深い表現力を持っている人たちばかり。
そして、ジャズ入門には最適な人たちばかり。
ま、トリスターノやアンソニー・ブラクストンが好きな子供って、想像つかないけどね。
もし、いたとしてもきっと可愛くないでしょう(笑)。
あ、そうだ、今度、沖縄でやる「音聴き会」は、ジャズの映像を中心に流す予定だけれども、で、対象は初心者なんだけれども、マニアックな内容に走らないように、息子に見せて反応が良かったものを中心にセレクトしようかな。
おそらく、息子の感じ方が、初心者の感じ方に近いと思うんだよね。
よし、そうしよう!
記:2008/02/14(from「趣味?ジャズと子育てです」)
コメント
■ベースを大事にしてください(笑)
ジャコの映像ではベースを放り投げた後、ケンウッド・デナードはしっかり受け取れたかどうかわからないですね。落としちゃったからカットしたのかな(笑)。
それはそうと、シクレット・ストーリーのDVD私も持ってます。そういえば最近見てないな…。メセニーに限らずDVDを見てない。オーディオはそれなりにしっかりしてるんですけど、つないでいるテレビ画面が小さいとあまり見ようという気になりませんね。
Posted by じゃこのめ at 2008年02月14日 22:52
■まずは、ほうきから(笑)
じゃこのめさん
少なくとも教則ビデオでは、ジャコがほおりなげたベースは、ケンウッド・デナードは、バシッ!とキャッチしてました。ただ、キャッチした瞬間映像がストップしているので、次の瞬間は、下にボトッと落としていたのかもしれませんが(笑)。
あの教則ビデオは、ジャコも少々(薬で?)いっちゃってるみたいですが、デナードのとろーんとした目つきも、ちょっとヤバい(笑)。
ベース投げの練習は、まずはホウキからスタートし(暇だなぁ)、そのあと、1万7千円ぐらいで買ったという部室に捨てられていたトーカイのハードパンチャーというプレベで練習したりしました(ますます暇だなぁ)。
投げ方にもコツがあって、放物線を描くように、上に向かって放り投げれば、ドラムセットにもぶつからず、ドラマーもキャッチしやすいようです(笑)。
問題は、エンディングでベースを弾くのやめたとたん音がうすくなるので、その分、ドラムがキャッチする直前までシンバルなり、スネアまでをたたき続けなければならず、音楽的に不自然にならないタイミングを見つけて投げるのが難しかったです(どうでもいいことですが・笑)。
オールドになってからは、さすがに投げてません。
それにしても、ジャコ、日本に来たときのライブもそうでしたが、ベースをよく放り投げますねぇ。
うちも画面小さいからあんまり観ないんですが、シークレット・ストーリーでのメセニーは、アルバムよりもたっぷりとギターを弾いているので、音だけでも楽しめますよ(ギターソロに関していえば、アルバムよりもいいんじゃないかと思うぐらい)。
Posted by 高野 雲 at 2008年02月15日 04:30