マッチ・ブラス/ナット・アダレイ
バランスの良い1枚
地味な印象ながらも、ついつい手を取っちゃう一枚。
そして、さりげなく名盤。
『ワーク・ソング』が好きな人なら、サム・ジョーンズがピチカートでチェロを奏でる一曲目から頬が緩んじゃうんじゃないかな。
ちなみにこの曲ではトロンボーンのスライド・ハンプトンはチューバを吹いているし。
タイトル通り、このアルバムのホーンの編成は金管楽器のみの編成。よって木管のサックス系のホーンはない。
フロントの3本のホーンは、コルネット、トロンボーン、チューバというちょっと変わった編成。
そして、この3つの管の音色がブレンドされると気持ちの良いアンサンブルが生まれる。
リズム陣が良い。
ウイントン・ケリーの小気味良いピアノが、演奏を軽快に、そして楽しいものにしている。
ゴキゲンで活気の溢れる演奏の連続。
ブラスのアレンジも楽しい。
ゴキゲンなナンバーからしみじみとしたラストの《時には母のない子供のように》まで、バランスの良い選曲と、まとまりのある演奏を満喫できる一枚だ。
記:2003/04/27
album data
MUCH BRASS (Riverside)
- Nat Adderley
1.Blue Concept
2.Little Miss
3.Israel
4.What Next?
5.Moving
6.Blue Brass Groove
7.Accents
8.Sometimes I Feel Like A Motherless Child
Nat Adderley (cor)
Slide Hampton (tb) except #6 and 8;tuba on #1
Lymon Jackson (tuba) bass on #1
Wynton Kelly (p)
Sam Jones (b) cello on #1
Albert "Tootie" Heath (ds)
Recorded at Reeves Sound Studios,New York City;
1959/03/23,27