ノスタルジック旧ザク制作記
2021/02/08
旧ザク改修
エヴァ3号機で紫を下地に塗る実験をしてみたのですが、あまり紫を使った意味がないような仕上がりになってしまいました。
そこで再度、実験がてら完成しているプラモを塗り直してみました。
今度は「旧ザク」です。
過去の赤旧ザクを改修
1/144スケールのHGUC(ハイグレード・ユニヴァーサル・センチュリー)を赤とグレーで塗った過去の遺物がありました。
過去の記事にも製作レポートを書いていますね。
なんだか、赤を思った通りに塗れなかったため、どうしたものかと放置していたのですが、「うん、これだったら失敗しても残念な気持ちにならないぞ」ってことで、今回はこの旧ザクの色を塗り替えてみることにしました。
さあ、リニューアルするぞ!
と、最後の見納め、赤い雄姿!
見納めたら、いったん分解します。
サフを吹いていったん、色をリセットします。
2度に分けたサフ吹きで、ほぼ万遍なくパーツを塗ることが出来ました。
クレオスの徳用サーフェイサー、なかなか良いです。
(・∀・)b
紫塗ってピンク塗る
各部位のパーツをバラした状態で、紫を筆塗り。
乾く時間を遅くするリターダーを混ぜて塗りました。
ミスターカラー(クレオス)のパープルは、隠蔽力が高い上に、発色も良く、さらにプラスティック乗りも良いので、ほぼ一回の塗装でも、かなり下地の塗装を覆い尽くすことができました。
筆ムラを修正
先日、ラッカー系の紫で下塗りをした旧ザク。
乾くのが遅くなるため、筆ムラを防ぐためのリターダーを混ぜて塗ったので、塗り終わった直後は、キレイな紫がマンベンなく塗られているように見えました。
しかし、日数が経つと、こんな感じ。
下地が透けてみえますね。
乾くと、乾いた塗料が収縮してしまうんですかね。
もう一回塗り重ねることにします。
すでに、回収する前から何度も厚塗りしているので、いまさら厚塗りをしたところで、「なんでもないぜ」なのです。
これで、万遍なくパープルになってくれた感じです。
紫の下塗りが乾いたらば、さらにピンクを重ねて、最終的には淡いグレーのような仕上がりにしたいと考えています。
ピンクを重ねる
全身紫の旧ザク、いったん組み立てて様子を見たのですが、かなり毒々しいです。
それはそれで、面白いんですけど……。
この毒々しさを緩和させるために、今度は薄めたピンクを全身に塗りました。
それほど変化なしなんだけど、紫の毒々しさが多少緩和されたかも。
それに時間が経過すると、なんとなくジワリと色調が変化していることもある。
……しない場合もあるけど。
とりあえず、乾くのを待つことにします。
乾きかけの各パーツを見ていると、ピンクで塗ったつもりでも、下地の紫との相対効果とでも言うのでしょうか、ピンクと言うよりもグレーっぽくも見えます。
さらに色乗せ
だったら、今度はグレーかな?と思い、今度は薄めたダークシーグレーをわざと筆ムラが出るように重ねました。
パープルを下地に使うと言うこと以外特に何色に塗るのかを決めておらず、行き当たりばったりで色を決めるつもりでしたが、グレーと下から透けて見える紫が結構良い対比をなしているので、グレーっぽい旧ザクにしようと決定。
あとは、外装の裏側をジャーマングレーやマホガニーで塗ってみたり、くぼみのところにオレンジを流し込んでみたり、イエローを混ぜて明度を上げたグレーを所々に置いてみたりと、滅茶苦茶かつランダムに色を配し、筆塗りを楽しみました。
で、いったん組んでみるとこんな感じ。
なんだか眠たい感じだのぅ~。
もう少しメリハリが欲しいですな。
リターダーで乾く時間を稼ぐ
この段階で使用している塗料はすべてラッカー系塗料(クレオスのミスターカラー)で、しかもすべてリターダーを混ぜて塗っているので、リターダーを混ぜたことによる渇きの遅さから、下地の色と上塗りした色が面白いように溶け合い、独特、というと聞こえは良いですが、要するに何だかわからない色合いになってくれました。
ピンクがかったグレーとでも言うのでしょうか?
いたるところに、下地のムラサキが顔を出しています。
オレンジとマホガニー乗せ
旧ザクの各パーツにさらに色乗せしました。
今度はビショビショに薄めたオレンジと、マホガニーをランダムにちょんちょんと細筆で色々な箇所に乗せました。
これで一旦、ラッカー系での筆塗りは終了。
ラッカー塗装の仕上げとして、プラスティックの表面がツヤツヤになってしまっている箇所が多いので、フラットクリアを吹き付けてツヤを殺しました。
吹き付けたのはラッカー系のつや消しクリアなのですが、これを吹き付けると、塗料同士の色味が干渉し合って、どぎつい色を発している箇所も、なんとなくシットリと落ち着いた感じになりますね。
各パーツにスミ入れ
この状態で2〜3日乾かしたら、今度はエナメル系塗料の出番です。
旧ザクの分割した各パーツにスミ入れをしました。
クレオスのウェザリングカラーのステインブラウンを使用し、モールドに流し込むと同時に、色味にアクセントをつけるために、クボんでいない箇所もランダムに筆塗りをし(スミ入れというよりも、表面を筆で何度も撫でる感じ?)、半乾きの状態でティッシュで拭き取ったりもしました。
そしたら、こんな感じになりました。
肝心なヘコみの箇所には、影があんまり入っていなかったりもします……。
使用した塗料は、Mr.ウェザリングカラー ステインブラウンです。
ドライブラシ
スミイレ作業をすることで、色合いはだいぶ落ち着いてきましたが、メリハリには乏しい。
そのため立体感を出すためにドライブラシをしました。
旧ザクの各パーツにドライブラシをかけました。
色はパクトラタミヤ(エナメル系)のニュートラルグレーを面積が広めの平筆でささっと表面をこすり、さらに乾いたところで、今度はバフをドライブラシしました。
エナメル系塗料(パクトラタミヤ)を面積広めの平筆につけて、ティッシュで拭き取り、表面を軽くシュッシュッとリズミカルになでる感じで。
組んでみると、こんな感じ。
だいぶエッジが浮き出てきました。
エナメル系の塗料は乾くのが遅いのですが、早く次に進みたかったので、半日ほどしか乾かす時間を取っていません。
水性塗料でウェザリング
お次は水性塗料の登場です。
クレオスの水性塗料「焼鉄色」を台所や風呂場用のスポンジに染み込ませ、隅っこになるところにポンポンとリズミカルに叩きつけました。
これでサビ、塗料のハガレを表現するわけです。
ただし、調子に乗ってやりすぎると、全身銀色っぽくなってしまうので、スポンジを使った汚しはほどほどにしました。
前回バフでドライブラシをかけた際の強すぎたメリハリが、少々緩和されました。
約半日ほど乾かし、最後にお化粧で仕上げです。
その前にいったん組んでみたら、こんな感じ。
なんかジョジョの花京院みたいなポーズですが、下塗りをした紫の面影がほとんどなくなってきましたね。
なにせ、最初の下塗りの時は、こうでしたからね。
それに比べれば、かなりの変化です。
眠たい感じがノスタルジック
タミヤのウェザリングマスターのオイルを全身に塗りたくり、違和感のある色と色同士を中和させました。
この作業を終えたら、一応は完成!
組んでみたら、こんな感じ。
なんだか夢の中に出てくるボヤけた感じのMSって感じですね。
銀色ドライブラシ
旧ザク、全体的に金属っぽいところを軽く銀色でドライブラシしました。
タミヤのフラットアルミです(エナメル系・パクトラタミヤ)。
これで、ほぼ完成の段階かな?
旧ザク青バック
ほぼ完成に近づきつつある改修中の旧ザク、青バックで撮影してみました。
なんかディナーショーのステージに登場した歌手みたいですね。
旧ザク改修完了
パープルを下地に塗るとどうなるのか?
余った塗料の紫を効果的に活用する術はないものか?
願わくば、印象派チックになると素敵だよね?
そのようなことを考えながら色のリニューアルをしていた旧ザクですが、一応、これで完成ということに。
後姿はこんな感じ。
白バックで撮影するとこんな感じ。
なんだかノスタルジックな感じな旧ザク?
たまには下地を紫で塗ってみるのも良いかもね。
なんだか微妙にノスタルジックな感じ。
1年戦争からウン十年経った後の宇宙世紀の時代、かつてジオンの兵士として一年戦争を戦いぬいたお爺さんの夢の中にあらわれた旧ザクって感じなんでしょうかね?
でも、青をバックに撮影すると、なんだか魚介図鑑に掲載されている魚のようでもあります(笑)。
見る角度や照明によって、色味が変わるので面白いです。
色々な色を塗りたくると。
今回は、紫の下地効果も出ていると思うので、ま、いちおう個人的な実験目標は達成されたかな?って感じです。
記:2016/12/02