小川隆夫氏・著の最近のジャズ本2冊
2018/01/11
ジャズ黄金コンビ
ここのところ立て続けに出た小川隆夫さんのジャズ本を読んでいる。
先日読み終わったのが、『決定!JAZZ黄金コンビはこれだ!!』。
毎年コンスタントに数冊のジャズ本を出している小川さんだが、毎回毎回、よくもまぁ、いろいろな切り口を考えるよなぁと、新刊が出るたびにいつも感心してしまう。
今回の“黄金コンビ”は、
パーカーとガレスピー、
ブラウニーとローチ、
モンクとコルトレーン、
チックとゲイリー・バートン、
ブレッカー兄弟、
ジョンスコとジョー・ロバーノ
などなど。
ま、世間的に認められているコンビの大枠を外すことのない、評価の確立しているコンビばかりで、特に、意外な組み合わせというものは見当たらなかったが、そのコンビが織りなす音の特徴や、信頼関係などが丁寧に書かれており、非常に読みやすい内容となっている。
ブルーノート、ジャケ裏の真実
そして、もう一冊が、『ザ・ブルーノート、ジャケ裏の真実』。
ブルーノートのレコードの裏ジャケの解説を元に、小川さんがジャズマンやレコードのサウンドや時代背景、エピソードなどを解説してゆく内容。
パッと見は、ブルーノートの裏ジャケの翻訳かと思ったが、あくまで解説の引用を軸に展開される小川さんのブルーノート本といったニュアンスの本だ。
それにしても、小川さんの執筆速度って、いったいどうなってるんだろ?
次から次へのジャズ関連の著作を出すパワーもすごいし、さらに、よくもまぁ、いろいろな側面からジャズを切る企画が出てくるものだと感心する。
本業のお医者さんのほうは、どうなってるんでしょう?(笑)
あ、プロフィールを見ると、「音楽活動を本業以上にこなす」と書いてありますね(笑)。
それにしても、講演活動や、アルバムのライナーも書き、さらに、年に3~4冊の本を出しているのだから、その精力的な活動量には頭が下がる。
読者としては頼もしい限りですが、患者としては他の先生にかかりたいです(笑)。
自らを「重度のワーカホリック」と称する菊地成孔氏もそうだし、ノーギャラのラジオ番組を10年以上も続けながらコンスタントに新刊を出している寺島さんといい、最近は禁煙本の領域にまでフィールドを広げている中山さんといい、最近のジャズ関係者って、働き者が多いの??(笑)
え? 働かなきゃ食っていけない?
……それを言っちゃぁオシマイよ(笑)。
記:2008年8月